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ワイルドベアの日記

[V. スピリット] カテゴリの記事

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何時もワイルドベアコーポレーション、ならびに、池袋ビジネススクールをご支援頂きありがとうございます。ワイルドベアの日記は以下のサイトに移転いたします。http://blog.wildbearcorp.com/引き続き、ご利用、ご愛読を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。株式会社ワイルドベアコーポレーション　代表取締役池袋ビジネススクール　代表猪熊篤史

2008.03.20

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日銀総裁人事

★コア・トーク：　日銀総裁人事3月19日に任期を終える日銀の福井俊彦総裁の後任人事をめぐって政治が混乱している。政府・与党が2008年度の予算案を衆議院で採択したことから民主党が「信頼関係が失われた」と反発するなど、政府・与党案に対する明確な反対姿勢が示されている。【ＷＢＣコメント】・民主党は政府・与党が推す武藤敏郎副総裁の昇格に同意しない方針　を示しているが、武藤副総裁が財務省（元　大蔵省）出身で、事務次官　を務めていたことによる「財政と金融の分離」という論点以外、明確な　反対理由は示されていない。・人物や能力に問題がある、あるいは、他により良い人物がいるので　なければ反対する理由が分からない。・民主党が明確な反対理由や対立候補を提示しないのであれば政府・　与党の対応策としてはとりあえず衆議院における採決ということにな　るだろう。参議院で否決されれば、選挙で民意を問うこともあり得　るのだろうが、そこまでの深刻な問題だと考えている国民はいない　ようである。・財政と金融の分離と言っても、金融政策の独立性が重要であるにも　かかわらず日銀総裁などを衆参両院の同意を得て内閣が任命する　ことに、そもそも無理がある。・日銀総裁が誰になるかは重要な問題であるが、明確な反対理由が　ないのに戦術的に反対するのはいかがなものかと思う。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『プロフェッショナルのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2008.03.04

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新世代ＤＶＤ規格

★コア・トーク：　新世代ＤＶＤ規格東芝は自社が主導する新世代、高画質ＤＶＤ規格のＨＤ－ＤＶＤからの撤退を決定した。ソニーや松下電器が推進するブルーレイ・ディスクの優位性が明確になったためである。映画最大手のワーナー・ブラザースはこれまでブルーレイとＨＤ－ＤＶＤの両方式で映画ソフトを供給してきたが、1月にブルーレイの単独支持を表明した。また、全米に4000店以上を展開する小売最大手のウォルマートもブルーレイ中心の販売に切り替えることを発表した。ＨＤ－ＤＶＤとブルーレイの規格争いはブルーレイに軍配が上がった。【ＷＢＣコメント】・ビデオの規格争いで破れた松下電器と組んでソニーが推進した　ブルーレイ・ディスクの規格が統一規格になることは大変興味深い。・ベータ対ＶＨＳのビデオ規格をはじめ、メモリースティックとＳＤカード　のメモリー規格など、強いブランド力があってもソニーが規格争い　に勝てるというものではない。・ブルーレイ・ディスクが優位性を築いた原動力と言われるのはゲー　ム機（プレイステーション３）の販売である。一方で、ゲームという　単独のドメインで考えれば、ソニーのプレイステーション３は任天　堂のＷｉｉに大きく遅れをとっている。・ＨＤ-ＤＶＤ方式の東芝のＤＶＤを購入した人々の間には困惑もある　だろうが、東芝が技術サポート等を即時中止するわけではないだろ　うから、問題はそれ程ないのではないか？今後ＤＶＤを購入する人　にとっては、短期的には在庫処分されるＨＤ－ＤＶＤの方がお得か　も知れない。・新世代ＤＶＤの規格争いに勝ったソニーではあるが、冷静な消費者　は既にデータの記録媒体としてのＣＤやＤＶＤからインターネット等　を通しての通信を見越している。・ソニーや東芝などのメーカーにも1歩先、2歩先の戦略はあるのだ　ろうが、インターネット／通信技術、複数のメディアやコンテンツ、　機器製品を巻き込んで展開されるであろう家電技術、生活環境の　進化は楽しみである。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『プロフェッショナルのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2008.02.19

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餃子中毒事件

★コア・トーク：　餃子中毒事件有機リン酸系殺虫剤のメタミドホスが混入した中国製冷凍餃子にを食べて女児が一時意識不明になるなどの深刻な健康問題を引き起こした餃子中毒事件が1月30日に発覚した。日本生活協同組合では昨年末に生協店舗で販売された餃子による食中毒が発症していたが商品回収などの対応は行われていなかった。事件発覚後、被害の報告は増え、返品された商品の包装袋内外からメタミドホスが検出されている。冷凍餃子の生産者である中国の天洋食品の工場内で毒物が混入したのではないかとういう見方などが伝えられる一方で、原因はまだ解明されていない。【ＷＢＣコメント】・賞味期限や消費期限の改ざんなど食品偽装問題の後に出てき　たのは毒物混入による食中毒事件だった。・食品偽装問題では深刻な健康被害が問題になっていなかった　だけに今回の餃子中毒事件は食品関連の諸々の問題を総合　的に考え直す決定打になりそうである。・製造元の責任問題、毒物が混入した餃子を輸入したＪＴフーズ　などの危機管理体制や生協など販売現場にける対応の問題　から消費期限や原産地の表示なども含む品質管理、また、　問題を未然に防ぐような消費者重視の経営姿勢など難しい　問題がある。・企業における差別化と効率、品質や安全、さらには安心の追求　という企業が提供する価値に関わる経営的な奥深さがある。・何かを重視すれば、何かが疎かになりがちである。安全・安心　が第一であるべきだが、それだけでは経営が成り立たない。・安全・安心の上に確固とした信頼を築く必要がある。・高い倫理観、道徳心に根ざした真の経営力が問われている。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『プロフェッショナルのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2008.02.05

