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カテゴリ:自分史・仕事
日本に出張中、「社長をだせ! 実録クレームとの死闘(川田茂雄著)」という本を読んだ。カメラメーカーで顧客窓口を長年勤めた著者が経験したクレーム実録はとても参考になったし、面白かった。 ■ クレームの実録内容
こんなハードコアな内容のクレーム事例を、顧客とメーカーの主張のやりとりを細やかに書いてある。クレームに立ち向かう著者の勇敢さに結構うたれてしまった。 職業上、僕も小さなメーカーながらアメリカ・メキシコ・中南米の技術サポートを1人で行っている。著者ほどのハードなクレームはないにせよ、他社のクレーム対応の実録はとても参考になる。 ■テキサスからの巨大クレームの対応 僕がこの会社に勤めてから1年目、巨大のクレームが起きた。今から考えれば信じられないが当時の新製品は、「仕様を満たさない」状態で販売活動を行っていた。 技術的に解決するのはとても難しい問題に直面しており、本社では「(いろんなこじつけの解釈を経て)とりあえず販売しちゃおう」ということになった。しかし、案の定市場では受け入れなく、テキサスの大口ユーザーから返品という騒ぎになった。 こりゃ大変だということで、テキサスの顧客に飛んでいって時間稼ぎをしたり、開発担当にクレーム実態を報告したりと、とても大変な思いをした。 しかし結果的には、仕様を満たす製品にすることができたし、難しいといわれてきた技術的問題も3ヶ月で解決した。安定した製品は市場に受け入れられ、いまでは毎年売上を上げている。 もし、そのクレームが解決できていなかったら、おそらく同製品は撤退せざるをえなかっただろう。競合には負け、ブランドのイメージは下がる。「とりあえず現状で大丈夫でしょ」と言い訳をしていた生ぬるい工場を動かしたのはいうまでもなく、巨大なクレームだったのだ。 ■ クレームは企業にとって大切なもの 対応によっては会社の命取りにもなりかねない大きな問題を含んでいるのが「クレーム」。だけど、クレームは最大限に有効に使わなければならない。少なくとも1本の筋が通っていて誠実に対応し、内容を正確に聞くことが大切だよな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.14 15:48:33
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