テーマ:政治について(20207)
カテゴリ:政治
このところ、あれだけ書いていた民主党と国内政治についての日記を殆 ど書いていない。諦めた訳では無いのだが、正直いって現在は語るべき 言葉を失っている。
私はマニフェストの中のたった一つ、「企業団体献金の禁止」だけでも 実現出来れば政権交代の意義があると考えていたのだが、岡田幹事長の 自信無げな様子での撤回発言でその拠り所を失った。 何処の国でも公約の半分でも守った政権など在ったためしは無いが、 マニフェストの殆どを白紙化した上に、「方向転換」どころでは無く 「方向音痴」を露呈してしまった民主党は何処へ向かって行こうとして いるのだろうか。
私も支持した政権交代劇はファナティシズムに大きく支配された衆愚的 なものであったのか?・・・確かに熱狂は帯びていたが、一昨年のあの 時は有権者が闇雲に騒いでいただけでは無かったと私は思っている。 自民党政権に呆れ果てていた有権者は民主党政権の向こうにボンヤリと ではあるが、「高福祉国家」や北欧型の社民主義的国家の萌芽を見てい た様に思う。 そして民主党の指導者達の発言も「国民目線」を感じさせるものであっ た。 ただ、この政党と指導部が為政者として必要なリアリティーを、此れ程 致命的に持っていな無かった事は有権者にとっては想定外だったのだ。 実態無くファナティズムに陥っていたのは国民では無く、民主党だった のだろう。
彼らの「国民目線」は、単に一般国民と同じものしか見えていなかった だけの事の様に思う。借り物の知識でしかない理想論に呪縛された彼ら は、永年蓄積されて来た「我が国の困難」を克服する為の試練への具体 策を、何一つ国民に提示して共有する事が出来なかった。 国民不在のままの独り善がりの政策を打ち、勝手に失敗をして、そして 勝手に沈んでしまったのだ。 彼等には国民の代表であるという自覚と、それに対峙出来る資質そのも のが欠けていた。 その結果齎された、脳天気な対応で混乱が収まらなくなった普天間問題 や、JALを清算整理出来なかった事等が後世に大きな禍根を残すもの となってしまったのだ。 私は、この2つの問題が完全に解決出来ずとも、明確な「日本国として の方向」を示すだけでも意義があったと思うのだが、とちらも愚図愚図 状態で今日に至っている。 先日のTVで、JALの稲盛会長が民主党への失望を語りながら苦笑いし ていたが、盗人に追い銭をする片棒を担がされた事に忸怩たる想いが あるだろ。
昨日今日の鳩山由紀夫前総理の発言は誰が聞いても馬鹿馬鹿しく、恥ず かしい。 小沢の処分も中途半端なものであった。 民主党の求心力は霧散した。
3月解散を私は望むし可能性は高いと思う。 我々は長きに渡ってズルズルと引き摺った自民党政権から、やっと民主 党へと政権交代を決意した。その民主党はたった一年半の間に失態を繰 り返して我々を失望させたが、其処で政権交代劇の是非を云々するのは 馬鹿げている。 我々は自由選挙が保証された議会制民主主義国家に生きている。 国民が政府のトライアンドエラーを責めてばかりいては、その事が国難 となってしまうが、トライする能力自体が無いと判断した政権なら何度 でも変えればいいのだと考える。
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