テーマ:政治について(20206)
カテゴリ:経済
安倍首相は明日にも解散を表明するらしいですね。
産業界が批判しているのは当然であり馬鹿げた話です。 「与党の与党による与党の為の選挙」を大凡300億円の経費と政治的停滞を掛けてでも遣ろうという訳ですが、党勢の一新を図りたい野党群も体裁上は「大義が無い」と批判しながらヤル気満々です。税金が上がる事を望む有権者など殆ど居ないであろう事を考えれば、安倍内閣が決断すればいいだけの事をご大層に民意に掛けて「責任の所在の中心をズラしてしまおう」という事なのでしょう。 「国民の理解」という綺麗事に責任転嫁をする何とも「いじましい話」です。 安全保障に関しての日本人の平和ボケ具合を揶揄する言説は多いですが、同じ性質が政治家の経済観にも適用される様に私は思います。現在の日本は一見クレジットクランチ(信用収縮)やリキッディティークライシス(資金不足での金利上昇)とは真逆のポジションに居る様に見えますが、金融緩和して資金を幾ら供給しても効率良く金が回らない仕組みが元々日本社会には組み込まれています。行き先の無い資金は嘗ての様にバブルの温床にならなければ、現在の様に市中に回らず結局日銀に預けっぱなしになってしまう。度々取り上げている「連帯保証人制度」の様な世界に例を見ない馬鹿げた制度が合理性をもってしまう空気が日本社会を支配しています。元々が「資金を貸し難く借り難い社会」では有能なバンカーも育つはずも無いのですが、アベノミクスの本丸はこうした空気を規制緩和や制度改革によって打破してマネーストックを増やす事にあったのではないでしょうか。 池田信夫氏がこんな記事をUPしていました。 「財政危機の4つの教訓」 戦後一ドル360円という破格のレートを設定し、自国の経済を脅かしてまで手厚い加護をしてくれた米国の傘の下で成し得た驚異の高度成長を自分達の手柄と勘違いして「夢よ再び」と考えているならボケ具合も極まったと考えた方が良いかもしれません。日本は大国として人類史上例を見ないGDPの2倍以上の財政債務を抱え、現在期待しうる経済成長率では最早対応出来ないのです。円建て債で日本が債務不履行となる事態は想像し難いので私も破局シナリオの結末として「金融抑圧」が一番現実的だと考えます。皆が「返せるはずもない」と思いながら成り行きに身を任せているのですからリセットして捲土重来を期す事を躊躇う必要も無いでしょう。実際、成り行きに任せるしか無いのだろうと私も思っています。 ハイパーインフレは人も国も疲弊し切りますが国が無くなるわけでもありませんし日本人が死に絶えるわけでも無いのですから。 安全保障上の平和ボケは致命傷となる可能性がありますが、現在の政治家の経済的平和ボケ具合は結果「怪我の功名」となる可能性の方が大きいかもしれません。ただ、それは無作為な政府・指導者による未熟なガバナンスによって致し方なく齎されるものであろう事を我々は肝に命じなければいけないように感じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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