続<食の安全>第15回? BSEとヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病について
かなりお休みしていましたが、再び<食の安全>米国産牛肉のお話を続けます。ニューズ・ウィーク2月1日号にBSEの原因とされている肉骨粉が、アメリカでは今も牛の飼料として使用されていることが、報告されていました。BSEからヒトへの感染の脅威というのが、この記事の本論ですが、もう一度、BSEそしてヒトが発病するのは、どういう疾病かについてインターネット上の百科事典フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を使って、整理しておきましょう。先ず、牛海綿状脳症(BSE)から出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』医療情報に関する注意:ウィキペディアは百科事典であり、一般的な説明をするにとどまります。ご自身の健康問題に関しては、医師等の専門家に相談してください。牛海綿状脳症(うし かいめんじょう のうしょう、または、ぎゅう かいめんじょう のうしょうとも、Bovine Spongiform Encephalopathy, BSE)は、牛の脳の中に空洞ができ、スポンジ(海綿)状になる病気である。羊のスクレイピーや、鹿の慢性消耗病(CWD)、他、ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病 (Creutzfeldt-Jakob disease, CJD) などを総称して伝達性海綿状脳症 (Transmissible Spongiform Encephalopathy, TSE) と表記される場合もある。1986年にイギリスで発生して以来、英語俗語の Mad Cow Disease の直訳である狂牛病(きょうぎゅうびょう)との表記も盛んに使われてきているが、精神病だという誤解を招いたり、更には牛海綿状脳症が人間に伝染して起こる新型クロイツフェルト・ヤコブ病患者への偏見を煽る可能性があるとして、使用しない方が良いといわれる。この病気が発症した牛は、当初は痙攣を起こしたりする程度で目立った症状は現れないが、やがて音や接触に対して過敏な反応をするようになり、病状がさらに進むと運動に関連する部位も冒されて立てなくなるなどの症状を示す。飼料として与えた肉骨粉が感染源とみられている。山椒魚(注)BSEがヒトに感染する場合の疾病は新型クロイツフェルト・ヤコブ病とされていますから、先ず、クロイツフェルト・ヤコブ病の説明からクロイツフェルト・ヤコブ病出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』クロイツフェルト・ヤコブ病 (Creutzfeldt-Jakob disease:CJD)は、全身の不随意運動と急速に進行する痴呆を主徴とする中枢神経の変性疾患。根治療法は現在のところ見つかっておらず、発症後の平均余命は約1.2年。米国に端を発し、ビー・ブラウン社(ドイツ)製造のヒト乾燥硬膜(ライオデュラ)を移植された多数の患者がこの病気に感染するという事故は日本を含め、世界的な問題となった。人への伝達人間には伝達しないとする意見もあるが、イギリスを中心に発生している新変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病(異型クロイツフェルト・ヤコプ病とも呼ばれる)はこの牛海綿状脳症と関連があるとの疑いが持たれており、そのため、牛の検査や特定の国からの輸入停止、飼料や加工過程についての規制など、感染した牛からの肉や牛乳などが人間の食事に含まれることのないよう、世界各国で配慮がなされている。新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は英語の "variant Creutzfeldt-Jakob disease" で vCJD と略記される。 脊髄、眼、脳、小腸の末端部分などの部位の摂取はリスクが高いと考えられている。牛骨のスープなどごく一部の料理を除けばこれらの部位が食用とされることは日本では少ないが、化粧品などで原材料として用いている場合もある。このような化粧品については日本ではメーカーによる自主規制と回収が促されている。変異性クロイツフェルト・ヤコブ病は、イギリスにおいて1993年5月に15歳の少女の発症例が報告され、ヤコブ病は中高年に見られるという従来の常識を覆して医学界に衝撃を与えた。変異性のヤコブ病による死者は1995年を皮切りに、死因がこの病気であると確認された人数は109名。推定を含めると死者は153名に達した(生存者は6名[1]、2005年12月2日現在)。[編集]関連文献天笠啓祐著『「狂牛病」何が問題か! 恐るべき食肉汚染の実態』(かもがわブックレット)、かもがわ出版、2002年2月 天笠啓祐、安田節子著『肉はこう食べよう、畜産はこう変えよう BSEを乗り越える道』コモンズ、2002年3月 池田正行著『牛肉を安心して食べるための狂牛病Q&A』主婦の友社、2001年12月 池田正行著『食のリスクを問いなおす BSEパニックの真実』(ちくま新書)、筑摩書房、2002年8月 ヴァイセンバッハー,マンフレート (Manfred Weissenbacher) 、横瀬涼訳『狂牛病は警告する ヨーロッパの体験が教えるもの』筑摩書房、2002年2月 金子清俊著『プリオン病の謎に挑む』(岩波科学ライブラリー93)、岩波書店、2003年5月 サイバーX編集部編『狂牛病 プリオン病因説は間違っている!』(CyberX bio)、工学社、2001年12月 シュローサー,エリック (Eric Schlosser) 楡井浩一訳『ファストフードと狂牛病』草思社、2002年10月 滝川康治著『狂牛病を追う 「酪農王国」北海道から』七つ森書館、2002年7月 中村靖彦著『狂牛病 人類への警鐘』(岩波新書)、岩波書店、2001年11月 日経レストラン編集部編『狂牛病〈BSE〉対策マニュアル』日経BP社、2002年1月 平沢正夫著『牛乳・狂牛病問題と「雪印事件」 安心して飲める牛乳とは』(講談社プラスアルファ新書)、講談社、2002年5月 船瀬俊介著『早く肉をやめないか? 狂牛病と台所革命』三五館、2001年9月 船瀬俊介著『この食品だったらお金を出したい! 狂牛病と台所革命〈2〉』2001年12月 レーシー,リチャード・W (Richard W. Lacey) 著、渕脇耕一訳『狂牛病 イギリスにおける歴史』 ローズ,リチャード (Richard Rhodes) 著、桃井健司、網屋慎哉訳『死の病原体プリオン』草思社、1998年7月 矢吹寿秀、NHK「狂牛病」取材班著、『「狂牛病」どう立ち向かうか』(NHKスペシャルセレクション)、日本放送出版協会、2001年12月 山内一也著『狂牛病と人間』(岩波ブックレット)、岩波書店、2002年1月 山内一也著『プリオン病の謎に迫る』(NHKブックス)、日本放送出版協会、2002年4月 山内一也、小野寺節著『プリオン病 BSE(牛海綿状脳症)のなぞ』(第2版)、近代出版(東京)、2002年8月 福岡 伸一著『もう牛を食べても安心か』(文春新書)、文芸春秋、2004年12月 [編集]外部リンク小澤義博 牛海綿状脳症 (BSE) の現状と問題点 (1-4) J. Vet. Med. Sci. 63 (4), 63 (10), 64 (2), 65(1) (日本獣医学会内) wwwsoc.nii.ac.jp 国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第七部(高次脳機能障害を呈する疾患としての「プリオン病」に関する基礎研究・治療法開発を目的とした研究、及び機能性疾患に関する研究)のページ