平面図形の証明
[問題]半径が1である円がある.その円に内接する三角形の各辺の2乗の和が8より大きいとする.このとき,その三角形は鋭角三角形であることを証明せよ. 今回は(も?)僕が考えた順番に書いていきます.つまり僕の思考回路の曝け出しってことですね.う~ん・・・恥ずかしい.(今更何を言ってるのか・・・)と冗談を言ってる暇はない・・・ではいきます!まずは扱う三角形を△ABC(3辺の長さは a,b,c)とする.この時点で一つの条件式が作られる.当たり前の式であるが忘れないようにしよう.それでは条件を式で表そう.△ABCが半径1の円に内接している,つまり△ABCの外接円の半径が1.「外接円」とくれば使うものは「正弦定理」!ということで次式が得られる.さらに「△ABCの各辺の2乗の和が8より大きい」をそのまま不等式で表すと次のようになる.以上の3つの式が問題文の条件である.次に示すべきことを式で表すことを考える.示すべきことは「△ABCが鋭角三角形」ということだ.鋭角三角形とは何か?3つの角がすべて鋭角である三角形のことだ.条件文を式で表したことからsin,cosで表すことは予想できる.sinは鋭角でも鈍角でも正で変わらないから符号が変わるcosを使おう.「 cosA>0 かつ cosB>0 かつ cosC>0 」この状態ではまだ「かつ」という言葉が残っているので消して1つの式にすることを考える.3つの数がすべて正だから,3数を掛けても正(原則として和ではなく積を考える)ってことで出てくるのは次の式である.「 cosAcosBcosC>0 」しかし,一つの疑問が生じる.逆が成り立つかどうかという疑問である.3数を掛けて正だからと言って,3数すべてが正であるとは一般には言えない.しかし,今扱っているのは単なる3つの数ではなく,三角比である.cosAcosBcosC>0 が成り立つ例として,仮に 「 cosA>0, cosB0 かつ cosB>0 かつ cosC>0 ⇔ cosAcosBcosC>0が成立することが分かり,示すべきことを式で表すことができた.ちなみにこのこと自体は僕の中では公式となっている.色々な問題集に証明問題として載っているので,いつでも出来るようにしておこう!さて,話を戻します.あとは条件からこの不等式を導くだけ!ということで初めの問題は次のようになる.とりあえずは a, b, c を消去し,次数を2次から1次に下げる.その後,和積の公式を使い,積の形に仕上げていくという感じ.上記の解答で解説は終わりだけど,ついでなので証明を載せておこう.