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2009.08.04
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カテゴリ:政治

 クリントン元大統領が訪朝した。

主たる目的は北朝鮮に収容されている米女性記者2人の釈放だが、米朝の

硬直状態を利用して6カ国協議の議長国である中国がイニチアシブをとる形

で「落とし処」を画策し、米国がその意向を受け入れたという図式が推察され

る。以前の日記にも書いたが、米が核実験済の北朝鮮のテロ支援国家指定

を解除した時点で北朝鮮を「核保有国」として認めたに等しい現実と、一度「核」

をもった国がそれを放棄する可能性が無いという常識?を考えると何となく中

国の「落とし処」が見えてくる。

米記者の解放→インド・パキスタン等と同等の北朝鮮の「暗黙の核保有国とし

ての承認」→6カ国協議の再開→核非拡散の合意・・・という流れ・・・

北朝鮮は「宥められ与えられる立場」を堅持し、中国は議長国としての責任を

果たし両国に恩を売り、アメリカは最も大切な国である中国の面目を建て、北

朝鮮との経済的パイプも強固なものにするのだろう。「非核」と「拉致問題」に固

執する日本はやはり「蚊帳の外」だ。

 

世界は日本ほど「非核」に神経質では無い様だ。世界の多くの国が「日本は核

を持つだろう」と当然のように考えていたという話を聞いた事を思い出した。

断っておくが私は日本の「武装中立」を是としているが、核兵器の保有には反対

の立場をとっている。

世界の流れは「核の非拡散縮小」に向かうのは間違いないだろうが、「核根絶

の非現実性」もまた間違い無いだろうと思う。国益と絶滅の危機の振り子に振

られながら先進国・核保有国は丁々発止遣り合っているのだ。国内の政局を

通してしか世界を見れない日本の政治家・官僚が果たして国益を守り切れる

のか?・・・

一国主義に固執しなくなったアメリカの「ポチ」ではもう適わない事だろう。

 






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最終更新日  2009.08.05 01:33:50
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