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詩人たちの島

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November 2, 2006
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カテゴリ:essay
昨晩は久しぶりに外で飲んで帰った。ずっと敬遠していた日本酒なのだが、なぜか最近好きになり、大の日本酒党の同僚とともに熱燗を何杯も空けてしまった。結構メロメロで帰宅したが、吉田秀和の休載していた「音楽展望」がまた始まったということで、そのモーツァルトについて書かれたものを読んで、すごい、すごい、と連発していたらしい。というのは、一夜あけた今日、ぼくはすべてを忘れていたから。帰宅して、女房が切り抜いておいた「音楽展望」を食卓の上で見て、おぼろげに、ああ昨晩読んだよねということで思い出したのだ。

―長らくお待たせしました。やっとまた身体に暖かいものが流れだし、音楽がきこえてきた感じ。でも、これまでとちょっと違う。今日はそんなことからぼつぼつ書いてみましょう。―

というのが書き出しというか、展望を再開するにあたっての口上である。もうこれに参ってしまう。中身がまた最高に面白いのだが、これはまとめることができないから省略するが、モーツァルトの尽きせぬ魅力を、時代、時代の演奏のスタイルの変遷のなかに見る、その変遷と解釈の違いをどこまでも許容するという点に見るという、吉田秀和ならではの、歴史を通底しての感想である。

同じ朝日新聞の文芸時評で加藤典洋が今までの彼の書いたものとは異なるスタイルで、肩のこらぬ形で、ユーモアを入れながらの時評を書いているが、吉田秀和の、こういう書き出しとどこか似たような感じをぼくは受けた。ということは加藤さんに対する誉め言葉である。

それにしても、文化勲章などの世俗の評価を、軽々と超えた、まさにモーツァルトのように天衣無縫、喜びに満ちた文章をまた読むことができる。そのことに感謝!





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Last updated  November 2, 2006 09:44:33 PM
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