‘世界記録’更新 ! 904試合連続フルイニング出場
われらがアニキ、おめでとう!
阪神の金本知憲外野手(38)が9日、横浜3回戦(大阪ドーム)で、
904試合連続フルイニング出場を果たし、
カル・リプケン氏(元オリオールズ)が持つ米大リーグ記録(903)を超えた。
金本は8日に「世界記録」に並び、これを更新した。
金本はこの試合も4番左翼で先発出場。
3打数無安打だったが、2四球を選び、内野ゴロで1打点を挙げた。
チームは10―5で勝ち、金本の大記録に花を添えた。
金本選手は、広島時代の1997年7月21日(阪神戦だった!)をかわきりに、
今日まで連続試合全フルイニング出場を続けてきた。
ここまで、金本選手は、決して順風満帆で来たわけではない。
広島に入団した時は、ドラフト4位だった事からも、その期待の低さが伺われる。
東北福祉大学野球部のときから、
彼の筋力トレーニングやバッティング練習は並外れており、正に努力の人だった。
広島に入団してからも懸命にトレーニングを続け、食事にも留意し、
10キロ以上増加に成功した。
年齢を重ねた今、さらにその厳しさは増す。
すさまじいまでの、筋力トレーニングは、周りを圧倒する。
言うまでもなく、それは、強靭な精神力が支えている。
デッドボールで左手を骨折した時も、右手だけで打つ執念を見せた。
また、頭にデッドボールを直撃した際も、周りの心配をよそに、
しばらくして何事も無かったように立ち上がり、一塁に走った。
アニキいわく、「よけられない方が悪いんです」
言い訳1つせず、どこまでも自分に厳しく、プロ意識の高さは恐るべしだ!
フルイニング出場は、体が丈夫なだけでは果たせない。
バッティングも守りも、走塁も良くなければ、
自分がいくら出たいといっても出場させてもらえない事を、
金本は重々承知だったからこそ、言い訳1つせず、自らを律し、鍛えてきたのだ。
阪神なら、万年Bクラスでもお客が入り、人気者でいられるという、
甘えがちな選手の気持ちに危機感を与えたのは、星野元監督でもあるが、
監督自ら引っ張ってきた、金本の存在も大きかったはずだ。
金本の不屈の精神を目の当たりにして、これまでは、少々の事でも休んでいた選手たちが、
それに負けじと無理を押して出場するようになった。
その良し悪しは別として、アニキの存在が回りに勇気や元気を与え、
プロ意識を高めてくれたことは確かだ。
アニキは、「できるなら、3年でも5年でも野球を続けたい」と言う。
いつまでも観ていたい、あなたの勇姿を!
がんばれ、鉄人!!