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2009.10.10
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カテゴリ:政治

  亀井大臣の発言に端を発する巷では「徳政令」だの「モラトリアム法案」

だのと言われていた法案(法案案?)だったが、返済猶予原案としてまとまっ

たらしい。私はそれが元々マニフェストにもあった「貸し渋り・貸し剥がし対

策法」の流れの中での法案であろうと思い込んでいた。

そこで破綻時に膨大な税金の投入で救済された金融機関の本来「在るべ

き姿」も再認識されるべきだと考えていたし、「中小企業対策」と「雇用対策」

が必須の急務であり、何らかの助成をしなければいけないものであるとす

れば、金融機関の貸し金焦げ付きのリスクヘッジも考慮した公的資金の投

入法としての合理的方向性はあると思っていたのだが・・・

私の勘違いだった様だ。

どうも亀井発言の後追いの尻拭い的法案という様相を呈して来た。

問題山積で出口の見つからぬ曖昧な原案になってしまっているらしい。

努力目標って何なんだ?

「貸し渋り・貸し剥がし対策法」は別途に臨時国会に提出されるらしい。

だとすれば、亀井大臣の発言は完全なフライングで、現在必死で作ろうとし

ている「民主党的流れ」に逆行する行為であったとも言える。

以前の日記で民主党支持の立場で小沢一郎に批判的な記事を書いたが、

亀井大臣もそれと同類の「自己完結」してしまう腹芸政治家という、古いカテ

ゴリーから抜け切れない人間なのかもしれない。

「困窮者を支援する者」としての彼の発言を支持する人間も居る様で驚くの

だが、彼の発言の根底には「弱者イコール善良」という無思考な前提がある。

これは私も問題視している社会的不満の蔓延による「価値転換」により蝕ま

れた社会通念の深層下に潜む否定されるべき「弱者イコール善良」的感覚

とも違う、もっと単純で表層的な、的外れの「世情一般受け」を狙ったポピュ

リズムだろうと思う。どちらも度し難く、否定されるべきものだが、一国の国

務大臣の不出来さを露呈した分、亀井大臣の責任は大きいかもしれない。

「大企業と家族殺人」の関係性についての話も同類だろう。

無責任な「弱者=善良」「強者=悪」的感覚が作る発言と世論が、

逆に弱者・困窮者を救えない状況を社会に作ってしまうという事にいい加

減に人間は気が付かなければいけないと思う。

そこには発言者の無思慮な精神と自己満足の悦楽しか見出せない。

 

この「返済猶予原案」は、以後は一応セッション別に猶予期間や手法の検討

が成されて上程されるらしいが、どうせやるなら切っ掛けはどうであれ、冷静

な目線で実効性のあるものに纏めてもらいたいものだ。

 






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最終更新日  2009.10.10 11:13:15
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