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テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:トルコ的生活/わたし的生活
車を再出発させ、さきほどの湧き水のところまで戻ってきた。 私たちの車を認めると、ギョズレメジのおじさんは、「おや」というような顔をして手を挙げた。 私は車を降りると、まっすぐにおじさんのところに寄った。 「途中で諦めたわ。道が分からなくって」 そういうと、おじさんは驚くようなことを言うのだった。 「ああ。それがな。あそこは実は立ち入り禁止区域なんだよ。 ジャンダルマ(憲兵隊)の管轄でな。今までにも入ろうとして捕まった者が何人かおる」 私はビックリしておじさんに文句を言った。 「言ってくれればよかったのに!知ってたら最初から行かなかったわ」 「すまん。すっかり忘れてたんだよ。あんたたちが行った後で思い出したんだ」 いまだ本格的な発掘の始まっていないこの手の遺跡は、管理の目が届かないため盗掘されやすい。なので、ジャンダルマの管理下に置かれているということなのだろう。 いずれにせよ、早いとこ引き返しておいて正解だった、ってことだ。 私たちは、もう一度湧き水で足を冷やし、それから一路、もと来た坂道を下っていった。 お肉をたらふく食べるつもりで、ギョズレメに手をつけなかった私は、お腹が急に空いてきた。 目指すは、マンガル・レストラン(バーベキュー・レストラン)! 目星は、来る途中でつけておいた。庭に子供用の遊具があって、遊具に目の届く場所で食事できるところ。クッキーのカフェスを横に置いても誰にも迷惑のかからない、チャルダック(あずまや)式のところ。 レストランに到着した。時間はすでに3時を廻り、後で1組の家族が来たことを除けば、私たち以外に誰も客はいなかった。 メニューはというと・・・超シンプルだった。クズ(ラム肉)しかないという。それにトマト、ピーマン、たまねぎを一緒に炭火で焼き、脇に添えてくれる。あとできるのはサラダくらい。 私は、失敗したなあ~と思う。以前、行ったことのある他のマンガル・レストランでは、メゼ(前菜)は何種類もあったし、お肉もキョフテや鶏手羽など何種類も選べたのである。レストランの格が違うのだろうけれど・・・。 自分で焼くか、どうするかと訊かれて、迷うことなく「焼いてもらう方」を選んだ。 大抵のトルコ男性と違い、夫は「マンガルのできない男」。誘われてマンガルに出掛けたとしても、どっかり座ってオシャベリしながらビールばかり飲んでいるようなタイプなのである。 私は、せっかくの外食なのに「焼きかた」になんか廻りたくはなかった。 様子が分からないので1キロ頼んでみたが、骨付きなので食べられるところは少なく、家族4人ではさすがに少なかった。私と夫はビールとパンでお腹をようやく一杯に。 久しぶりに思いっきり焼肉!と思ったのに、遠慮しながらのマンガルは妙にもの侘しかった。どこに行くにも、何をするにしても、最近の私たち一家は貧乏性がなかなか抜けないのであった。 そんな中でクッキーだけは、自宅からタッパーに入れて持ってきた、鶏の胸肉と野菜をマカルナ(ショートパスタ)と一緒に煮た特別食を食べた後、木々の間を渡ってくる涼しい風に吹かれながら、カフェスの中ですやすやとよく眠っていた。 それからまっすぐ自宅に戻ると、夫はビールが効いて即、昼寝。 娘たちはスィテの庭に残って、暗くなるまで友だちと遊び疲れ、私も、普通のなんでもない日曜の午後に戻っていった。 こうして、なんとなく不完全燃焼に終わってしまったけれど、わずか半日のささやかな休暇は、ちょっぴりのマジェラ(冒険)気分と、気分転換をもたらしてくれた。 本格的な休暇と、本物のマジェラを体験できるのは、私たちにはまだまだ先のことになりそうである。 いつも応援ありがとうございます。 そのうち、オンボロワゴンを買い換えたら、ヤイラに再挑戦だもんね! 焼肉だって、自宅でリベンジだーっ!(涙) 私の願いが叶うよう、クリックでの応援もよろしくお願いいたします♪ 人気blogランキングへ
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最終更新日
2006/08/18 03:06:58 AM
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