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結婚式の1日、何度も見たくなる映像で残すお手伝い
結婚式の記録ブルーレイ、DVD、ビデオ撮影 Wedding Kiss です。 お問い合わせはこちら。 昨日の記事、 むか~し、昔の結婚式、ビデオ撮影の方法 で、長々書いた昔の撮影方法、今日のお話に繋げる為なのですが、まずはdapandaさんの下の記事をお読みください。 やめておいた方がいい結婚式の方法 こちらで十分かも知れませんが、リモート結婚式を行うとして、ビデオ撮影(ストリーム配信)の立場から、いくつか書いてみたいと思います。 リモート、オンライン、ストリームなどなど、厳密に書くと書き分けるのが面倒などで、全てまとめてネット生中継とします。 また、ひと言で結婚式をネット生中継と言っても、挙式のネット生中継と披露宴のネット生中継と2つあるとして、今回は長くなりますので、とりあえず披露宴のネット生中継についてです。 結婚式に限らずですが、ビデオ撮影している映像をネットで生中継する為には映像をネット上に乗せる必要があります、当たり前ですね。 ここで、昨日の分かり易い(うそ)図を再掲しますが、 赤のビデオカメラ、 緑のケーブル(昔のよりははるかに細くて軽いもの) 青の部分はパソコン&ネットへの接続環境 とほぼ同じようなシステム構成になると思います。 そしておそらくですが、撮影するビデオカメラマンと配信担当のスタッフの二人一組になるかと思います、これもむか~し、むかしの撮影チームと一緒ですね。 つまり、単純に昔と同じではありませんが、同じように撮影に制約が出てくると考えて良いと思います。 1か所で固定とは言いません、監視カメラみたいになるとも言いませんが、どうしたって退屈な映像になりそうなイメージがしませんか? いやいやちょっと待て!と同業者から言われそうです。 そもそもゲストがほとんどいなければ、ケーブル引きずったとしても撮影位置の選択肢が増えるだろ!とか、仮に1か所からの撮影でもズームなどで退屈な映像にならないように出来るだろ!とか、 ケーブルでビデオカメラとパソコンを繋がなくても、映像を飛ばす方法はあるだろ! むしろ複数のビデオカメラを各所に固定して、スイッチングで切り替えたら、いまよりももっと楽しめる映像を生中継出来るんじゃないか? などなど。 実際にもし私が披露宴のネット生中継を受けたとしたら、その辺りは色々と工夫します。 映像をWifiなどで飛ばす機材を用意することも考えるでしょう(予算次第ですが(^^; )。 仮にケーブルで繋ぐとしても、ゲストの人数が少なければ、前回の記事で書いた一人でケーブル捌きしながらの撮影方式も、よりスムーズに出来ると思います。 更にもっと言っちゃえば、完全に1か所からの撮影でも、退屈しない映像にする自信もあります(笑)。 でも、それでもやはり「披露宴のネット生中継はあまりよろしくないな」と思うのです。 それはなぜか? そもそも披露宴自体が生中継に向いていないイベントだからです。 システム構成やビデオカメラの台数、撮影位置など、環境や状況に関係無く、披露宴は生中継には向いていません。 生中継に向いているのは、発表会やリサイタル、お芝居やスポーツなど、イベント=見たいもの が連続して進行していくものです。 お芝居やリサイタルの様に始まりから終わりまで一気に見られるものなら、パソコンやタブレットでもそれほど苦になりませんよね。 幼稚園などの発表会は各クラスの演技の際に入れ替えがあったとしても、自分の子供の出演順や時間が分かっていれば、出番まで待つのはこれもそれほど苦になりません。 スポーツもサッカーのように前半後半があっても、どちらかは一気に見られます、野球の様にイニングで攻守の交代があっても、短い時間だったり、交代時の選手の動きも見たいなら連続していると言えるでしょう(そのような映像も臨場感が増します)。 そしてサッカーなどのハーフタイムや野球の攻守交替は、むしろトイレ休憩や食器洗いのタイミングになって丁度良いとすら言えます(^^;。 で、披露宴ですが、新郎新婦の入場から乾杯くらいまで(所謂披露式)は一気に見られるとして、その後についてはどうでしょうか? お食事、歓談が始まると、次のイベントはケーキ入刀かな?スピーチなんかもあるかも知れませんね。 でもそれらのイベントが始まるタイミングが分かりません。 