殿の試合でした。
期末試験があったので１週間練習できずに
臨んだK高校主催の大会。
他の中学は１週間テストが早かったようで
練習せずに試合に出なきゃいけないうちのチームは
かなり不利。
なかなか試合勘が戻らず
殿の調子も上がらず
残念ながらパート優勝を逃してしまいました。
どんな小さな大会でも準優勝ではなく
優勝してトロフィーを持ち帰りたかった。
必ず大きな自信になると思うから。
３試合後、トーナメントの決勝戦。
試合開始、続けざまに殿のスパイクミス。
頼みのエースの調子が悪いとチームの志気が
一気に下がってしまう。
キャプテンのスパイクが入らないと
勝てないかもしれないと
どんよりとした空気になってしまう。
その後も厳しい審判のジャッジに
セッターがホールディングをとられまくった。
（まるで先日のサッカーの日本VSオストラリア戦みたいだ～
審判厳しい。ここはアウェーか？特にうちの中学に厳しいぞ）
この決勝戦を見ていた他の中学の顧問も
ジャッジ厳しいな～と言ってた。
でもきっと上の大会に行けばこのくらい厳しいらしいので
早くに子供たちが自覚するのはいい経験だったと今は思うが
その時には、全くそうは思えなかった。
１セット目をかなり粘ったが奪われた。
２セット目は殿のスパイクが決まりだし奪取。
３セット目競り合いながらも先行して点をとって行く。
２２点、あと３点だったのに逆転され負けてしまった。
悔しかった。
応援団の私たち親も、酸欠になりそうなくらい声をあげて応援していた。
私がこんなに悔しいのだから子供たちはもっと悔しかっただろう。
準優勝の賞状をいただいた閉会式後
顧問が私の所に来た。
「顧問の力不足です。すみません。
勝たせてやりたかったんですが」と頭を下げた。
「別に先生のせいやないと思うけど
鍛え方が足りん。
中体連まであと１ヶ月。
子供たちが後悔せんでいいようにもっと鍛えて」
とお願いしました。
そして子供たちが集合して帰ろうとした時
優勝したチームの顧問がたまたま会場から出てきました。
私はその先生のもとに行き
「先生。次は絶対に勝ちますよ！」と宣戦布告。
先生は驚いてましたが
「いや、うちだって負けませんよ～」と。
笑ってお互いに
「また次の試合で」と別れました。
その様子をみていた子供たちが驚いてました。
「キャプテンのお母さん、相手顧問に
あんなこと言いに行くとかすげぇ～。
ハートばりつぇ～（すごく強い）」って(笑）
なので
「なんで 次は 負けない ではなくて
勝ちます と言ったと思う？
負けないと勝つってどう違うと思う？」と聞きました。
一人の子が
「負けない だと 相手の方が強い感じがする。
勝つ のほうが 勝ちたい気持ちが強い気がする」
と言いました。
その通り、だから私は相手顧問に
「うちのチームの方が強いんだ。
だから次は絶対に勝ちますよ」って言ったんよ。
相手顧問は「負けませんよ」って言ったやろ？
うちのチームの方が強いと思ってるんよ。
だから次は絶対に勝つよ！
「ヨッシャー。次は絶対勝とう！！」と子ども達。
久しぶりに動いた疲れと
負けてがっかりした疲れで
下を向いてた子供たちが上を向いて次の試合へ
向かいだした瞬間。
中学生の子供たち まだまだ単純。
こんな言葉の魔法で気持ちがころっと変わる。
作戦成功。
「負けない」も「勝つ」ももしかしたら
そんなに違いは無いのかもしれないし
相手顧問はそんなこと意識して使わなかっただろう。
若い顧問なので遠慮気味にそう言ったのかもしれない。
でも、子供たちに私たちは絶対に勝ちたいんだと
いう気持ちをインプットさせ意識づけるためには必要な
言葉だったと思う。
親は、試合に出るわけでもベンチに入るわけでもないけど
応援してる保護者もあなたたちと同じ気持ち
もしかしたらそれ以上の気持ちで一緒に戦っていると
子供たちにもわかって欲しい。
次は絶対に勝つ！
