カテゴリ:essay
―エドゥアール・グリッサン 「反-歴史」の詩学―
というのが、この金曜日に行われる博士論文の「最終公開審査」のタイトルである。 N君は高校の教え子である。みゆきさんなどと同期だから、これを読むと思いだすだろう。東京外大のドクターコースでフランス文学を専攻している。その勉強の集大成の発表が金曜日にあるのだから、ぜひとも行きたいのだが、仕事がある。仕事など休んでしまって行こうかなと迷ってもいる。 エドゥアール・グリッサンについて彼が前に書いた論文を送ってもらった。マルチニック諸島出身のいわゆるクレオール文学というようにくくられるなかの詩人であったと思う。N君の関心がフランス語圏の周辺やその限界にあることを、そこからまた彼が沖縄にも深い関心を寄せているのを、去年、十年以上経過した高校卒業以来の偶然の出会いで知った。その集まりは、これまた高校の教え子がその実行委員として活躍している沖縄の諸問題をテーマにした集まりであったのも何かの縁である(この教え子は最近の高校の卒業生でN君の高校とは違う)。 アカデミックな場からかぎりなく遠くにいるものにとっては、実は、野次馬的な気分で「最終公開審査」なるものをのぞいてみたいというのも、本音である。 N君、合格を祈っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 8, 2006 09:27:04 PM
コメント(0) | コメントを書く
[essay] カテゴリの最新記事
|
|