カテゴリ:読んだ本・買った本
キツかった。 これを読了するまで、精神的拷問を受けているような気分になります。 なるべくなら深刻で暗い内容の本・TV・映画は避けたいと、友達の一言。。。 それも一理。 が、 昨日も書いたけれど。。 「無関心はとてつもない恥になり、ついには罪になる」 この本を読んで、この言葉の重みをヒシヒシと感じてます・・・ 自分に何が出来るのか。。と激しい無力感に陥るけれど、目を背けちゃならないと思う。 これは小説の話でなく、現在の地球の上で、人が行っている行為。 そして、そこに、日本人も加害者として参加しているという事実。 タイ。。。微笑みの国。。 人柄が温かく、善意に溢れた国。。 そんなイメージが、なんてステレオタイプの、薄っぺらなものだったんだろうと思う。 そしてこの話が、遠い国の、遠い出来事ではないんだと思える幾つかの会話を思い出す。
普通の顔、善き人の顔をして、仕事に励むサラリーマンの口から、当たり前のように、 お金で性を買う話を、何度聞いたことだろう。。(それも、お酒の席の余興みたいに) その度に、批判的な事を云う私は、明らかに浮いてて。。 「dotさんは固いから。。」 「人類最古の職業だよ」 簡単に言われてお終い。。 更には、好きで自ら、お金の為に働いてるんじゃないかと。。
中でも、海外での買春は貧困への手助けとして、感謝されるんだよ、、と、 得意顔で(真剣に!)言う顔にも、何度も出会ったことがある。
人が人を、お金の力で蹂躙する。
いや、子供達は、人としても扱っては貰えていない。
本当に、闇の中に突き落とされた状態。
何が出来るのか?
でも、まずは知ること。 この本が、出版され、読まれることも、その一歩。
この本の後、「子どものねだん」も読みました。
実際にタイで児童救出の活動をしていた、マリー・フランス・ボッツのルポルタージュ。
実際のルポなので、グンと真実味が感じられ。
虐待を受けた子供達の写真も何枚もあって、、 酷過ぎる。
言葉にならない気持ち。
本当に吐き気がする。
が。 こちらの本は、子供を救出していくという展開なので、まだ救いが感じられ。。
ただ。 問題は救出した後の、その後の子供達の人生で。 エイズに感染して、なすすべもなく死を待つ子ども。
希望。 希望って言葉の意味。
一輪の雑草を綺麗と思う気持ちのある人だけが、ナチスドイツの収容所生活を 生き延びる事が出来た、そんな話を聞いた事があるけれど、 地下の闇に突き落とされ、大人の性の玩具にされ、反抗すれば激しい暴力にさらされ、 最低限の食事しか与えられず、病気になればゴミ袋に入れて捨てられる子ども、 裕福な子どもを救うために、生きたまま移植手術の材料にされる子ども、
彼らに、どんな希望を語れるのか?
でも、まずは知ることから。
腐敗した権力が、何をするのか。 そこに日本人も加害者としているという事。
「アジアにおける(買春客の)内訳は多い順に、アメリカ人、ドイツ人、オーストラリア人、 イギリス人、フランス人、日本人、カナダ人である」(ル・モンド紙、1996年8月31日)
アジアの中で唯一、日本のみがランクインしている。
本当に悲惨な内容だけれど、この本も一人でも多くの人に読んで欲しい。
今、タイでの暴動がニュースになっている。 TVの画像を観ながら、ずっとこの本の事を考えてます。
今現在の、子供たちの現状も知りたいと思う。
映画も、多分すごくキツイだろうけれど、観に行くつもり。
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