DANGER MINES
カンボジアには,ご存じのように,まだ地雷が多数残っている。未撤去のところには「DANGER MINES」の文字(もちろんクメール語も)とどくろのマークが入った赤い看板が掲げられいる。または,近くの木に赤いペンキが塗られている。 6年前に,クバル・スピアンへ行ったときは,赤いペンキに全く気がつかなかった。危なかったかも知れない。だが,観光客や外国人がふつうに行くところは,かなり撤去が進んでいると思う。見ることがない。 さて,今回行った中で,バッタンバン郊外の遺跡の中の1つ,ワット・バナン。駐車場から長い階段を登った。かなりきつい。バイタク(モトドップ)の大学生の兄ちゃんは,「しんどいから行かない。」と言う。ガイド兼任のはずだが…それ以前の時からどうも体力がない。(後日掲載)変わってガイド役の子どもがついてくる。まだ小学校1年生ぐらいの男の子だ。何回も止まりながら待っていた。350段だったかな?その子は,片言の英語だ。こういったところにいる子どもたちは逞しい。完全にはほど遠いが,英語を話す。 丘の頂上に着いた。ミニアンコールワットと呼ばれているらしいが,本当に小さい。あちこちが崩れている。そこには,少年たちが数名いた。だいたい5,6年生ぐらいだ。ガイド役の子を冷やかしたり悪さをしていた。この辺りは日本と変わらない光景だ。 さらに,僧侶や何をしているのかわからない大人たちが数名ウロウロしている。僧侶が話しかけてくる。日本のことを聞いてきたり,カンボジアの感想などを聞いてきた。手にはロンリープラネット(有名な海外のガイドブック=もちろん英語)だ。それを見ながらも話してきた。周りの大人たちも興味深そうに(ヒマだから??)見ている。結構いろいろなことを話した後に,カメラを取り出し「一緒に撮ってほしい。」と言ってきた。撮影は,ヒマな?大人(失礼)だ。ついでに,私のデジカメでも撮ってもらった。 その後,先ほどのガイドの子の案内もあり,見て回っていた。最後に崖下の方へ行きだした。一応道はあるが獣道だ。下に何かあるらしい。…と,そこへさっき上にいた6年生ぐらいの子がやって来て,何か言っている。どうも,「この先は危険だ。」と言っているようだ。何やろう??英語で言っている。「スネーク」とか聞こえた。ヘビが出るのか??小さい子は先へ行く。しかし,大きい子は何回も止める。困りながらも,この先に興味があったので前へ進んだ。と,大きい子が横を指さしている。見ると,木に何か赤いものがついている。近づいた。 「あっ…DANGER MINESや!」壊れているが実際についているのは初めて見た。ってことは,この近くに地雷があるのか!大きい子が横で「ボン!ボン!」と爆発するまねをしている。最初から,そう言ってくれ!長い説明より,「ボン!」の方がよっぽどよくわかる。 要するに,危ないから行かない方がいいと言うことだった。たぶん,小さい子はそのことがわからないのだろう。引き返した。ちょっと怖々だった。戻るときに,あとから来た欧米人をやはり同じように崖下に案内している子が来た。また忠告するやろか?と思って見ていたが,仲のよいグループではないらしく,全く言葉を交わさないで行き違った。しばらく耳をすませていたが,爆発音はしなかった。 実際についているのは初めて見たと書いたが,じつはそこへ行く前に手前の食堂で置いてあるのを見ていたのだ。ただし,掲示されていたのではない。 ご覧のように,うちわだ。掲示されていたが地雷が撤去されて外したものを再利用したのか,余っていたものから作ったのかはわからない。こんな工夫があるのだ。写真に撮ったら,なぜかみんな笑っていた。 プノンペンでは,「DANGER MINES」Tシャツを何枚か買った。↓ 今後,本サイトには,大量に今回の画像をUPします。アジアを旅しよう!