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2008.07.23
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カテゴリ:教育 学力
 今日の新聞に、「法隆寺の鬼」と言われた宮大工の西岡常一棟梁の内弟子となり

その後独立した小川三夫棟梁の記事がありとても興味深く読んだ。

 「日本の知力」というコラムの中で小川氏が述べていることは僕がこのブログで

繰り返し述べていることと同じだからだ。

 曰く、「教えない、というのは単に教えないわけではない。学ぼうという雰囲気が

ある中で放っておくことだ。学校では、生徒に学ぶ雰囲気がないからこそ、先生が教

えざるを得ないのだろう。実は教える側も、教えてしまったほうが目先は楽だ。教え

ないのは忍耐がいる。教えれば30分でできることが、放っておけば2日も3日もかかる。

でも教えられてしまったら、弟子は教えられた範囲のことしかできない。それ以上を

目指そうと思わなくなる。」

 僕の考えとまったく同じだ。とくに数学においては考える力を養成しなければなら

ないので解法を教えてしまったらもうその生徒は発展問題を解くことはできない。

 もちろん解法を知りたがる生徒はたくさんいるが僕は絶対教えないのでそういう生

徒さんたちは自然と去っていく。一つの問題に1週間もかかる場合もあるがそれでいい。

 どんなに多くの解法のテクニックを身につけていても1問1問丁寧に考え、自らの力で

解いてきた人間にはいずれ抜かれるのは明らかだ。

 教えない指導によって偏差値30(推定)から74.8まで伸びた子が今最難関大学に合格

して学生生活をエンジョイしている。


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Last updated  2008.07.23 12:08:00
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