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テーマ:大人のお稽古(778)
カテゴリ:歌のレッスン
アネッテのレッスン
時間ギリギリまで研究室でプレゼンの準備をしていて、バタバタと出ようとしたところに元ルーム(オフィス)メイトでポーランド人のTが話し掛けてきた。 彼女が好意で、かつてのオフィスのかつての席がちょうど今開いたからそこ使えば?と言ってくれたので、一応相手をしたところ、いつもの如く愚痴というか心配事が炸裂! 出るのが遅くなってしまった 彼女は吐き出す相手が必要だってことももう十分すぎるほど分かっているし、 研究室には私が居た頃のメンバーはおおかたいなくなり、雰囲気がガラっと変わってしまって、あまり内部でサポートを受けていない様子が伝わってくるので、振り切って帰ることが出来なかった 小走りでアネッテのところまで行き、肩で息をしながらドアを開けるなり、「ひとり?ふたり?」と聞かれた。 そうだ、次はオットが一緒だからねと行っていたんだっけ。 仕事が忙しくなって、結局今回も私ひとり。 発声とかじっくりやってもらえるからいいんだけど。 そういえばあなたの試験、いつだっけ? 来週なの~ じゃ話す練習する? でもあなたはトリックはもう全部知ってるのよね。 歌うのと同じだから。 うーん、確かに色々習ったよね。 私の問題はね、多分、人前に立つと恐怖と緊張で体が固まって、トリックの事なんか考えられなくなることなのよね。 ということで、少しだけ話す練習を取り入れてくれた。 じゃあ、最初の挨拶やってみて。 Sehr geehrte Damen und Herren! 今日はお集まりいただきましてありがとうございます。 これから発表をはじめます。テーマは、◯◯◯の△△△△です。 この後、このフレーズを使ってしゃべる練習をした。 - 固まったなと思ったら、動いて体をほぐすこと。妙な動きにならない程度に上下左右に体を動かしながらしゃべる。 - 長いフレーズを一本調子でしゃべらない。一つの長い文章も短いフレーズに区切ってしゃべる。 - 動きながら体の張力(バネ、筋肉の収縮)を利用して声を出す。 - フレーズで区切ったら、一度脱力する。脱力してからまた少しずつ張力を構築していく。 特に膝を少し曲げて脱力し、下半身に力を入れてゆっくりと伸び上がりながら、その筋肉の収縮を利用しながらしゃべること。 伸び切るまでにしゃべれる程度の語数で一度区切り、脱力して低いポジションに落としてから次のフレーズを話す。 短く区切りながら話した方が、聞いている方も理解しやすい。 「脱力する」については、この間ミセス・ウールとも練習したばかり。 アネッテもやはり、同じことを言っていた。 脱力しないで体を緊張させたままいくら息を吸い込もうとしても入ってこない、だからなおさら苦しくなって、固まってしまう。 一度脱力するからこそ息を吸い込める、楽に呼吸できる。 確かに、歌う時も話す時も、緊張するとカチカチになって胸の上の方だけで呼吸をしていて、軽く酸欠状態になっている節がある。 最近ではコンサートじゃ緊張しなくなったけど、それでも時々、息が浅くっていつもなら楽に歌えるフレーズが切れ切れになることがある。 言われたとおりに軽く練習してみると、確かに自分の話し声が筒を通り抜けて鳴っているような感じがする。 アネッテの部屋は狭いから良く響くということを抜きにしても、普段の話し声とは響き方が明らかに違っていたみたい。 あとは上を向きすぎないこと。 スクリーンに向かって指したりしていると顔が上を向く。 これは喉を圧迫して固めている姿勢で、一番喉に良くない姿勢。 その状態で大声を出そうと頑張っていると、あっという間に声がかれる。 逆に喉にいいのは軽く俯き加減で喉に力が入っていない姿勢。 ということなんので、スクリーン上で指すのは最小限にして、出来るだけ前を向いて見下ろすようにしゃべる。 ラップトップを眺めながらしゃべるのが一番良さそう。 歌の練習 今回も一人なので、Fatimeのアリアの続き。 時間が結構あいてしまったので、取りあえず最初からやったところまでの確認 と言っても、家でまったく復習も練習もしなかったので、テキストがまだ完全に入っていない。 ゴメンナサイ、試験が終わったら真面目に練習します テキストの分配が妙な箇所がいくつかあって、なかなかうまい具合に乗らない。 いや、テキストがまだ馴染んでいないだけ この曲、そんなに長くはないんだけど、Aが割と最初の方から出てきて、GやFが当たり前のように繰り返し出て来る。 最後の一番盛り上がるところで、Aのロングトーン、しかもテキストが「dich」という厄介な箇所がある。 ココでAが出なくって、あー高い、出ないと思わず口に出すと そんなわけ無いじゃないの 発声練習では3つ目のCが出てたんだから。 楽譜見るから出ないのよ 楽譜見ないで、母音のAで歌ってみて。 そんなこと言っても、出せる気がしないんだよね。 っていうか、さっきのあれCだったんだ。 あっちの方が低いような感じがするから不思議。 楽譜を見ないでもう一度。 ほら、出るじゃない 脳の仕業よ。脳がストップを掛けるのよ。 アネッテに言われたとおりにやってみると出ないと思った音が出てしまう不思議 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
July 12, 2011 04:42:30 PM
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