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詩人たちの島

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December 9, 2005
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カテゴリ:essay
期末考査の一日だが、クラブ引率の代休をとって、病院に行く。レントゲン写真を取り直してもらったが、異常はないということだった。胸部の写真を見ながら説明してくれた。煙草は?と訊かれたから、禁煙中ですと答えた。次回にまたいろんな検査して、そのあとに「生活指導」をしますと、ぼくより若い医者に言われた。女房によれば、寡黙な高田純二?というのだが、まさにその通りだったから、おかしさをこらえるのに大変だった。しかし、なかなか人気があるらしくて、すごい患者の数だった。9時からの開院だが、8時45分には、もうそのビルのまえには何人も並んでいた。みんな大概はぼくと同年輩か、それより年上の人のようだった。ぼくは初診者だったが、これからは多分ベテランになるのだろう。

 今日のワースト3を考えてみた。石原の、建築基準のシステムは国が作ったのだから、都には責任は無いという発言、これは小金井のマンションが「姉歯られ」たの(この術語はひぐまさんの発明)を都の検査が見逃していたことについての弁明。いつもこういう調子ですな、このお方は。次はワースト2、民主党代表のアメリカでの発言、Mくんとしか呼びようがないね、Mくんはシーレーンの防衛とか、なんとかで、やはり集団的自衛権を行使できるように憲法を変えよという発言、好きにしろよ、といいたくなるね。ワースト1は東京高裁の「立川ビラまき」の逆転有罪の判決、この裁判長は中川というのだが、こいつの名前を覚えておこう。

 今日のベスト3は? まず休めたこと、次にはまあどうってこともないらしいということ、ベスト1はベン・ウェブスターのcdが届き、それを聴いていること。

 「at」という雑誌の1号に載っていた佐藤真の―out of placeの旅―を読んだ。この映画監督がサイードの記憶と痕跡をめぐるドキュメンタリー映画を撮ったというのを知らなかった。来年公開されるらしいが、その報告のような文章だった。なかでサイードの「私こそ最後のユダヤ人知識人なのです」という戦闘的な発言を知り、びっくりした。イスラエルのシオニストたちや垢抜けないナショナリスト?たちに向っての発言というより、サイード自身の叫びでもある、というようなこと。もちろん彼はパレスチナ人であるわけだが、そういう何何人というアイデンティティをつねに境界線に化してきたのが、サイードである、いやそれよりも、パレスチナやユダヤの民こそは、いつも境界線で揺れている人々であるように、強いられ、作られてきたのであった。そういうことをふまえて「私こそが最後のユダヤ人」だと言ってもいいのである。死滅した真のユダヤ人のかわりに、サイードは生きたのだし、…。

   この冬は「out of place」を読もうと思う。





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Last updated  December 9, 2005 09:12:10 PM
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