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テーマ:ニュース(100187)
カテゴリ:米BSE・狂牛病問題
おととい,報道特集で「米国産牛肉と難病死の関係は」という番組を見た.ずいぶんむかしの日記(2004.08.05)で書いたことがある,ニュージャージ州でヤコブ病が集団発症した話だ. 内容を要約すると,
というかんじ.まあ要するに,「米国産牛肉とヤコブ病の関係はBSEだ」ということなのだけど,消費者より自分の利益を追求する農務省,安全性より金儲けの食品加工会社,ヤコブ病患者の増大,全頭検査を解禁するよう農務省を訴える牛肉加工業者などなど,かなり踏み込んだ内容で,狂牛病・BSE問題に興味がある人には必見の内容. ■ 食品中傷を禁止する法律の存在 ただこの番組でひとつだ残念だったのは,「このような事実(ヤコブ病の大量死)はアメリカ人はほとんど知らない」と伝えて,なぜみんな知らないのか説明していなかったことだ.この日記でも何度も書いてきたとおり,アメリカでは食品にかんするメディア規制(Food-Disparagement Law)がされていて,食品に関しては科学的根拠のない報道はできない.つまり,この場合,牛肉によるヤコブ病の集団発生が科学的に証明されないと報道したメディアは損害賠償で訴えられてしまうのだ. グレーをグレーと報道できないメディア規制なんてばかげていると思うのだけど,科学的根拠を重視するアメリカの欠点がここに現れているような気がする.環境問題でも,地球温暖化と二酸化炭素排出量は科学的根拠がないといって京都議定書に批准しないことににている. 科学では証明できない因果関係に注目することも重要なのに,BSE問題だけは科学を利用し「BSEの発生率は低い」といって本質的問題を隠蔽しようとしている.1997年までBSEの本場イギリスから大量の肉骨粉を輸入して牛肉に消費させたのだから,BSEの発症が低いはずがない. アメリカは安全を言い通して日本に輸入再開を求めるだろうが,日本は断固としてアメリカに全頭検査をやらせて,BSEの実態を暴くしか,いまのアメリカ状態を改善させる方法はない. 日本の正当な主張は,両国の消費者のためでもあるのに,アホ小泉はブッシュへのお土産として,6月をめどに輸入再開に踏み切るのか? これは見ものだ. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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