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南トルコ・アンタルヤの12ヶ月*** 地中海は今日も青し

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2006/07/04
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テーマ:海外生活(7779)

今日から、エミとナナのバドミントンのレッスンが始まる。

9時からのスタートだから、8時半頃には家を出ることになる。
最近寝坊気味のところ、気になって7時前には目が覚めた私と、7時半に目を覚ますや否や、すぐにTシャツ+ショーツというバドミントン用のスタイルに身を包んだエミ。
昨日まで「私、バドミントン知らないよ~」とメソメソしていたナナも、8時には起きてきて、私に促されつつもお揃いのTシャツとショーツに着替えてくれた。
ふたりとも長い髪の毛はポニーテールにまとめてピンク系のシュシュでとめ、カルネ(通知表)のご褒美として買ってあったお揃いのスポーツシューズで、ピンク&ホワイトのコーディネート完了である。(ふたりとも、コーディネートに異常にこだわるのだ)

残っていた昨日のパンでフレンチトーストを焼き、あとはメロンという簡単な朝食。
会場の近所にはバッカルはないので、冷蔵庫&冷凍庫であらかじめキンキンに冷やしておいた水を合計4本と、待ってる間の私の暇つぶし用に新聞。これらを袋に詰めて、家を出る。
会場となっているサバンジュ・スポル・サロンは、車だったら5分もかからない場所にあるが、徒歩なら15~20分はかかる。私たちは、運良くスポル・サロンのまん前を通るミニビュスを捕まえ、9時5分前には会場に到着した。

しかし、案の定まだ誰も来ていなかった。
5分ほどすると、エミの顔見知りの女の子がやって来た。その後、ひとりふたりと集まり、最終的にエミ、ナナを含めて7人が集まった。
少ないなあ~。しかも、皆大きい子ばかり。3人が高校生。1人が中学生。そしてエミより一学年くらい大きい男の子。心配していたのはナナの同年輩の子供がいるかどうかだったが、結局初心者で学年の小さいのはナナひとりきりだった。

トルコ人が時間ピッタリに来ることはないとは思ったが、9時半過ぎても、肝心のコーチが現れない。
私は、入り口の掲示板に貼ってあったポスターの中に、県青少年スポーツセンターの電話番号を見つけ、問い合わせをしてみることにした。
オペレーターがサマースクールの係に繋いでくれたが、電話に出た女性は「支局長がいないから、分からない。後でかけなおしてください」としか言わない。
諦めて携帯を切ったところへ、タクシーで乗り付けた家族連れの姿が見えた。
高校生の参加者たちはどうやら顔見知りらしく、すぐに近くに駆け寄り、「ホジャム(お師匠さん、先生)」と迎え入れている。なんだ、来たんじゃないの。
この「コーチ」は夫婦で、横に小さい子供を二人連れている。子供連れで仕事場に行くこともよくあるトルコ人だが、さすがにスポーツのレッスンにまで子供連れとはすごいなあ~と感心する。

まもなくランニングからトレーニングが開始された。ランニングと柔軟体操の後、すでにかなりの腕を持つ高校生たちは、男性コーチと一緒に試合形式でトレーニングを始める。一方、エミ、ナナ他2名は、女性コーチからラケットの持ち方に始まり、バックハンド・サービスの仕方までの基本をまずおさらい。
やることなすこと初めてのナナだが、持続力があるところが彼女の良いところ。ラケットをきちんと握るのも今日が初めてだというのに、何度も何度も繰り返すうちに、7~8回に1回から3~4回に1回くらいの割合でサービスが入るようになった。
その後、ナナには休憩が言い渡されたが、私のところに帰ってきたナナは、「チョ~ク・セヴィンディム!(すっごく気に入っちゃった!)赤ハート」と嬉しさを隠しきれない様子。
まだまだ遊び足りなさそうなナナに、それではと私が課題を与えることにした。よくある、シャトルを落とさずに何回まで打てるか、一人でできるトレーニング法である。
最初ナナは、1回も続けることが出来なかったが、私が「座って少し休憩しなさい」というのも聞かず、飽きずに何十回も挑戦するうち、こちらも最高で7回まで打ち続けることができるようになった。
案ずるより生むが易し。初回にしてナナはすっかりバドミントンの虜になってしまったようだ。

11時になり、ネットが片付けられ始めた。
あれっ?12時までじゃあなかったっけ?
女性コーチのもとに寄って尋ねてみると、ご主人である男性コーチの方がこう答えた。
「本当はスポーツセンターの方で(コーチを)送り込むはずなんだよね。僕たち、出掛けるところで、ちょっと汗を流そうかって寄ってみただけなんだ」
ええーっ!?ショックコーチじゃあなかったの~!?でも、ちゃんと教えてくれたよ!?
いや、それは失礼いたしましたーっ!m(_ _)m
しかし、てことは、結局コーチは来てないってことじゃないの!ムカッ
私は、途端に頭に血が上って、すぐにスポーツセンターに電話をかけた。

オペレーターからサマースクール担当へ。担当は私の剣幕に慌てながらも、「少々お待ちください。支局長に代わりますから」といい、私を待たせた。
やがて男性の声が。私は「今日はバドミントンのレッスンのため7人ほどが待ってましたが、結局コーチを送ってこられませんでしたね。志のあるご夫婦が来て、その方々からレッスンを受けましたけど、次の木曜日には、必ずやコーチを送っていただけるんでしょうね!?怒ってる
男性は私の名前を訊いた。エミの名前や学校の名前まで覚えていたところをみると、おそらく大会で会ったことがある人だろう。
「オズル・ディレリム(申し訳ありません)。こちらのミスです。コーチに連絡するのを忘れてしまったんです」
なんとまあ、珍しい。言い訳せずにストレートに謝られたので、私もそれ以上拘るのをやめ、「では、木曜日の9時に、コーチをお待ちしていますからね」と念を押して携帯を切った。

や~れやれ。やっぱりだね~。初日からそんなにすんなり行くわけがないと思ったけど。。。
私は、ボランティアでレッスンを授けてくれたご夫婦に丁寧にお礼を言って、スポルサロンの外に出た。
まあ、ナナもバドミントンが気に入ったことだし、1日で随分と進歩して上出来だったんじゃないかな。あの夫婦が来てくれたお陰で、無駄に時間を潰さないですんだんだし。ここまで念を押したんだから、次回は少なくとも正式なコーチが来ることだろうし
エミとナナのすっきりした顔を見比べながら、意外にも晴れ晴れとした気分で家路についた私であった。






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最終更新日  2006/07/06 11:51:29 PM


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