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January 28, 2007
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カテゴリ:ふたつのスピカ
 ガラスを割った一件以来、山には近づかなくなっていた子供たち。

 高野がいくら誘っても、誰も再び行こうとはしませんでした。


 ・・・そんな、ある日。

 父の仕事場から作業道具を持ち出して、足早に山へと繰り出していった高野。

 彼が屋敷の前を通り過ぎていく様を、女の子は窓越しから見ていました。

 確認するや否や、「トイレ。」と言ってこっそり屋敷を抜け出す女の子。

 高野の行った方向を、大して動けぬ体で、
 必死になってたどってゆくのでありました。


 高野の行った先。木々の中でその形だけがただ残っている、
 廃線線路のずっとずうっと向こうの方。

 線路をたどって行くにつれ、次第に大きくなってゆく
 「トンカン トンカン」という心地よい作業音。

 ・・・そして女の子は、高野のいるその場所に、だどり着くのです。




 オリオン



 すぐに彼女の気配に気づいた高野、その女の子に話しかけます。

 「裏山の屋敷の子だろ?
  よくこんな所まで来れたな
  地元の奴だってめったにこんな所来ないぜ」

 見つかった直後は木の後ろに隠れていた女の子も、
 ゆっくりと顔をこちらに向けてのぞき込むようになっていました。

 「完成するまでナイショにするつもりだったのにバレちゃったな
  でも君で良かったよ」


 ・・・

 いつのまにか、仲良く会話を始めていたふたり。

 しかし、そんなに時間もしないうちに、
 女の子は咳をしたまま止まらなくなり、
 落ち着いた後で、帰ることにするのでした。

 帰り際に、女の子は言いました。

 「また来てもいい?
  この場所誰にも言わないから」

 今にも不安がこみ上げてきそうな瞳で、高野の答えを待つ彼女。
 
 その瞳をじっと見つめて、高野は言うのでした。


 「誰にも言わないなら いいよ」






 まりか








・・・

あの頃の思い出の場所、オリオン2号(ロケット)に座り込み、じっくりと記憶の糸をほどいていたライオンさん。

結局その女の子の名前は聞けず終いだったことも思い出しつつ、地面に降りてオリオン2号の全体を見渡してみるのでした。

・・・そして、ロケットのてっぺんに、何かが描いてあることに気づくのです。

再び上によじ登り、コケを落としてじっくり見入ったライオンさん。

そこには、あの女の子が描いたとおぼしきオリオン2号の落書きが残っているのでした・・・。



落書き

















・・・・・
最近書いてなかったんですが、それでもほぼ毎日web拍手をいただけていたのは、ほんとに嬉しかったです。

「ふたつのスピカ」の良さに、共感してくれる方がいらっしゃるといるのは、レビューを書いてるわたくしとしても、最大の喜びだったりします。

このまま、ゆっくりではありますけれども、着実に現連載に追いつくのを目標に、のーんびりやっていきますので、なんとなく見守っていてくださいませー。





ふたつのスピカ5巻
ふたつのスピカ(5)




なんかよかったら、拍手おしてくださいませ。
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最終更新日  January 28, 2007 05:11:12 PM
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