福澤諭吉という人物
福沢諭吉 国を支えて国を頼らず 福澤諭吉という人物について、それを深めることができる著書の一つ。 多くの人は、一万円札の顔の人、慶應義塾の創始者、 学問のすすめの著者という認識だろう。 しかし、実際はさらに凄みのある人だ。 慶應義塾と通じて築かれた、福澤山脈といわれる人物群像こそが、 福澤諭吉の真の姿ではと思う。 慶應義塾に始まり、銀行、保険会社、新聞社を起業 (当時でいえば、ベンチャ-起業)をし、 一方では、鉄道、電力、商社、百貨店、大学の総長、病院。 それぞれの分野で起業・開業をしていく人を輩出していく。 また、政界にも、大きく影響を与えていきます。 起業家であり、教育者であった。 これほどまでに、国家の基礎を築き、国家に貢献しながら、 国家に依存することを潔しとしなかった態度に気概を感じます。 この本では、そういうことを小説にも似たタッチで描かれており、 福澤諭吉が生きた時代を追体験できます。良書です。