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2010.12.29
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カテゴリ:政治

たけしのガチバトルという番組を見ていた。

日中問題と死刑制度、検察局の横暴という3つの話題を極々浅く、有り

勝ちな政治バラエティーの形式を取って放送していた。

ご覧になった方も多いと思うが、この3つの話題を通してこのプログラ

ムが視聴者に発したのは結局我が日本国の駄目さ加減だけだった様に思

う。人間の必謬性への配慮の無さと、それに属するであろう民主主義国

家における個人と共同体それぞれへの認識不足が齎す日本の通弊を、我

々は何万弁繰り返し語れば気が済むのだろう。

 

(日中問題)

日本人が何を語ろうが、今や大国となった中国の覇権的方向性を変える

事も内政を変える事も出来ないのだ。その認識に立てば、現在日本人が

外交問題と思っている「日中問題」の殆どは、定まらない「日本国とし

ての姿勢」に起因する我が国の内政問題だと私は思う。

中国が「核心的利益」と断言した事に対して、気弱げに「領土問題は存

在しない」と言う事しか出来ず、手を拱くだけの日本国そのものを我々

日本人は懸命に考えよう。

中国人が日本の土地を買い漁っている事への批判に対して、中国側のゲ

ストが「日本が法律を創って規制すれば済む事」と一蹴したのは全くの

正論なのだ。

 

(死刑制度問題)

死刑制度廃止論は随分と昔からあり、これまで各種メディアにより幾度

と無く取り上げられている。情報が隅々まで届く我が国に於いて其の論

旨はある程度行き渡っていると感じる。先進国が次々と死刑廃止に踏み

切る中で、民主的な選挙制度を持つ我が国で法制度としての死刑が存置

され続けているのは何故か。

私は其処に主にキリスト教国での「宗教的なもの」の台頭と、日本の無

宗教性との差異を感じる。

死刑肯定論の主なものに社会契約論を背景にするものがある。

その内容は長くなるのでググって頂くという事で端折るが、此処に面白

い現象を見る事が出来る。キリスト教の呪縛から市民社会を解き放った

のが社会契約という認識であり、ホッブス以降の社会契約論に建った思

想家は当初はキリスト教徒から言われ無き反発を受けた。結局はその論

旨の合理性から宗教側が折れ、今日まで一応切り離されて共存してきた

のだ。そこで現在、死刑制度を廃止した国の多くがキリスト教国である

という現実を踏まえて見ると、現代社会のポストモダン的な潮流による

現象が、正常な認識無き人々により誤解誤訳され、それが社会契約とい

う認識の合理性に疑問を投げ掛け、「宗教的なもの」「キリスト教的な

もの」の台頭を許してしまった事が死刑廃止の背景にあるのでは無いか

?という問いが生まれて来る。

私には社会契約に立脚した共同体に於いて、個人の尊厳と平等性を担保

する為に死刑が絶対必要だと断言出来る程の見識は無いのだが、国家が

個人を許すという死刑廃止論は「出過ぎた真似」であり、余りにも宗教

的であるという危惧を持っている。

世界の大勢とされる潮流に必ずしも正当性があるとは限らない。

日本は独自に制度を改善しながら死刑存置を堅持する事が肝要だろう。

 

(検察の横暴)

何十年も言われ続けている事を、今更何やってんだという気持ちで遣り

取りを見ていた。

司法の場で検察庁と検事が必要である事は間違いない。

そして彼らは人間であるから間違える。当然違法な行動もとる。

彼らをチェック出来るのは裁判所と裁判官、そしてマスコミだけだ。

なら、裁判所・裁判官とマスコミが駄目なら如何するのか?

     ・・これも最初の(日中問題)の流れを酌むのだが

             「私」の問題なのだろう・・・・・・・・

 

取り上げられていた郵政不正問題

村木さんの冤罪がスケープゴートになって事件の本筋が吹き飛んだ。

一係長の処分で済む問題であったとも思えないのだが・・・

誰も言わない・・・

 






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最終更新日  2010.12.30 02:22:06
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