209675 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

セイヤのblog

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010.08.24
XML
カテゴリ:政治

ドイツにおける財政難を起因とする兵力大幅削減に関するニュース

が流れていた。憲法に規定されている現行の徴兵制度は維持したま

まで、徴兵制度を一時凍結して25万人の兵力を163千人規模に縮

小するというものだ。

このメルケル首相の方針には自党内にも反対意見が多く実現される

かは不透明な状況だが、金融危機を契機に混迷を極めている欧州連

合の中で唯一の救いともいえるドイツのこの方向性はEU各国の内

政にも大きな影響を与えるのは必至だと思う。

ほぼ同程度の兵力を有し、やはり同じく財政難に陥っている我が日

本国もその経緯を注視しておいた方が良いだろう。

 

ドイツという国は具体的な国家像として日本国が最も手本とすべき

国家であると私は思っている。先の大戦での同じ敗戦国ではあるが、

その後の戦後処理も含めたドイツの国家構築の経緯は、大日本帝国

時代への子供染みた過敏なアレルギーを残し続けて前へ進めない我

が日本国と比較する時にその秀逸性を感じる事ができる。

民主国家としてのあるべき姿が個々の国民の意識にも埋め込まれ、

それが社会形成に反映されていると感じる。周知だと思われるので

多くを語る事は避けるが、たとえば地域社会における家庭ゴミの集

め方一つ、産業界における世界標準取得の為の政官民の在り様一つ

とっても到底我が国が及ばない国家と国民間での「認識の共有」を

みてとれる。

 

国防・軍事に関しても、我が国の様に国家が暴力装置を有する事そ

のものの合理性に疑問を呈する様な事は無い。二次大戦においての

加害性を我が国以上に追求されたドイツだが、日本国以外の多くの

国と同等に軍備の保持は自明の事として認識され、徴兵制度も憲法

によって定められている。その上でドイツは「良心的徴兵拒否」を

認めボランティア等の「代替役務」を認めているのだ。

現在では「良心的徴兵拒否」はドイツだけでなく、程度の差はある

がEU諸国を筆頭に徴兵制を導入している国では多くが採用してい

る。面白い事に日本のマスコミ等で理想国家として取り上げられる

北欧の高福祉国家には全て徴兵制度があり、良心的徴兵拒否が認め

られているという現実がある。民主主義と自由は国益と共に「守る

もの」であるという現前性と「個人意思の尊重」という理想のバラ

ンスをとる為の苦心がそこに見てとれると思う。

徴兵制をひく国家での「徴兵制度廃止論」は昔から根強くあり

ドイツも例外ではないようだが、彼らは多分最後の一国になるまで

弾力的な運用になるにせよ徴兵制を残すだろうと私はみている。

ドイツは一国の暴走の恐ろしさ、政治家や国民の恣意性の怖さを最

も知っている国家なのだ。

 

我が国も徴兵制度とまで行かないまでも、世界に類を見ない国家と

国民の間の乖離・ネジレを起因とする通弊の解消の為に、今一度

「国家の在り方」と「軍事力」について冷静に考え直す時期である

のだなと、ドイツのニュースを見た後に先程までツラツラと考えて

いた。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010.08.24 23:50:00
コメント(2) | コメントを書く


PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

高見彰七と浅野祥雲… kopanda06さん

note版方言リサーチ… ちぃぶう427さん

台湾問題は他人事で… 徒然2020さん

下天の内 管狸人さん
ニューロンとワイヤ… yuzo_seoさん

コメント新着

kopanda06@ Re:TENETを観て来ました(11/07) こんばんは。 いつもありがとうございま…
セイヤ777@ Re[1]:TENETを観て来ました(11/07) kopanda06さんへ こんにちは、 久しぶりに…

フリーページ


© Rakuten Group, Inc.
X