またまた医学の進歩を顕す朗報が飛び込んできた!
どんどん現場医療に取り入れてほしいものだ。
マウス体内でラットの膵臓=iPS細胞利用し作製―再生医療へ応用期待・東大
マウスの体内でラットの膵臓(すいぞう)を作ることに成功したと、
東京大医科学研究所の中内啓光教授らが3日付の米科学誌セルに発表した。
身体の多様な細胞に変わる万能細胞「人工多能性幹(iPS)細胞」を利用した成果で、
この膵臓はインスリンを正常に分泌する機能があった。
将来、ブタの体内でヒトの膵臓を作り、糖尿病の患者に移植できれば、
再生医療が実現すると期待される。
中内教授らは、膵臓が形成されないように遺伝子操作したマウスの受精卵(胚=はい)に、
ラットのiPS細胞を注入し、マウスの胎内に戻した。
誕生したマウスが成長すると、ラットのiPS細胞が膵臓に変わり、正常に機能していた。
この技術は「胚盤胞(はいばんほう)補完法」と呼ばれ、
受精卵を壊して作る万能細胞「胚性幹(ES)細胞」をマウス胚に注入する方法では成功例があったが、
iPS細胞を注入する方法は新しい。
山中伸弥京都大教授らが開発したiPS細胞は、皮膚などに3、4種類の遺伝子を導入して作る。中内教授らは、ブタの体内でヒトの膵臓を作る基礎研究として、
今年7月、ブタの胚にヒトiPS細胞を移植して、
試験管内で短期間だけ培養する研究計画を文部科学省に申請し、承認を得た。
しかし、現在の研究指針では、この胚をブタの胎内に戻すことは禁止されている。