テーマ:政治について(20208)
カテゴリ:政治
直前の原発関連日記を書いてから一か月近く開いてしまいました。
とうとう日本の原発が全て停まるという事態になってしまったのですが、この状況は原発の是非以前の、政治の不作為による不合理な非常事態だと捉えるべきです。 何も決められず、何も出来ないでいる内に結果的に停まってしまい、「あらゆるリスクの垂れ流し状態」になっているだけなのです。 国による試算が前の日記を書いた直後に発表されていました。 コストだけを考えると2020年に稼働ゼロにして廃棄物を処理した上で埋め立て処理するのが一番経済的であるという試算結果です。 全炉稼働は問題外としても、二割三割の部分稼働で電力を補って行くという一見合理的に思えた方法もコスト的には原発全廃に及ばないという試算結果には少々驚きましたが、福島第一原発事故の遥か以前から担当省庁である経産省内部で言われていた「原発は9兆円の不良債権」という認識がそのまま現実として露呈した試算結果なのでしょう。試算の正確性の問題がある可能性も否定できませんが、国が自ら出した試算なのですから政府は其れを基準に意思決定しなければ何の為の試算なのか解りません。 私は基本的には脱原発派ですので、政府が2020年原発全廃に向けた実現可能なタイムスケジュールを提示する事を望みたい。前の日記の繰り返しになりますが、停止中の原発の再稼働も其のスケジュールの一貫として語られるべきものであると考えます。 現在の、現実に即しない情緒的に過ぎる反原発的流れを私は脱原発の立場から憂慮します。人類史に残る悲惨な出来事でしたが、ネガティブで観念的な視点の蔓延は現実的な解決への道を誤る許です。原子力技術者を志望する学生も激減している様で、それを憂うる記事が新聞にありました。 私は逆に、今こそ新たな原子力技術者の養成が必要な時であると認識すべきだと考えるのですが如何なんでしょう。 今後原発維持の政策がとられるなら当然ですが、脱原発方向に舵が切られても国内の原発廃炉作業だけでも今後数百年という単位を要するでしょうし、廃棄物管理に至っては数十万年先まで想定しなければいけません。一方で海外では原発の需要は増え続け日本の優秀な技術力への要請も高まり続けているという現実もあります。各国の国情もあり私は海外への原発ビジネスに関しては肯定的ですが、この流れが最終的には世界規模での脱原発ビジネスへと繋がり、代換エネルギー転換時に必要な技術力が日本の独壇場となる様な展開を期待したいと思います。 若く、優秀な頭脳の結集が望まれます。その結果として国産核融合炉への展開や、想定外の全く新しいエネルギーの発見もあるかもしれません。 「怖い」「嫌だ」と騒いでいるだけでは何一つ変える事は出来ません。 原発問題に限らず、我々は本気で次の世代へ思いを寄せなければならないと考えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[政治] カテゴリの最新記事
|
|