|
テーマ:たわごと(26780)
カテゴリ:ただの物語
昨日の続きと言うかなんというか。
本当はすぐに書く予定なかったけど、今日いった映画館のBGMの歌を聴いてたら 「あ、書けって言われてる」 と思ったので書いちゃいます。 ちなみに曲名は……わかりません。 J-POPに疎いんです~~~~~ と言う訳でいつもの念押し。 これはただの物語です。 ですから本当にさら~~~っと流してくださいね。 ****** 「また来たのですか?」 巫女はあきれたように声をかけた。 少年は少し後ろめたそうだった。 「ここは魂たちの休息の場。あなたの休息の場ではないのです。そうちょくちょく来られたら困ります」 「ごめんなさい」 少年はそう言ってしょんぼりと、その場にちょこんと座りこんだ。 その様子を見て巫女は失くしたはずの罪悪感がうずく気がした。 実際にその子供はこの休息の場を乱したことは一度もなかった。 しばらくここの光の乱舞を静かに眺めてはまたいつの間にか帰っていくだけなのだから。 しかも彼の魂の核に息づいているのはザドギエル様の光のかけら。 彼がちょくちょく来るようになってから、魂の安らぎがより深いものになるのを巫女は感じていた。 (この子が天使でなく巫女であればここの場を任せることができたでしょうに) そんなことさえふと思ってしまう。 しかしこの子供が抱えている悩みはそれとは正反対のこと。 皮肉と言うか、その光を抱えているからこそなのか、自分が自分であることを許容できず前に進むことを許せないでいるようだった。 それゆえに煮詰まったり追い詰められたりするとここにぼんやりとしに来るようだった。 「衛兵に見つからないうちに帰るようにしてくださいね」 結局巫女はそれだけを言い置いてその場を離れた。 子供はぼんやりとその場で光を眺めていた。 たくさんの光があちこち自由気ままに浮かんでいる。 またある光は草や花の上にゆったりと身を任せていた。 その様子を見ていると何となく安心し、またなんとなく哀しくなってくるのだった。 ((何を泣いているの)) ぼんやりとしていたらある光が目の前に来ていた。 ここには何度も来ていたが、光が自ら自分のところに来ることなど一度もなかったので、子供は驚いてじーっとその光を見てしまった。 ((何を泣いているの?)) 光はもう一度彼に尋ねた。 言葉のようで言葉でなく心話のようであった。 言われた言葉の内容に気付いてほほを触ると確かに彼を濡らしているものがあった。 「あ……」 彼は言葉を継ごうとして失敗した。 しかしその時あふれた彼の気持ちや悲しみやつらさや何よりも淋しさをそれだけで光にはわかるようだった。 ((泣かないで)) ((ねえ、泣くのをやめて)) 気がつけば彼の周りにはいくつもの小さい光のかけらが集まっていた。 ((大丈夫だよ)) ((僕が)) ((私たちが)) ((側に行くから)) 「側に、来てくれるの?」 不思議そうに彼は聞いた。 「ザドキエル様の子供だから?」 悲しみをこらえながら彼は聞いた。 その言葉を口にするだけで心が裂けるようだった。 自分の価値はそれだけのように感じてしまい心が痛んだ。 ((違うよ)) ((違う)) 光たちはあわてたようだった。 ((あなたが優しいから)) ((あなたが愛おしいから)) ((誰の子なんて関係ないよ)) ((ここに来てくれるだけで安らぐから)) ((そばにいたいんだよ)) ((だから)) ((待っていて、必ず待っていて)) ((そばに行くから)) ((直ぐではないかもしれない)) ((でも必ず)) ((だから)) ((待っていて)) 「わかった。待ってるから必ず来てね」 子供がそういうと光たちはまた沢山の魂の光の中へと戻っていった。 子供は涙をぬぐうとその言葉を心に深く刻み込んだ。 必ず、来てくれる。 なら自分はそれまでにやれることをしないと。 彼らがそばにいることを許されるように、変な批判などで離されるようなことがないように。 負けていられない。 いつまでもこんなとこに逃げていたら彼らを悲しませることになる。 そう決心すると彼は彼の今の居場所に戻っていった。 巫女は離れた場所からそんな様子を見ていた。 「大変ですよ」 あの光たちに向ってそうささやいた。 「あなたたちの意図はわかりましたが、かなり難しいと思います。それでも行くというなら止めません。ただし同時にあなたたちはあなたたちの魂の学びも同時に行わなければいけません。そのプログラム変更は困難を極めますよ」 光たちは巫女に何を言ったのか、巫女は深くため息をついた。 「どちらにしてもあなた方はもうしばらく休息していないといけません。次に目覚める時までしっかり休んでください」 そう巫女が言うと光たちはそれぞれ散っていった。 再びそこには静寂が戻ってきた。 ****** うう~~~ん。 やっぱりちょっと違う話になったよーな気がする。 小説になるとある程度仕方がないとは思うけど、何か微妙に違うよーな変な気分です。 でもこんな話。 作り話として読んでもらえればいいのかなぁ。 さて、あの曲探しに行こーっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ただの物語] カテゴリの最新記事
|