新産地
我が家では初お目見え、ネパールはティプリング産の水晶です。ネットなどで見かけるようになってしばらく立つのですが、「ティプリングってどこ?」と首を傾げている間に買い損ね、ようやく小さいのをひとつ。実を言うと、ティプリングという地名の場所は、いまいちわかりません。石屋産のおっしゃることに夜と、ガネーシュ・ヒマール(エリア)のやや南、標高3500メートルくらいの山だということなのですが。さて、この3500メートルという標高が実はネック。何でも現地では6000メートル以上のものしか「山」と言わず、それ以下のものは「丘」なんだとか。「日本一の山」富士山クラスでも、ネパールに行ったら単なる「丘」?その真偽のほどはともかく、6000~8000メートル級の山々が座すネパール・ヒマラヤのこと、3500メートルという高さははっきりと「低い」部類に入ってしまい、トレッキングのサイトに入り込んで詳しい地図を見ても、「ティプリング」という山は出てこないのです。代わりに出てきたのはティプリング(Tipling)、またはティブリング(Tibling)という地名。……どうやらトレッキングルート状にある街のようです。標高は約2000メートル。「……という街は見つかったんですが」と石屋さんに言ってみたところ、たぶん、その街の近くにある山だと仕入れ先に言われた……とのこと。また、別のサイトでは「Tipling mine, Dhading, Nepal」のラベルを付けた石がありました。つまり、ネパールのダディン郡、ティプリング鉱山ということ。……ということは、ティプリングは、ガネーシュ。ヒマールの近く、しかもダディン郡にあるということ?その情報を元にして地図に落としてみました。こうなります。いまのところ見かけるのはほっそりめのクリアなタイプ。うっすら緑泥タイプもあるようです。ずんぐりガネーシュ型よりはほっそりしているのが特徴かな……とも思いますが、これはどうやら「ティプリング産」とあらかじめ知っているから言えることだと思います。もともとガネーシュ・ヒマール産といってもどの範囲までのものを言うのか実ははっきりしないので、ひょっとしたら今までにも産出していて、ガネーシュヒマール産の中に混ざっていた可能性もあり。同じようにラスワ産やジュゴール・ヒマール産もひょっとしてガネーシュヒマールの範囲内?……と思えてしまうので、手を出しかねたり、ひとつだけ買ったりしています。新しい産地はついつい興味を惹かれてしまいますが、名前だけを聞いてそれを理由に買ってしまう前に、ちょっと待て。地図をにらんで右左。ヒマラヤ水晶好きー!! であるがゆえに新産地!? うわーい♪と踊ってしまわないように、自分に言い聞かせてみたりします。