楽しい未来のために

９日、１０日　２日連続で練習試合でした。
前日の疲れが取れないままの１０日。

２コートを４チームで回す。
全チームが休憩なしで常に相手が変わり試合が続く
かなりハードな１日。

他のどのチームも部員数が多くて１０人
少ないところは７人。
全チームが試合してるので審判、ラインズマン、得点係の
人数が足りない。

応援に来てる保護者もラインズマンや得点係として
全員で練習試合をサポートしました。
（他のスポーツでなかなかこういうことないだろうな～）

他チーム３つは、どこも圧倒的に強いエースがいた。
弱小チームの殿たちは足元にも及ばない。
どんなにひいき目にみても到底かなわない。
せめて１セットでも取る。それがこの日の目標となった。



全然勝てない試合が続く、経験のない１年生が狙われる。
殿はそのカバーをする。
そして８割くらいの確率で殿にトスが上がる。
自信のない子たちは、アタック打たずに
ボールを相手コートに返すから攻撃にならない。
セッターの選択は、殿一人になる。

打ち手が一人となれば、ブロックにもつかれるしコースも読まれる。

そんな状況の中、格上の相手に殿の過酷な挑戦は続く
自分のとこにトスを上げるように殿が呼ぶ
「オープン！」「バック！」
前衛だけでなく後衛に下がってもバックアタックを打ち続ける。
体力の消耗は半端ない。


守備の時も相手エースの強打のアタックを
かろうじて拾えるのは殿しかいない。
怖くて１歩も足が動かないチームメイトの
ために何度も何度も拾い続ける。
レシーブがちゃんと上がらないけど繋いでくれる仲間がいる。
そしてまたまともに打てないようなトスが殿にあがる。

どんな体勢からからでもどんな場所からでも
スパイクを打つ。

疲れ果てまともにジャンプもできないような殿
でも、力を振り絞り
渾身のスパイク打って決める。

どこにそんな力が残っていたのだろうか？と
何度も思った。

弱小チームのヘボいながらもエースの意地。
頼りないけどチームのために頑張るエースを
信じて頼ってくれる仲間の気持ちに
応えようと必死に飛び続ける殿。

そんな満身創痍の殿を応援しながら
何度も何度も涙が出た。


ただの練習試合なのにね。
なんでここまで頑張れるのだろう。


殿は、自分が頑張ることでみんなが
頑張れると考えている。
自分が動くことでみんなが動けるように
なると信じてる。

みんなより少しだけ経験がある殿が
できることの精一杯。

試合と試合のほんの５分位の時間。
他の子たちは、冗談言いあったり雑談したりしてるが
殿は、次の試合に向けて少しでも体力が
回復するようにみんなとは少し離れたところで
静かに身体を休めてる。
足がパンパンで普通に歩くこともできない。
腕ももう上がらない。

そんな時でも、キャプテンの召集がかかったりする。

顧問が、本当は、殿にはプレーだけに専念させてやりたかった。
チームの事は他の子に任せられたらよかったんだけど。と言ってた。
本当にそう思う。
でも頑張るしかない。

結果は、２セットとりました。
上出来だと思います。

他のチームのエースのように
貫録も余裕もなく満身創痍　ボロボロだけど
きっと殿にはそれの方があってるのかもしれない。

１６日の日曜には殿が１年生の時の３年生の先輩で
その時のエースがいる高校に練習試合に行く。
きっとその先輩は、チームの大黒柱として頑張ってる
殿の姿を見てどんな言葉をかけてくれるだろうか。

その先輩もキャプテンとしてエースとして殿と同じように
弱小チームを傷だらけになりながら背負ってきた人。
殿の大変さや殿の気持ちをよくわかってくれるだろう。

新人戦まであと少し、みんな頑張ってるから
上の大会に行けたらいいな。