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カテゴリ:音楽
今から一週間前、(こちらは 今日は Veteran’s Day、休日にあたる)いよいよ新大統領が選ばれる日とあって、すごくエキサイティングだった。
まず日本のメディアで アメリカの選挙開始前にどう取り上げられるんだろう と期待しながら録画済みの NHKニュースを観てみたら。 ズルッ。 ずっこけましたね。 ○室プロデューサー、 5億円詐欺の容疑で逮捕 って、 こんな日に わざわざぶつかる形で 目立つ男だな。 (↑ とはいえ、御当人は 決してこんな事柄で 目立ちたくなかっただろう。) ものすごく関心を引いたのは、 その犯罪の内容が 著作権絡み という点だった。 著作権 というのは 元々、著作物に関して 作った人(著作者)の権利を守り、かつ著作者の利益(印税ですね)を損なわないよう、著作物と著作者を保護するための法律 なんだけど。 初めて聞いた、 著作者が 自身の著作物を 詐欺の手段に悪用する というのは。 びっくりしました。 過去の作品といっても、 今でも一年で 1億から2億円の印税があったらしい。 ということは、会社勤めをしている一般人より ずっと収入がある ... ため息が漏れるような話なんだけど。 今を溯る 11年前のこと。 ジョンの友人(アメリカ人で日本在住)が ジョン宛にダビングしたカセットテープを送ってきた。 この ○ムロ というのは 日本で今一番ホットなんだ、すごいだろう という真っ赤なサインペンでしたためられた 癖のある筆跡の英文手紙とともに。 ダビングしたカセット? ケチな奴だな。 というのが そのジョンの友人に対する 最初の印象だったのだが。 テープをかけて 聴き出した時、 思わずジョンと顔を見合わせて な、何これ? ... ウへーー! となってしまった。 ... これは、 音楽ではない。 という結論の上、 聴かなかったことにしよう ということになって、 ジョンはすぐ、 何か別の音楽を 上から録音して 抹消してしまった。 そのジョンの友人に対して、 怪しい奴だな という印象を深めてしまった 私だった。 それにしても、 この事件に関しては 強く思うのだ。 彼の音楽を支持して、一生懸命買ったり コンサートに行ったりと 応援してくれた ファンの人たちにとって、また生徒として関わった学生たちにとって この人の詐欺行為というのは、 ものすごく罪な事 ではなかったか。 勿論 直接の被害者は5億円の被害 ということで、それ自体の罪を問われているわけだけど。 そちらは 逃げも隠れもしません、罪を償います と言われても、 何より 払った5億円を返して という事なんだと思う。 拘置所に入られても お金が戻らなかったら 怒るでしょう、 普通は。 詐欺行為に走る前に、 自己破産手続きは取れなかったんだろうか。 (← 取りたくない気持ちは 理解できるが、 借金が大きすぎる。) 膨大な利益を生み出す著作物が却って、 破産手続きによる個人財政のリセット を許さない障害に なっていたんだろうか。 信頼(trust;fiducia) というのは お金では量れない 価値がある。 ファンの人たちの、彼の教え子たちの信頼を裏切って、 彼の著作物は どれだけの値打ちがあるんだろう。 100億円(約 1億ドル)の財産を 10年で使い切り、 さらに15億円の借金を抱えるとは... 豪気だな。 売れても、 売れなくても、 音楽に関わることが 本当に大好きで 人生をそこに捧げている音楽家たちは 山ほどいる。 ○室さんよ、あなたは本当に ラッキーな人だったのに。 何が 欲しかったんだろう、 この人は。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.11.12 02:44:17
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