真珠の珠出し。(長いです)
真珠の球出し体験をされた事がありますか?実は学生時代カナダのバンクーバーに住んでいた時、春休みにアメリカに旅行に行こうと友達と寮を出てシアトルから列車に乗ろうと決めたんですよ。友達は列車(夜行列車)で一緒にサンフランシスコからL.A.に行きそのまま日本に帰国、私はL.A. からもう一度サンフランシスコに戻り、シカゴに行って・・・その先はまあ適当に決めりゃいいやと言う事で取り合えずバンクーバーからバスに乗ってシアトルへ。まずはシアトルで列車の10日間だか20日間だかの乗り放題チケットを購入するんですが、ついでなんでシアトルのYWCAで一泊することにしたんです。ちなみにバンクーバーからシアトルまではバスで大体3時間・・・あれ、二時間だったかな。まあ、そんなもんなのでちょっとカナダでは買えない物なんかがあるときは、割と気軽にシアトルに行ったりしてました。(こっちの遊園地に行きたいとかそんな理由でも)で、シアトルの町をふらふらしていたときニードルタワーと言うところに行ったんですが(東京タワーとかエッフェル塔っぽい建物)明らかに観光客向けの宝石店があり、友達が指輪のサイズ直しを頼みたいというんでそこに入ったんですよ。そこで私に運命の出会いが。 たくさんのアコヤ貝が水槽に沈められていました。 その中から一つ12ドル(当時大体1,500円くらい)払って、気に入った貝を選んで開けてもらい、中から出てきた真珠が貰えるといういわゆるばくち。 悩みました。 すっごく悩みました。 確か金額はそのくらいだったと思うんですが、(2,000円は行かなかったはず)友達が指輪を直して貰っている間、ずっとうろうろ水槽の前を行ったり来たりして悩みました。 どんなのが出るか分からないし、旅の初めにいきなりお金を使うのもなあと思ったんですよ。 特に友達と別れた後は一人旅になるので、ホテルのランクは落せない。 そうなると一人で結構高額な宿泊費がかかるわけで・・・。 一旦宿に戻り、一晩悩み続け、友達もいい加減呆れて、「そんなに気になるなら、一回くらいやってみれば?」と背中を押してきました。 翌日、昼からの列車だったので午前中もう一度そこに行き、一回だけチャレンジしました。 良い真珠と言うのは粒が大きく、照りがあって、巻きも綺麗で、形もまん丸であること。 色は白、クリーム、黒、ピンクとある中で白やクリームは価格は低いんだそうです。 お店のオジサンが言うには、大体6mm~7mmくらいのものが多いらしいです。 大きさは別にそんなになくていいから、漠然とピンクのが出るといいなあ・・・と思いながらチャレンジしました。 で、出てきたのがコレです。 お店の人と友達が、「でっかいのが出たねえ!」と一緒に喜んでくれました。 大体8ミリちょっと。色はクリームです。 その場でピアスやペンダントに加工できるという事で、写真に写っている鳥かごのようなペンダントに入れて貰いました。プラス8$だかそのくらい(穴を空けるのがイヤだったので) 加工方法→鳥かごをペンチで力任せにぐいっと開ける。中に真珠を入れる。またペンチで閉める。すべて力技。さすがアメリカ。乱暴だな、オイ・・・。 旅のお守りにちょうど良かったね!と友達に言われ、私も満足してそれをつけて列車に乗りました。 しかしこのペンダント、ちょっと手が当たったり荷物やカバンのストラップで押されたりするだけで潰れてしまい、中の真珠が落ちるんですよ。 列車の中をふらふらしている時に何度も「何か落としたわよ~」と拾ってもらいました。(しらないアメリカ人に) ので、つけている間常に細心の注意を払わねばなりません。 当然ですがすぐにつけるのをやめてカバンに仕舞いました。 休み明けに別の友人Y子ちゃんに真珠の話をしました。 わくわくして面白かったよ~、もう一回くらいやりたいなあー。とか言いました。 Y子ちゃん、いきなり立ち上がりました。「よし!次の土・日に行こう!!」「( ゚Д゚) ( ゚Д゚ ) え、マジ?」 気がついたら週末にバスに乗っていました。 着くなりY子ちゃん、「おじさん、3回分ね!」と言って、お金を払いました。 開けて出てきた真珠に喜ぶものの、いやだ、ピンクが欲しい!と言って2回分追加。 しかし出るのは白やクリームばかり。 で、目の前で勢い良くやられるとこっちもなんかふらふらと、「すみません、私も・・・」とかなるわけで。何回やったかなあ・・・・(遠い目) 黒いのも出ました。 双子も出ました。これはちょっと得した気分でした。 Y子ちゃんもブラックの双子が出たりしていました。 おじさんに、「双子だとピアスにするといいんだよ」と言われながらも、二人とも加工一切ナシ。 だって加工するとその分お金がかかるんですよ。 加工は何処でも出来るけど、真珠貝はここにしかないんです。 なんだかかんだでY子ちゃん、10回くらいやりました。 しかしピンクの珠は一つも出ませんでした。 そこで路銀が尽きる怖れがあったので宿に帰りました。 折角来たので水族館なんかに行く予定でした。 翌朝早速水族館やらなにやらを見て回っているとき、Y子ちゃんが呟きました。「菜緒にゃちゃん・・・、私、後悔したくない。」「Y子ちゃんっ・・・・・゚・(ノД`)・゚・」 二人で夕暮れのモノレールに乗ってニードルタワーに行きました。 そこでY子ちゃん、おもむろにクレジットカードを。 そこには頭のおかしくなった女が二人いました。 Y子ちゃん、私の倍はチャレンジしていました。 でもやっぱりピンクは出ませんでした。 あれから二人、真珠に取り憑かれたようになり、ちょっと休みがあると、「おい、博打うちに行こうぜ。」とか言って、シアトルに行きました。 一切加工ナシの大きさと色がばらばらのある意味、不良債権だよな、これ。 でも止められないんですよ。楽しくて。 日本に帰って来たときに、成田で缶詰になった貝を発見しました。 しかしこれはアコヤ貝ではなく、淡水パールでした。 そしてすごく質が悪かった。(のにいくつ買ったんだよ、私) 手前に写っている、白いのがそうなんですが何かすごいカサカサしていてまん丸でもない上に何か黒い点がついていたりぽこっと出ていたり。 右上のは確かお茶に付いていたおまけでした。お茶のペットボトルについていた時期があり、また取り憑かれたように買い捲りました。 しかしこれもやはり淡水パール。 淡水パールは本真珠に比べて色が豊富で、薄い紫色やピーチ(いわゆるピンク)なんかも出ます。 すごく綺麗な黄色も出ました。 神戸のおみやげ物屋にも缶詰の貝がありました。 でも高い上に、イマイチな品でした。(これもカサカサだった。カサカサの真珠なのに2,000円くらいした。) 今書き上げてアップしたら「長すぎる。」とエラーが出ました。 ので、二つに分けます。