カテゴリ:環境
省エネと聞くと、エネルギーを省く(はぶく)ので、光熱費が減って得をするものだと思いまよね。でも何もしないよりも損をしていることがあります。実は、そういう事例は非常に多いと思います。
例えば、太陽光発電は損な場合が多いと思います。 無限に降り注ぐ太陽の光が電気を作ってくれるので電気代が安くなる。ここまでは正しいです。しかし、その太陽光発電パネルの値段は幾らなのでしょう? 太陽光発電パネルの値段は、最近は相当安くなってきました。5年程前までは、発電量1kw当たり60万円でしたが、今は、30万円を切るものも出てきています。しかも、補助金がスゴイ!今のところ 国が4.8万円/kw、東京都が10万円/kw、区(墨田区)が10万円/kw出るとのこと。また、発電した電力は東京電力が、42円/kwで買ってくれます。この条件ならば設置したコストを9年で回収できます。投資した分が9年で回収できれば、かなり良い条件だと思います。 しかし実際はどうなのでしょうか?まず、補助金ですが墨田区の補助金は他の自治体よりもかなり高くなっています。もっと広い屋根のある武蔵野市などでは3万円/kw、八王子市においては1件当たりの上限が10万円です。つまり土地が狭く屋根に設置するのが困難な墨田区のような所に苦労して設置できれば、机上の計算上何とか「得」ですが、実際には狭いところに設置する場合には、余計な工事費がかかったり、マンションの日陰になり(スカイツリーの影でさえ発電効率が大きく下がるタイプの太陽光発電もあります) (^_^; 発電効率が落ちることを考えると「得」になるのはごく限定的な条件での場合だと思います? しかし、世は省エネブーム。自然エネルギーを使いさえすれば社会貢献しているような雰囲気が蔓延しているせいか。損得抜きで導入するケースが多くなっています。頭を冷やして計算してみれば、あまり「得」では無くむしろ「損」をしているかもしれません。 省エネ機器の導入の際には、掛けたコストと回収するコストをしっかり確認する必要があります。そのためにはLCC(ライフサイクルコスト)を考えることが必要です。LCCについてはまた今度。 (2012.3.26) 環境技術で快適をデザインかなや設計 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年03月26日 18時03分15秒
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