カテゴリ:情報的生活行為
アウシュヴィッツの小さな厩番 [ ヘンリー・オースター ] 一気読了。もしあなたが、人間の、地球上に生きる生きものとしての人間、 について、考えたりすることがあるのなら、必読の書と思います。 中学か、高校の時に、 「夜と霧」-ピーター・フランクルを読んで以来、 世の中にこういう事が起ったことがあると衝撃を受けて以来、 (長い長い時間の休暇ーつまり読書することに時間を割けない―を経てまた出会うみたいな感じだったけれど)折に触れて、この、第二次大戦におけるユダヤ人虐待の問題には、興味があって、関連図書を読んでいます。 この本は、ケルン市に在住のユダヤ系ドイツ人が、1935年のある日に、 一斉に検挙(その人数2011人)されてから10年間、に、 彼らに何が起こったかを記録してある本です。 書いた人は当時6歳で、10年間なので、解放時は16歳。 従って、小さな、とタイトルが付いています。 今までの収容所関連の本と違い、 迫害に関しては解放までの記録が本の3分の2、残りの3分の1は 彼の余生?というと大げさだが、16歳から90歳近くなるまでのレポート。 だから、いかに、精神的に回復して行ったかも読めるので、救われます。 書いた時点では、その2011人の内の生き残りは数人、 本の最後では、彼一人だけが、生き証人となっておられます。 本中、得体のしれない殺戮の夜のことが書いてあるが、 ナチスが43人の収容者を撃ち殺す場面が出てくる。 著者は、その集団殺戮の現場にいるが、仲間の4人とともに 逃げおおせるのだが、後で聞くと、殺戮の理由がその前日、 収容所から一人の脱走者が(生きて)出たことに対する、 それに対する報復処置であったとのこと。 私は、即座に↓、を想起しました。既読だからです。 アウシュヴィッツ潜入記 収容者番号4859 [ ヴィトルト・ピレツキ ] 6歳から16歳まで、という人生の初めの時期に このような体験をしたということだけでも衝撃であるが、 数々の幸運?とでもいうのだろうか、、にめぐり合わせ、 多くのことを成し遂げられた著者、そして配偶者の方に 敬意を表します。(敬意以上なんだけど言葉が見つからない) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年11月07日 07時19分40秒
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