荻原 浩氏原作の小説のドラマ化ということで、楽しみにしていた。
残念ながらこの作品は未読なので、先にドラマを見てしまうのにはためらいがあった。
でも、荻原氏のファンとしては、今回ドラマを見逃すことはどうしても出来なかった。
現代に生きるフリーターの健太と、
第2次世界大戦中に生きる特攻隊員の吾一とは瓜二つ。
その2人がなぜかタイムスリップをしてしまい、入れ替わってしまうという話だ。
森山未来君が、その2人を見事に演じ分けた。
彼は上手い。
彼の吐き出す言葉はリアリティがあり、胸に突き刺さる。
のほほんと生きてきた現代の若者が、
最後は人間魚雷で出撃せざるをえなくなるという悲惨な話だが、
決して悲壮にならないドラマの展開は、荻原氏のユーモアある作風を彷彿とさせた。
しかし長編小説をドラマ化するには、当然大幅にカットしなければならないので、
ドラマは原作とかなり違っていたはずだ。
原作はもっと深みがあり、もっと複雑で、もっと笑えて泣けるのだろう。
そう思うと、また、これから読むのが楽しみだなぁ・・・