カテゴリ:ネパール産
連続でヒマラヤ水晶♪ もちろん、ネパール産です。 (ガネーシュ・ヒマールだったっけ……このごろカンチェンジュンガ産で 太い結晶を見かけるようになったので、ちょっと不安に……確認しよう) さて、今回の水晶の特徴は、なんと言ってもその形。 ころんとした結晶の頭に、ちょこんと別の結晶が生えたというか、 たんこぶのように出っ張ったというか……。 水晶の形では、一端結晶した水晶に被さるように別の水晶が結晶して、 頭でっかちのキノコのように見えるものをセプターといいます。 セプターとは王杓(王位の象徴として持つ杖)の意味。 日本ではキノコ水晶と呼ばれたりします。 あくでも、被さるように結晶した水晶が、軸になっている水晶よりも出っ張って 頭でっかちになっているのが特徴です。 では、今回の水晶のように、土台になった結晶よりも、上の結晶の方が小さい場合は。 ずばり、リバース・セプターというのだそうです。 要するに「逆セプター」ということ。 日本では、冠をかぶっているようだというので、「冠水晶」の呼び名もあるそうです。 セプターの逆がリバース・セプターというのはそのまんまですが、 キノコの逆が冠とはこれいかに。 どっちかというと王杓(セプター)と冠の対比がぴったりです。 今回の石が、小さい割にずんぐりころりで「偉そう」に見えるので、 「冠水晶」の名前の方がぴったりかも。 お世話になっている石屋さんは、「セプターに比べると数が少ない」とおっしゃいます。 たしかに、ブラジル水晶などでは少ないかも。 しかし、メキシコやナミビアでは、クリア(白濁含む)水晶の上に アメジストがユニークな形にくっついた、逆セプターと言えなくもない水晶が出ます。 また、中国の四川省産水晶では、DT(両錐)の結晶が いくつもくっつきあったユニークな水晶が出ていて、 そのなかには逆セプター(冠水晶)が混じっています。 このように、数は確かに少ないかも知れませんが、 産地によっては若干多くなる傾向があるようです。 ここで、個人的な「わがまま規定」を。 逆セプターと言う場合は、 ●ヒマラヤ水晶の先細りと違って、錐面と上の結晶の間にくっきりと段差があること ●下の結晶と上の結晶の中心軸が(ほぼ)一致していること。 2番目の規定は、結晶の上に別の結晶が単にくっついただけのものは、 逆セプター、特に「冠水晶」とは呼べないだろう、と思うからです。 (中国産のは、軸がずれて「生えて」いるものも多いです) 今回の石は、これらのわがまま規定をきっちり満たした、堂々たる逆セプター。 すんぐりころんとした形が、ちょっとガネーシャにも見えてきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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