カテゴリ:時事
統一教会批判でも有名だったヘレン・トーマス氏
2010年5月27日、ヘレンはラビライブ・ドットコムのインタビューで「ユダヤ人たちはパレスチナから出て行け」「あの人たち(パレスチナ人たち)は占領されている。あれは彼らの土地だ」「(イスラエルに在住する)ユダヤ人たちは、ポーランドでも、ドイツでも、アメリカでも、どこへでも帰ればいい」と発言し、物議を醸した。彼女は後に謝罪したが、アメリカのユダヤ人団体「名誉毀損防止同盟」(ADL)が「十分な謝罪になっていない」と反発したほか、ロバート・ギブズ大統領報道官は「攻撃的で非難されるべき」、ホワイトハウス特派員協会も「弁解の余地ない」発言と批判した。この責任を取って6月7日、ヘレン・トーマスはジャーナリストを引退した。 6月8日(ブルームバーグ):米ホワイトハウスの名物記者、ヘレン・トーマス氏が7日引退した。AP通信が伝えた。トーマス氏はホワイトハウスの会見室で1960年代から10人の大統領に厳しい質問を浴びせてきたことで知られるが、イスラエル人は「パレスチナから出て行くべきだ」との発言が批判され、キャリアに終止符が打たれた。 トーマス氏(89)は1943年に米通信社UPIに入社。1960年からホワイトハウスを担当した。1974年に女性として初めてUPIのホワイトハウス支局長に就任。女性ジャーナリストの草分け的な存在だった。2000年にハーストに移籍した後も、会見室の最前列の席からのしつこい質問は健在だった。 トーマス氏の問題発言はインターネット上で広がり、同氏は謝罪したものの、ギブズ大統領報道官が「攻撃的で非難されるべき」発言だと批判したほか、ホワイトハウス特派員協会も「弁解の余地ない」発言として異例の警告を行っていた。 http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a1yULqS3xZFU http://video.jp.msn.com/watch/video/%EF%BD%81%EF%BD%90%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%99%82%E9%96%938%E6%97%A5-%E7%B1%B3%E6%99%82%E9%96%937%E6%97%A5/ffv0efn9?fg=rss 報道のファーストレディ 怒りのインタビュ 57年間もホワイトハウスのレポートを勤めてきたヘレン・トーマス。彼女はいつしか報道のファーストレディと呼ばれるようになり、彼女はアドバスターズに今日におけるアメリカのジャーナリズムを我々に話してくれた。 【Adbusters】 ケネディ大統領の時代からホワイトハウスのプレスルーム最前列に座ってらっしゃったそうですが今は部屋の後ろになってしまいました・・・。 【Helen】 ブッシュ大統領の時だけね。彼はどうも私を呼びたくないみたい。 【Adbusters】 彼のマスコミに対する見解についてはどう思われますか? 【Helen】 それをはっきりさせるのは気が進まないのだけれど・・。マスコミが好きな大統領はいません。けど特にブッシュの場合は誰が質問するのかを前もって確認するのです。ブッシュは会見に招待するリポーターのリストを見てチェックしているのです、このようなことは今まで私も見た事もされたことありませんでした、そして彼は台本にやたらと固執してそれ以外の事を話そうとはしません。 彼は私の質問に怯えているようです。一方ではこんな私が怖いのかとずいぶんと笑わせてくれるのですが、その一方ではとても悲しいです。アメリカの大統領たるものどのような質問にもしっかりと答えるべきです。もしそれができないというのであれば、何のために彼らは会見に来るのでしょうか?私がいつもたずねるのは"なぜ"ということ、"なぜそれをするのか""それはいったい何なのか"ということだけです。もし大統領の決定が人々の命を犠牲にするようなことがあるなら、彼はそれらの質問にしっかりと返答するべきなのです。 【Adbusters】 現時点においてアメリカの報道機関は権力の中心をモニタリングするのに十分な能力を備えていると思われますか? 【Helen】 いいえ。今の人たちは満足に仕事をこなせているとは思えません。しかし、少しずつ仕事に慣れてきています。竜巻とカール・ロブとその他いろいろなことがあって無意識的に自分たちが何をすべきかわかりつつあるようです。ですから彼らは本当の意味でのレポーターにこれから変わっていくと思います。私が思うに彼らは色々な機会を逃したきたことを理解しはじめているのだと思います。まあ、彼らの仕事ですし、自分に怒りを覚えて変わろうとチャレンジするのは良い事だと思います。レポーターは公の人間に対して質問できる最後のフロンティアなのです。私たちがやらなければ何も始まりません。 【Adbusters】 いままでの歴史の中で今よりもジャーナリズムがより英雄的であった頃はいつだったか思い出せますか? 【Helen】 今以外はいつもそうでした。それもすべては9/11の影響でしょう。皆が愛国主義になろうとしていて、また自分たちの報道が余計なパニックを起こすのではないかと恐れているようなのです。それからというものレポーター達は自分達のせいで派遣部隊を危うくしないかと心配で仕方のない戦争とずっと関わっているのです。そのせいで深刻な不透明感そこに生まれ、レポーターたちは状況がこれからどうなるかをしばらくの間ただ見ているだけになってしまいました。 【Adbusters】 ジャーナリズムが良くなるのを妨げている障害はいったいなんでしょうか? 【Helen】 恐怖です。そして勇気が足りないことです。仕事を失いたくない。多分いくつかの企業のトップの人たちは仕事に執着しているみたいです。家族を養わなければいけないし子供を学校に通わせなければいけない。そこには金銭的な問題もありますし、様々な事情があると思います。そして何人かのレポーターは愛国心が必要となる今の状況では不快な質問をするべきではないと考えているようです。しかし、私たちの仕事は真実を見つけることです。それ以外の仕事は他に無いと言っても良いでしょう。 【Adbusters】 今の状況においてアメリカの外交政策に陰りが見えてきたと思いますが、これから一体どうなっていくと予想されますか? 【Helen】 そうですね。私が思うにまずイラクの部隊を撤退させるべきだと思います。人殺しを止めなければいけません。本当にあれは非常識。いや、もう非常識というかあれは悲劇です。人を殺して、殺して、また殺されたりして・・・それが一体何になるのでしょうか?ブッシュ政権は自分たちが勝てると信じてしばらく耐え忍ぶつもりだと思いますが、どちらかとえば勝てる見込みはあまりないと思います。そして何に対して勝つのでしょうか?神権政治に対してでしょうか?そんな事の為にアメリカ人兵士は死んでいったのでしょうか? それに加えて、テロリズムとは何か、そして何が原因となるのかを私たちは見つけ出さなければならないと思います。確かにビン・ラディンの後を追ってアフガニスタンに侵攻するのは間違いではないと思います。しかし全体のビジョンはどうなっているのでしょうか?これは宗教戦争なのでしょうか?そういう人たちを刺激するのがアメリカのポリシーなのでしょうか?一体何でしょうか?事をはっきりさせて、そして対応していかなければならないと思います。 Adbusters #63 Media+cultureより お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月24日 20時50分56秒
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