テーマ:政治について(20207)
カテゴリ:政治
クリントン元大統領が訪朝した。 主たる目的は北朝鮮に収容されている米女性記者2人の釈放だが、米朝の 硬直状態を利用して6カ国協議の議長国である中国がイニチアシブをとる形 で「落とし処」を画策し、米国がその意向を受け入れたという図式が推察され る。以前の日記にも書いたが、米が核実験済の北朝鮮のテロ支援国家指定 を解除した時点で北朝鮮を「核保有国」として認めたに等しい現実と、一度「核」 をもった国がそれを放棄する可能性が無いという常識?を考えると何となく中 国の「落とし処」が見えてくる。 米記者の解放→インド・パキスタン等と同等の北朝鮮の「暗黙の核保有国とし ての承認」→6カ国協議の再開→核非拡散の合意・・・という流れ・・・ 北朝鮮は「宥められ与えられる立場」を堅持し、中国は議長国としての責任を 果たし両国に恩を売り、アメリカは最も大切な国である中国の面目を建て、北 朝鮮との経済的パイプも強固なものにするのだろう。「非核」と「拉致問題」に固 執する日本はやはり「蚊帳の外」だ。
世界は日本ほど「非核」に神経質では無い様だ。世界の多くの国が「日本は核 を持つだろう」と当然のように考えていたという話を聞いた事を思い出した。 断っておくが私は日本の「武装中立」を是としているが、核兵器の保有には反対 の立場をとっている。 世界の流れは「核の非拡散縮小」に向かうのは間違いないだろうが、「核根絶 の非現実性」もまた間違い無いだろうと思う。国益と絶滅の危機の振り子に振 られながら先進国・核保有国は丁々発止遣り合っているのだ。国内の政局を 通してしか世界を見れない日本の政治家・官僚が果たして国益を守り切れる のか?・・・ 一国主義に固執しなくなったアメリカの「ポチ」ではもう適わない事だろう。
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最終更新日
2009.08.05 01:33:50
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