富士の裾野でオスプレイ迎撃(その2) 2015年5月9日
富士の裾野でオスプレイ迎撃(その2) 2015年5月9日だいぶ間が空きましたが、富士の裾野でオスプレイ迎撃(その1)から続く。 キャンプ富士 フレンドシップフェスティバル2015の見学記です。この頃は毎週出かけていたようですね。IMGP7342_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将基地ゲート前行列を含むクルマの運転3時間半を一人でやったので、行列に並ぶのは阿修羅王に任せて カメラ持って遊んでます。 IMGP7340_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将でも 曇って富士山は見えないし、撮る物は これくらいしかないわけですが、、細かいところ見れば経てば配線配管なんかは結構やっつけしごとしてます。上の写真も見えてる配線は何でしょうね、ホバーモードでしか見えない(風の当たらない)ところだから こんなもので良いのかな。IMGP7345_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将オスプレイのクルーか海兵隊の広報部か知りませんが 飛行機の上に登って 見学行列を写真に収めてます。 IMGP7348_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将ちょっと小柄なカメラマンはWAVE、女性兵士でした。 CANONのEOSを構えてお仕事する姿は凛々しいです。 IMGP7349_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将ぐるぐる回って見つけたのは、左のエンジンナセルの下のパッチ、オイル溜まりです。 油圧作動油かターボシャフトエンジンのオイルかジェット燃料か その混合物のような感じでした。おおらかだよなあ、マリンコ(海兵隊)、自衛隊なんか、絶対にきれいに拭いてからでないと 人を近づけないでしょう。しかし、エンジンの向きが90度変化するのはいろんな意味で大変そうです。ドレンホースをどの向きにして置けばよいのかなど悩みますよね。たぶんこのスポットも ホバリングで降りてきた後、ロータを前方45度あたりに動かしたらどこかに溜まっていたのが パシャっと落ちたのじゃないでしょうか。IMGP7353_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将機内は見学者を入れるので 積んで来たサービス用の工具だのオイルか燃料の補助タンクだのは機体の下に積んでありました。ここキャンプ富士には やはりオスプレイのサービスをする設備や人はいないのでしょう。IMGP7352_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将MV-22B オスプレイは輸送機なので たいした電子機器が実装されているわけではありませんが、それでも周囲に レーダーセンサーAPR-39A、とミサイルの警戒センサ AAR-47のセットを4個着けています。IMGP7362_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将AAR-47センサー部アップAPR-39Aの紹介動画がYoutubeにありました。攻撃用のレーダーの照射を検知して警報を出してくれるようです。ミサイル警戒システムAAR-47システムのプロモーション動画もありました。 ミサイルの赤外線やレーザー、電波を検出して警報を出してくれるようです。なにか ここら辺はコンピュータ・ウィルスとワクチンの知恵比べみたいな様相なのでしょうか。 ミサイルのシーカーと警報システムを作ってるのは同じような会社だったりするのも含めてです。IMGP7357_edited-1 posted by (C)婆裟羅大将機内の電子機器用 排気口のようです。これを見てEMC(電磁気環境互換性)の専門家(自称)である婆裟羅はうなってしまいました。通常金属板にこのように一定間隔で穴を開けると そのピッチによってある周波数特性を持つものなのです。つまり ある周波数ではより強く別な周波数では弱くなるというわけです。一般論では例の物理の教科書にある光、電磁波の 回折格子の基本式 波長λ、穴のピッチd、自然数m とすると 明線の条件 dsinθ = m λ 暗線の条件 dsinθ = (m+12 ) λ (m = 0,1,2,…)で様子が分かると思いますが一定の間隔で並ぶ穴はまさに回折格子なわけです。それを皆無にするわけには行かないので、実用的な周波数(複数かもしれない)で問題がおきないように 穴の大きさやピッチはなるべく一定にならないようにします。この機体の例では縦に並べるのは一定ピッチですが、横に並べるときには 不等間隔にしています。また、穴を良く見ると穴の中に仕切りがあって 穴を電磁的にはより小さなものにしてトンネル効果を出すようにしています。トンネル効果はトンネルに入るとラジオが聞こえなくなるあれでして、トンネルの長さが長いほど、直径が小さいほど ラジオが早く聞こえなくなる、電波が通らなくなるのですね。それに加えて周波数の高いラジオほど早く聞こえなくなりますから 周波数とトンネル寸法の関係でもあります。最初からきちんと狙って設計したものかどうかは聞いてみないと分かりませんが、良くあるのは出たとこ勝負、作ってから手直しのパターンです。コストがかかってるなあ、と目で見て分かるときは たいてい手直し型の奮闘の軌跡だったりしますが、これも苦労したんじゃないかな。計算機の圧倒的な進歩のおかげでここらの研究は進んでいまして、その成果のひとつは 平面上に (m、n)個 2次元に並んだ小アンテナの各発信送信電波の位相を制御して大きなアンテナを物理的に振るのと同じ効果を得る波面合成レーダーなんてものも実用になってます。 さらに合成開口レーダーになると もうなんでもありの世界で 計算で時間軸も位置の軸も計算で作り上げ大きなレーダーと等価なことを小さなレーダーでやる 魔窟となります。激しく脱線してるので、まだ何回か富士の続きでしょう。(その3へ続く)150828リンク修正