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WALNUT BISCUIT

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September 9, 2008
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キツかった。
 
 
 
これを読了するまで、精神的拷問を受けているような気分になります。
 
 
なるべくなら深刻で暗い内容の本・TV・映画は避けたいと、友達の一言。。。
 
 
それも一理。
 
 
 
が、
 
昨日も書いたけれど。。 「無関心はとてつもない恥になり、ついには罪になる」
 
この本を読んで、この言葉の重みをヒシヒシと感じてます・・・
 
 
 
自分に何が出来るのか。。と激しい無力感に陥るけれど、目を背けちゃならないと思う。
 
 
これは小説の話でなく、現在の地球の上で、人が行っている行為。
 
そして、そこに、日本人も加害者として参加しているという事実。
 
 
 
タイ。。。微笑みの国。。
 
人柄が温かく、善意に溢れた国。。
 
そんなイメージが、なんてステレオタイプの、薄っぺらなものだったんだろうと思う。
 
 
 
 
 
そしてこの話が、遠い国の、遠い出来事ではないんだと思える幾つかの会話を思い出す。

 

普通の顔、善き人の顔をして、仕事に励むサラリーマンの口から、当たり前のように、

お金で性を買う話を、何度聞いたことだろう。。(それも、お酒の席の余興みたいに)

その度に、批判的な事を云う私は、明らかに浮いてて。。

「dotさんは固いから。。」 「人類最古の職業だよ」 簡単に言われてお終い。。

更には、好きで自ら、お金の為に働いてるんじゃないかと。。

 

中でも、海外での買春は貧困への手助けとして、感謝されるんだよ、、と、

得意顔で(真剣に!)言う顔にも、何度も出会ったことがある。

 

人が人を、お金の力で蹂躙する。

 

いや、子供達は、人としても扱っては貰えていない。

 

本当に、闇の中に突き落とされた状態。

 

何が出来るのか?

 

でも、まずは知ること。

この本が、出版され、読まれることも、その一歩。

 

 

 

この本の後、「子どものねだん」も読みました。


(この本は楽天売り切れてた。。私は図書館で借りたのです。)

 

実際にタイで児童救出の活動をしていた、マリー・フランス・ボッツのルポルタージュ。

 

実際のルポなので、グンと真実味が感じられ。

 

虐待を受けた子供達の写真も何枚もあって、、

酷過ぎる。

 

言葉にならない気持ち。

 

本当に吐き気がする。

 

が。

こちらの本は、子供を救出していくという展開なので、まだ救いが感じられ。。

 

ただ。

問題は救出した後の、その後の子供達の人生で。

エイズに感染して、なすすべもなく死を待つ子ども。

 

 希望。

希望って言葉の意味。

 

一輪の雑草を綺麗と思う気持ちのある人だけが、ナチスドイツの収容所生活を

生き延びる事が出来た、そんな話を聞いた事があるけれど、

地下の闇に突き落とされ、大人の性の玩具にされ、反抗すれば激しい暴力にさらされ、

最低限の食事しか与えられず、病気になればゴミ袋に入れて捨てられる子ども、

裕福な子どもを救うために、生きたまま移植手術の材料にされる子ども、

 

彼らに、どんな希望を語れるのか?

 

でも、まずは知ることから。

 

腐敗した権力が、何をするのか。

そこに日本人も加害者としているという事。

 

「アジアにおける(買春客の)内訳は多い順に、アメリカ人、ドイツ人、オーストラリア人、

イギリス人、フランス人、日本人、カナダ人である」(ル・モンド紙、1996年8月31日)

 

アジアの中で唯一、日本のみがランクインしている。

 

 

本当に悲惨な内容だけれど、この本も一人でも多くの人に読んで欲しい。

 

今、タイでの暴動がニュースになっている。

TVの画像を観ながら、ずっとこの本の事を考えてます。

 

今現在の、子供たちの現状も知りたいと思う。

 

 

映画も、多分すごくキツイだろうけれど、観に行くつもり。

 

 

 

 

 

 

 

 






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最終更新日  September 9, 2008 11:56:22 PM
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