カテゴリ:政治
総選挙の公示日も近づき、世間には政権交代への期待と不安が同時 に囁かれている。各党のマニフェストや基本方針を読み、マスコミな どでの発言を聞く限り「政権交代」という現象そのもの以上の期待は 薄い印象を受けるが、まずは「何か」が変わる事がインセンティブと なって少しでも多くの国民(私も含めてだが)の「認識の変容の可能 性」が高まる事を期待している。
しかし、私は現状を放置したままでは政権交代後の鳩山政権(民主 党政権?)は短命に終わってしまうだろうと思っている。ばら撒きの マニフェストの非現実性も問題だが、鳩山代表自身の献金問題や西松 絡みの問題だけをとっても、野党の内なら逃げも効くだろうが、総理 総裁としてそれらを受け流す事は無理であろうと考えている。 自民・公明は選挙後に向けて当然現在から情報収集し準備しているだ ろうし、連立内閣を予定している政党や支持する組合・市民団体も庇 い切る事は自党・自組織の面子もあり不可能だろう。
考えれば、ここまでは従来の自民党内での政権交代と同じ図式だ。
ただ、自民党は従来それらの問題を党内の権力争いにすり替えて「代 変え政権」の連発で政権政党を維持する事ができた。裏を返せば、そ んな小手先の誤魔化しを選挙民の「認識」は許容してきたという事だ ろう。多くの犯罪性さえある事例も含めた諸問題を抱えながらも戦後 の日本を経済大国へ導いた(したとは断言しないが)実績は評価に値 する事だと考えれば、そんな選挙民の従来の認識が優柔不断であった とは思うが「過ちであった」と一方的に糾弾されるべきもので無かっ た事は一つの事実として認識しておかなければいけない。 しかし、現在はほんの少しだが「認識の変容」の兆しが見えてきている。 穿った見方にとられる事を覚悟で書けば、歴史上最悪の大統領であっ たブッシュ坊やへの米国国民の思いが奇跡的な黒人大統領オバマの誕 生を導いた様に、実態の伴わない(伴えない)新自由主義を掲げた小 泉政権への「騙された」という「現在の社会不安」を踏まえた思いと、 政権をいとも簡単に投げ出した安部・福田(好きな表現では無いが国 賊という言葉はこの二人の為にあると思う)二人への日本国国民の思 いが、小さくはあるが変革の兆しを誘発しているのだと考える。 その兆しに乗って民主党の支持は増えているのだが、その兆しは政権 交代後の民主党自身にも向けられる事は覚悟しておかなければならな いだろう。その場面では自民党的な「すり替え代変え政権」は安易 に許されないと予想される。 揺り返しを狙う自公に直ぐに政権奪取されれば細川・羽田・村山政権 後のごとく元の木阿弥だ。民主党政権がある程度の長期政権にならな ければ再び強い閉塞感が選挙民を襲うだろう。
民主党に吹くであろう逆風をどう解決し、この兆しを維持・促進させ ていくか?・・・ 私自身にはその状況での有効な「答え」が思い浮かばないのだが、 「今回はこの潮流を後退させてはならない」という思いが強くあり、 考え続けるべき問題であると認識している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.08.16 17:20:02
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