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カテゴリ:上京シリーズ
悲しい話ですが・・ 2年半前のある日の夜、お客様と食事中に、前職場の者から1本の電話が入りました。 「Dちゃんがバイクで事故って亡くなったって・・」 絶句です。。。 Dちゃんとは、前職場で同じ部署にいた、同い年の男の子。同い年とはいっても彼は新卒入社で 社歴ははるかに長かった。同じ部署でお互い別の仕事をまとめあう立場として、私がやっと仕事を 覚えたころから互いにじっくり納得できるまで話し合うようになり、また、気も合ったことからやがて ベストコンビとなりました。どんなに忙しくても、彼と一緒なら職場を切り盛りすることが出来たし、 一緒なら安心感と自信もありました。 仕事がら夜は遅くなり、終電で帰れないことも多々ありました。そんなときは徹夜で溜まっている 仕事を片付けたり、近くのファミリーレストランで始発まであーでもない、こーでもないと飲んで語り、 通勤ラッシュに逆らって眩しい朝日のなか帰宅、仮眠して午後からまた出勤していました。 オトコとかオンナという枠を外して、率直に何でも話せました。 その彼が、何故?? 当時、バイクには乗っていなかったし持ってもいなかったはず・・。 聞けば、私が退職してしばらくして引越し、原付で通うようになったそうです。 そしてある日、操作を誤り・・ 即死でした。 最期の日には会いに行けなかったので、せめてもとの気持ちで元職場のスタッフ宛てに手紙を 書きました。彼の仕事と職場に対する熱い思いは、身体はなくなっても生き続けるはず。 Dちゃんの存在を誇りとして、これからも職場を盛り立てていって欲しいと、綴りました。 後日その手紙は、上司がお父様に届けてくれたようで、四十九日法要が過ぎたころにお返事を いただきました。彼はご家族にはあまり仕事のことを話しておらず、ご両親からすると職場で どのような立場にあり何をしているのかもよく解らなかった。それが、亡くなった際に職場の皆の 思いを受けて、どれだけ慕われていたかがよく理解できたとのことでした。事実、葬儀には現役・ 退職者併せて数百名参列したそうです。 彼がご両親に多くを語らなかったのは、私には解る気がします。 自分の中で満足のいくレベルに達したとき、そのときを彼は待っていたのだと思います。 後日、お父様が彼の生前のアルバムを整理され、仕事に関する彼の蔵書とともに、 職場に寄贈されています。私も見せていただきました。もう居ないとは思えないけど・・ Dちゃんは私たちの中では今も生き続けています。 きっと職場のことも見守ってくれているはず。 Dちゃん、これからもよろしくね 寄贈の蔵書(ぼかしてあります) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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