最近、思うのです
私は、相当馬鹿なのではないかな、と…
何故かというと、
死別してからぼんやりしたフワフワした現実ではない世界で生きていたような感じでしたけれど
哀しくて辛くて息もできないほどではなくて
お仕事をしないといけないからか
お仕事をしていたからか、分からないのですけれど
平常心に近いように思えていました
夫の余命宣告を受けてからは、精神が極限まで張りつめていて
もし、夫を見送るようなことになればきっと正常ではいられないと思って
すぐに駆け込めるように心療内科と精神科の医院を見つけていました
当時は、漢方医の診察を受けていましたので、その先生も私が死別というストレスに耐えられないと思っていらっしゃいました
だから、夫を見送らないといけなくなった時に向けて
思いつく限りの準備はしていたのです
でも、、、
その時を迎えて見れば、バタバタとしないといけないことに追われ
お仕事の予定も入っていたので、お仕事に向けて心を整えることもできて
毎晩、泣きながらでも眠ることもできて
ご飯も美味しく食べることができていました
不思議でした…
身構えていたのに、わりとちゃんと立っていることができていることに、私自身が一番びっくりしていました
それは何故なのかと最近考えられるようになって
思うのです
あまりのショックに、私自身が耐えきれないと本能でわかっていたので
心の扉を閉めて、現実を受け入れなかったんだと思います
理性では、夫は逝っちゃった…と理解していましたけれど
心は、受け入れていなかったので、夫は死んだことになっていなかったのだと思います
だから、『必ず夫はいつか帰ってくる…』
そういうことにして、毎日を過ごしていたのだと思うのです
いつか必ず…
そう自分に言い聞かせて
何事もなかったように、明るく振舞っていつも以上にお仕事もこなして…
今までどおりの私でいたかったから
夫がいなくなったなんて、考えもしたくなかったから
夫は、いつか必ず帰ってくる…
そういうことに脳が処理をしたのだと思います
だから、大切な人の死を正面から受け止めて
息もできないくらい辛い思いをされて
ご飯も喉を通らなくて、親族や親友からの言葉にも敏感に反応して悲しんで…
このように、素直に過ごして来られた方々は
時間薬で、少しずつ元気になってこられるのだと思います
ちゃんと病気を治癒させらるのだと思います
私の場合は、先に薬を投与して熱を出し切らず、苦しさを避けたから
病をこじらせてしまって、もしかしたら治癒できないのかもしれません
最近、辛いのです
誤魔化せてた頃は、苦しさもあまりなく過ごせていたのに
最近は、血の気が引くように独りでいることが怖くなる時があるのです
死別の哀しみを避けるために、自分を誤魔化していたから
苦しみをこじらせてしまって、もう治らないかもしれません
台風の警戒が長引いたから、きっと心の奥に押し込まれていた
怖さや哀しみや、夫は帰ってこないという現実が
噴出してきたのかもしれません
だから
死別を経験された方で、もうこれ以上沈めないほどどん底を見られた方は、治癒することが可能なのだと思うのですよ
辛い時期をちゃんと経験して乗り越えられるのですから…
私のように、しないといけない修行を誤魔化してしなかった者は、もう治ることができないのだと思うのですよ
実は、今でも『夫は帰ってくる』と思っているのです…
馬鹿ですよね
どうしようもない馬鹿だと思います
明日もまだ、大雨に警戒しないといけない地域もあるみたいです
どうぞお気疲れのないように…
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