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2024年10月09日
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カテゴリ:情報的生活行為



鹽壺の匙 (新潮文庫 くー19-1 新潮文庫) [ 車谷 長吉 ]​​
【中古】忌中 /文藝春秋/車谷長吉(文庫)

まだ車谷かよ。
訳がある。
あたしの母方の叔父は、加古川で薬局をしていたそうだが、太平洋戦争中、か、終戦直後に
自殺している。(伝聞で直接会うことは無かった)
上記2冊、著者の叔父の自殺に関するお話。姫路付近。

直接の動機はそれであったが、父方の叔父の話や、
さる親戚の親の世代の話や、が、、
記憶の深いところのことであったものが、この本を読むことにより
突然、目前に現れて、、。

本を読む、ことの、奥深さを知った。
そしてなぜあたしが、、この、作家の叔父の自殺に関して
興味が向かったのか、、そのわけの一つ二つが現れた数日だった。

母方の叔父、母の兄であった人は、加古川に薬局、、と書いたが、
ごく小さいころ、一度だけ母に連れられて加古川に行ったことがある。
川の畔の風景(それはたぶん加古川だったのだろうが)と、
クッキースの大きな四角い缶に、溢れんばかりのイチゴジャム、の
(途中で、シールをしていたところからイチゴジャムが漏れて来て
たいへんだったこと)べたべたした感じと赤い色とが、
唯一、残る記憶。
あたしはおそらく、就学前。
昭和27年(1952年)ごろかしら。
母は8人か9人兄弟姉妹。そのうちの男兄弟、2人が戦死、そして一人が自殺。
もう一人は、病弱でこの人が長男だったが、顔に大きな痣があり、
小さいころそれを取り除く祈祷?やなにかをして、、
亡くなったと聞いている。・・。
小さいころから、叔母の一人とは親しかったが、
こうして数えても8-9人には届かない。あとはどうなっているのだろう。

父方の叔父も8人兄弟で、
その戦争中に、一家で疎開し、(父は出征中)北海道に移住している。
稚内までの家族旅行の際に、(関西在住の叔父と一緒だったのだが、)
結構長く、いろんな話を聞いて、ああ、そうだったのかと思う事が多かった。
この8人についても、
あたしの脳内は、計算が合わず、もう、数えるのをやめている。
とにかく、あたしの親世代は、子だくさんであったのだ。

明治維新の前後に興味があるのはそのためである。


鹽壺の匙 (新潮文庫 くー19-1 新潮文庫) [ 車谷 長吉 ]

が、文庫であったので、ハードカバーはないかと探し、

【中古】忌中 /文藝春秋/車谷長吉(文庫)
これに、鹽壺の匙 のつけたし?の文章があったので、合わせて借りた。
先にこれを読んだら、脳が混乱した。
これは、良くないなあと思って、
文庫の「鹽壺の匙」に戻り、はー、とため息をついて、読んだ。
ちと、努力が必要だった。(字がこまいので)

あたし達の親の世代までは、
子だくさんで、長子相続の社会では、長男以下の男の子は
教育もろくに与えられず、放り出されることが多かった。
ということが、分かった。

その放り出し方も、シンプルで、お前出て行け、というだけである。
過酷である。
艱難辛苦の末に彼らは、のし上がっていくもの、それなりのもの、
落ちぶれて消えていくもの、、いろいろだったろう。
時代が彼らを拾う場合もあった。
この小説の起点として、
実際、3つの物語が、想起されたのだ。あの人も、この人も、、と
いう具合である。

一種のドクメンタリーであるから、あたしは、自分の身の回りの人びとに
照らし合わせることができた。
だからどうなんだということなんだけど。。





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最終更新日  2024年10月09日 06時37分21秒
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