バングラデシュ,コックスバザールの町
ビーチのある町,コックスバザール。チッタゴンから南へ150kmのところにある。 行ったのは8月,雨季の真っ最中である。毎日雨が降り続いていた。この年は国土の2/3が洪水で冠水していた。泳ぐどころではなかった。海も茶色く濁っている。 ここを拠点に,他の町へも出かけたが,もちろん,この町も歩き回った。雨の中なのでズクズクだ。 ここは観光地である。乾季には,多くの人が訪れる。インドやスリランカの人が来るそうだ。しかし,見分けがつかない…ビーチに近いところでは,土産物屋が軒を連ねていた。見て回る。何か買おうかと思ったが,なかなかいいものがない。貝殻で作った置物などがあるが,大きすぎてダメだ。生地が売っている。なら,Tシャツはどうか?と見ると,輸入品らしきものや英語がかいたものしかない。ベンガル語などが書いてあれば記念になると思ったが,全くない。あちこちで聞いてみたが,やはりなかった… 雨季といえど,観光客は来ていた。カメラマンが多数いた。記念写真を撮って,売っているようだ。撮影中のカメラマンを撮った。別のカメラマンが,それを見ておもしろがっていた。持っているのは,ふつうの銀塩の一眼レフである。デジカメは,めずらしいので,何人かが見に来た。 その後,小雨の中,街の方へ行った。メインの通りから外れた通りへ入った。民家や商店が並んでいる。あちこちを歩いてまわっていたら,女の子がついてきた。その女の子を見て,男の子もやって来た。雨が激しく降ってきた。近くの商店の青年が,「ここで雨宿りしていけば?」と言うので,店頭に座らせてもらうことにした。その子たちも,ずっと一緒にいた。 いろいろ話してくる。見るもの聞くもの全てがめずらしいようだ。この国は,片言の英語ができる人が,どこにでもいる。首都ダッカだと,日本語ができる人も結構いたぐらいだ。ただし,ほとんどの人はベンガル語だと思う。 デジカメやVTRも,もちろんめずらしく,映っては喜んでいた。老若男女,人がいっぱい集まってきた。みんな楽しそうにワイワイ話してくる。とにかくおもしろかった。店に置いてあるお菓子もももらった。 そうこうしているうちに,時間がかなり経った。そのとき,サングラスをかけた厳つい顔の男がやってきた。みなの顔が急にこわばった。その男が,私に何か話しかけてきた。あまりわからないが,どうも「家へ来い」と言っているようだ。みんな困った顔をしている。なんか,まずそうだ。 男が先に歩いていった。周りの者がこそっと言う。「行かない方がいい…」みなうなずいている。じゃあ去ろう。ちょうど雨が小降りになったのをいいことに,その男に,「雨はやんだ。それに人と会う約束の時間が来た。」とでまかせを言い,笑顔で手を振りながら去っていった。逃げたと思われるとイヤなので,ゆっくりとふつうに?歩いた。何回も時計を見ながらの演技だ。追いかけられはしなかった。家へ入っていたら,どうなっていたのだろう??めずらしいから話そうと思っただけなのか,身ぐるみを剥がされていたのか,全く予想がつかなかった…↓下記のサイトには,アジア各国の様々な画像が多数あります!ぜひおいでください!!少しでも,のぞいていただけたら,ありがたいです。アジアを旅しよう!(http://www.umekin.net)