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テーマ:好きなクラシック(2316)
カテゴリ:J.S.バッハ
この人というのは、 G・Gことグレン・グールド。 最初のアリアからして、これまで何度も繰り返し聴いてきたし、他の優れたピアニストやチェンバリストたちの演奏をたくさん聴いてきた。 はずなのに、この録音に耳を澄ますときの新鮮な驚きはどうしたことだろう。 決して多くない音符の連なりの中に、精巧なガラス細工のような繊細を感じる。 それが日々の光の当たり方によって異なった色の輝きを放つように、この録音は聞き手の、人の心を写す。 ゴルドベルク変奏曲は、GGのデビュー曲にして、GGのラスト・レコーディングとなった曲。 奇しくも、ゴルドベルク変奏曲が最初のアリアを最後に再びそのままを繰り返してその壮大な音楽世界を綴じるように、彼の音楽人生はこの曲に始まり、この曲を最後に終わったわけだ。 GG、あなたはやっぱり天才だった。 四半世紀前の録音が、こんなにも新鮮で鮮烈に聴けるなんて。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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