今年の全国高校野球には、久し振りに感動した。斉藤佑樹投手はマウンド度胸もあり野球センスも抜群で、「ハンカチ王子」というニックネームまで付けられたが、人気沸騰でニックネームまで付されたのは、定岡・江川・荒木・松坂投手以降久方ぶりかと思う。
今後の進路が注目の的だったが、米国遠征帰国後の記者会見で「大学進学を希望しす!」と正式発表を行った。他人ごとながら、将来ある若者の進路選択だけに正直なところほっとした。
自分でも経験があるが、大学の4年間は人生にとって貴重な時期であり、人生にとって大きな節目になるのは間違いない。初めての親元を離れての下宿生活、全国から上京してきた学友との出会い、憧れだった神宮球場での早慶戦、話題の教授によるユニークな講義・ゼミ等々、すぐに就職していたら経験できないことを数多く体験することができ、本当に良かったと今も思っている。
若者の進路がこれほでまでに騒がれたことはないが、六大学で斉藤投手が活躍すれば、六大学野球はもちろん、サッカーに押されている野球そのものの人気が復活するかと思う。歩こう会で多くのウオーカーと共に、先日江戸川沿いを歩く機会があったが、残暑厳しい折にも拘らず、その川沿いの球場は一時とは異なり、どこも野球に興じる少年達で大盛況だった。
暗いニュースが多い昨今、斉藤投手の爽やかな言動・進路選択は、野球ファンのみならず、多くの若者・子をもつ親にも好印象・好影響を与えつつあるのは疑う余地がない。いろんな意味で、今後の拡がりが期待できる「斉藤佑樹効果」が既に出始めているのかも知れない。