セイヤのblog

体調不良で永いこと更新もせずに訪問を頂いている方々には申し訳ない

事をしております。稀にネットを覗いているのですがキーボードを叩い

ていない日が続いています。

今回の福島第一原発での「注水停止問題」辺りから再び露骨になって来

た愚かな政局の在り様に如何にも憤りを抑えきれず、久しぶりに更新い

たします。

本日たった今も、TVで何の実りも齎さないであろう国会答弁が放送さ

れています。

未だに震災の傷跡が大きな中でも奮起し立ち上がろうとしている被災民

と、それを支えて行こうとしている国民の其の「精神（こころ）を折る

様な所業」を、為政者である政治家自らが行って如何するのだと暗澹た

る気持ちになります。

まず、「注水中断問題」そのものは予断を許さない大惨事の中でさえ機

能しない行政府、揚げ足取りの政局に終始する野党政治家、行政側に向

けた視線しか無い東電本社という現実を我々国民に再確認させてくれま

した。結局、国民の安全を第一に考えて行動したのは、行政・東電本社

の「意向」を無視して注水続行を決断した福島第一原発の吉田昌郎所長

と現場作業員達だけだったという事になります。

当初は命令違反をした吉田所長が批判の矢面に立ちそうな危うい局面も

ありハラハラしましたが、現在は吉田所長擁護の世論が大半になり私も

一安心したところです。

吉田昌郎という人物に関しては私も震災直後に知り色々と調べておりま

した。確かに彼自身は東電の社員であり、事故を起した原発の所長とい

う当事者ではありますが、現段階で国家の最優先課題である原発事故

の収束に関しては唯一の希望ともいえる人物の様で、現場責任者として

の人となりと能力は高く評価され、現在の日本の命運を握っている人物

であるとまで言う関係者も多い様です。

とは言っても吉田所長はあくまで現場に責任を持つ技術者であり、本人

も現場の手当てで精一杯で「大きな事（長期的な計画）は其方（行政・

本社）でやってくれ！」と言っています。その吉田所長も3月11日以降

殆ど現場に詰めっ放しで、そろそろ彼に匹敵する人物の人選が必要にな

って来ているのですがそんな人物が実際に居るのかどうか・・・

「大きな事」を出来るリーダーがこれから出てくるのかも含めて気に掛

かるところです。

サルコジと仏企業に税金を使って任せて、其れで目を瞑れる問題でも無

いと考えます。

兎も角、真相を知れば「注水中断問題」其のものは全くもって愚かな

茶番劇でした。我々国民はその茶番劇に至った与野党政治家や保安院、

安全委、東電本社の当事者性を欠いた無責任な行動を冷静に認識してお

かなければいけません。

これまでの経過で菅総理に能力が無いのは国民の周知するところと成り

ました。それでも国民の多くは挙国一致で震災・原発事故の収束を最優

先に邁進して欲しいと願っています。そんな中で野党は内閣不信任案の

提出を用意し、与党内でも其れに賛同する議員が多く存在すると報道が

成されている・・・「そんな事を遣っている場合かっ！！」という国民

の声は彼らには聞こえないのでしょう。

不信任案が可決されれば菅総理は馬鹿丸出しの玉砕覚悟で解散総選挙に

打って出る可能性も高いと考えます。現在の社会状況での総選挙など愚

の骨頂であるのは確かですが、私にはその方が幾らか救いがある様にも

思われるのです。

このまま不信任案が提出されない、或いは提出されても其れが否決さ

れたとしたら、それが意味する処は実は深刻です。

そうなった時には「社会状況を考慮して」という言い訳が与野党の当事

者達から聞こえてくるのでしょうが、それは少なくとも震災以降、彼ら

がポーズだけで「何もせず」、仲間内で「騒いでいただけ」で貴重な時

間を無駄に過していたという事を意味します。

「社会状況を考慮」するなら、それ以前に彼等には遣るべき事は山の様

にあったハズなのです。

「保身」と「見透かされるポピュリズム」しか見えてこない日本の政治

状況は、今更ながらに絶望的です。

「自民党は駄目、民主党はもっと駄目、小野党は論外」という中で、国

民は如何に政治に関わっていけば良いのか・・・

問われているのは大きな変革への覚悟を迫られている我々有権者側なの

だと思われます。