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カテゴリ:自分史・仕事
「Mさん,ありゃぁ ものになるか?」 僕の上司はこっそり僕を呼び出し,1月に経理として雇ったMさんの教育状況を聞いてきたのだ.どうやら,なかなか物事の飲み込みが遅く,Mさんの教育に苦労している僕の姿をみていたようで,心配している様子だった. 確かに,4ヶ月もたっているのに,まだ簿記の基礎を理解していない.貸し方と借り方の関係もわからないし,PL(損益計算書)とBS(バランスシート)の関係も理解してもらえていない.僕が経理を独学で勉強した本をMさんに貸して,勉強するようにいったのだけど,まだ4ヶ月もたっているのに読んでもらえていない. 僕みたいに独学で経理をマスターしたようなモチベーションは期待はしないけど,さすがに何度も何度も説明しても同じ質問をされると忍耐強い僕であってもストレスがたまってくる. 1月9日の日記で,「経理的基礎知識には欠けるところがあるけど,それはトレーニングでなんとかなるだろう」と思っていたが,これはある程度のモチベーションがあるという前提にたっていた. ■ 仕事でのびない人~指示まちタイプ Mさんのタイプは,仕事は与えられた仕事をこなすこと.インボイスを送付したり,請求書がきたらシステムに入力するような業務はしっかりこなしてくれるのに,例外的処理がでてくると「わからない」と言って僕に答えを求める.
おそらくMさんには,いままで自分で仕事の業務や環境を変えようとした経験がないのかもしれない.だけど,仕事のまる投げをやっているようでは,学ぶことがないし成長はできない.今まではわかりやすく教えていたつもりなのだが,もう4ヶ月もたって同じことの繰り返しではMさんのためにもよくないとおもう. そこで,Mさんに相談されたときには,あえて答えをださないようにした.
中学や高校の数学のテスト問題で,途中点が与えられる理由が今になってよくわかるような気がする.その目的というのは,解を求めることではなく,その論理のプロセスが大切だからだ. ほとんどは即答できる内容なのだけど,あえてMさんに考えさせるようにした.その考えるプロセスで,学ぶものがあるはずだ.そんなことを繰り返して,Mさんが一人前の経理に育ってほしいと願っている今日この頃. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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