お料理などを配膳するのにかかる時間、ゲストのお食事の進み具合、それらを鑑みて次のイベントへと進行していきますから、生中継を見ているテレゲストはケーキ入刀が始まるまで、その場を離れることはおろか、画面から目を離すことも出来ません。 しばらく待っても始まらないので、「まだ大丈夫だよね♪」なんて席を離れて、戻ってみたらケーキ入刀のシーンが終わってた、なんてなるかも? その後の進行も同様です、ケーキ後に続けて新婦が退場します、その後、あまり時間を空けずに新郎も退場したとしましょう、次に二人が戻ってくるタイミングはいつ? しかも20分から30分は主役の二人が不在になりますよ。 それでは、お色直しは無しとしましょうか、そうすれば主役の二人は会場内にずっといます。 でも画面はひたすら食事の風景だけ・・・、聞き取れるか聞き取れないかの会話が入ってきても、それは画面のこちらの自分達に向けて話している訳ではないので、基本的には「声が聞こえる」程度のものでしょう。 そうやって、それなりに長い時間を過ごした後、お開き近くなって感動的なシーンがあったとしても、そこまで我慢して画面を見ていられるものでしょうか?正直かなり難しいと思います。 これらはあくまでも、「これまでの通常の披露宴の進行」をイメージして書いています。 先ほど書いたようにお色直しは無しとか、その他進行を工夫することで、画面を見ていられるように出来るかもしれません、イベントの進行は時間厳守にするなどの対応で、一旦テレゲストが画面から離れても、戻ってくるタイミングが分かれば大丈夫じゃないか?(幼稚園の発表会方式)。 このようにネット生中継をするなら色々と工夫しなければいけないし、通常の披露宴の進行から大きく変えて行く必要があると思った方が良いでしょう、なんとなくイメージが伝わるでしょうか? また、ネット生中継用に進行などを変えた場合、今度は会場内にいるゲスト(親族がメインでその他少人数の友人?)の方にも何かしら制約が出るかもしれないことも考えておいた方が良いですね、イベントを時間厳守にするとお食事も時間にがんじがらめになっちゃうかも? 披露宴はあくまでも『宴』であって、発表会やお芝居他のような鑑賞する為のイベントではないんですね。 改めて言いますが、これらは私が想定出来るイメージを書いただけですので、現実的な部分、信用度がどれくらいかと言われると困りますが、まるっきり的外れでは無いと思っています。 まとめると、披露宴がネットの生中継に向いていないことはご理解頂けるかと(^^;。 今回は撮影方法や進行などの不向きについてのみ書きました、リモート参加の場合のご祝儀などはまた別のことですが、dapandaさんが書いているようにこれも重要かつ大きな課題になりますね。 否定的なことを書いたようになってしまいましたが、結婚式業界に新しいアイテムやイベント、プランが誕生するのは大歓迎です、せっかく新しいものが出て来たのに、いちいち「これはここが」とか「ここはどうすんだ」とか言ってたら、いつまで経っても何も変わりませんから、極力余計なことは書きたくないと思っています。 でも、他の業界でうまく行ってるからと言って、それをそのまま結婚式業界に移植するのは問題だと思います。 それこそ試行錯誤して良くなっていくのかもしれませんが、何も考えずに導入したら、導入直後の新郎新婦はほぼ実験台みたいになってしまいます。 今回書いたようなネット生中継用の進行の変更など、ある程度の対応策も提案&検討せずに、「ネット生中継も出来ますよ!」とか「ネット生中継やってみようかな?」と言うのは、少々危険と考えて良いと思います。 それなりに料金がかかることを思えば、その料金に見合ったものになるかは中々難しいと思いますし、dapandaさんが既に書いていらっしゃるように、テレゲストには評判が悪くなるかもしれません。 ネット生中継は新しい方式ですから、プランナーさんの方から「ネット生中継の場合は披露宴の様式や進行を『こうして、ああして』」と提案があれば、あぁ、色々と考えた上で導入してるんだなと判断、検討してみて良いかな?と思います。 次回、この記事に基づいて私からの新提案を書いてみますのでお楽しみに! __________________
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Last updated
2020.05.14 08:52:24
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