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デフレは終わらない

★コア・トーク：　デフレは終わらない2007年末に発表された11月の全国の消費者物価指数は、総合指数が前月比0.2％増加して、前年同期比では0.6％増加しているものの食料及び価格上昇が続くエネルギー価格を除く総合指数では10月と変わらずとなり、前年同月比では0.1％の低下となった。東京都区部の食料及びエネルギーを除く昨年の総合指数は1999年以来9年連続で前年比で低下している。生産性の向上によって安価に多くの製品・サービスが供給されるために起るデフレは良いデフレであるという見方がある。確かに給料が増えなくても、食品や家電製品などの生活費が安くなるのであれば決して悪いものではない。90年代初めまでのバブル経済とその後の調整は終了しているようであるため経済の成長にあわせて物価は緩やかに上昇に転じるとの期待もあるが、時代は新たな局面を迎えているようである。少子高齢化の危機をほとんど無視して経済は成長してきたが、そんな心配すらする余裕のない経済危機を克服して、少子高齢化が避けられないものとして受けとめられるようになっている。日本においては2050年に向けて年率1％弱までの人口の減少が予想されている。この場合、一人当たりの生産性が3％程度高まったとしても、人口の減少と、それに伴う労働人口の減少によって経済の成長率は2％程度まで押し戻されてしまう。さらに、日本と中国の一人当たりＧＤＰで考えると平均すると約25倍程度の所得格差があるわけで、香港、台湾、韓国などと比べても日本はまだまだ優位な状況にある。この差は今後縮小する方向に動くのだろう。つまり、日本の所得や物価は相対的に低下して、その他アジア諸国の所得や物価は上昇することになるのだろう。アメリカでも大統領選挙を向かえ、テロとの闘いを継続するにしても、下位10％を切り捨てて強者が経済や社会を牽引するようなリーダーシップのあり方は見直されることになるはずである。国際社会は古い種類のリーダーシップには従わなくなるだろう。地球温暖化ガスの削減など環境問題への取り組みは、国際的な経済モデルになりつつあるようである。これは、日本など先進諸国におけるデフレを主導する効果を持つ。世界レベルでの低インフレの行く先は、景気の後退や経済活動の縮小ではなく、一定の経済規模の中での豊かな生活、世界的な格差の縮小、心の通ったグローバルなコミュニケーションの充実であることを期待したい。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『プロフェッショナルのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2008.01.15

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教育改革

★コア・トーク：　教育改革教育の問題は、人の思考、態度、能力を決定づける脳の発達を前提にしているようである。脳の発達を決めるのは3歳までの教育だなどと言われることもあるし、生また時点に持って生まれたものが人の一生を決めるという考え方もある。子供の脳（心や体）の発育に沿って教えられる教科や内容が検討され、計画され、実際に教えられている。20世紀までの教育は20歳までの教育がその後の人の人生を決めるという前提に立って行われていたようである。大学、企業、社会もそんな教育システムを引き継いでいた。そこには、ゆとりや心の豊かさを求めながら無理やり学習塾へ子供を通わせる親のイメージがつきまとう。教育によって得られる知識や能力、同じ組織的教育を受けた仲間や同窓生との関係、学位や学校名など客観的に示しやすい基準に支えられた自信など、教育が人にもたらす価値や効果は大きい。私立の教育機関が競争原理に基づいて優れた教育を提供して優れた人材を輩出することは良いことだと思う。一方で、義務教育と高校や大学における一定の公的な教育を受けた人物が、意識や努力によって超一流の教育を受けた人々と同等、あるいは、それ以上の能力や才能を発揮できるような教育制度や社会システムも必要である。また、大学院や生涯学習の充実によって社会人になってからでも学び、専門性を高められるような体制が今よりもはるかに拡充される必要があるだろう。英語力など国際的なコミュニケーション力は不可欠だが、標準テストで欧米を上回るなど欧米の基準を満たす人材の育成ではなく、国際的な基準を作り出していけるような人材の育成が重要である。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2008.01.01

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日本の経営

★コア・トーク：　日本の経営・日本では2025年には2人で1人、2055年には1人で1人の65歳以上　の高齢者を支えることになるにも関わらず、高校生の意識調査　では「やりたいことにいくら困難があっても挑戦してみたい」という　人は80％程度で米国の90％以上に及ばず、「多少退屈でも平穏　な生涯を送りたい」という人は60％を超え米国の約40％を上回り、　「暮らしていけるだけの収入があればのんびり暮らしていきたい」　という人は80％を超え米国の50％に満たない数値を引き離して　いる。自分の会社やお店を作りたいという人は米国には及ばない。・このような統計（日本青少年研究所）を見て日本の将来は大丈夫　なのだろうかと不安になる反面で別の価値基準があるのだろうと　思う。・日本の高校生の人生の目標は「たくさんの友人を持つこと」だそう　である。アメリカの個人や家庭を中心とする考え方とは異なるよう　である。・「暮らしていけるだけの収入があればのんびり暮らしていきたい」　という生活意識は、志の低さではなく、調和を重視する意識の表　れであり、「多少退屈でも平穏な生涯を送りたい」という願いも平　和主義の表れだとも考えられそうである。・日経新聞の12月の調査では内閣支持率が低下するとともに、　海外自衛隊によるインド洋での給油活動の再開への反対意見　が44％となり、再開すべきという意見の39％を上回っている。　平和主義と米国を中心とする国際協調の中間にあって　自衛隊のインド洋への再派遣は国際関係のあり方、日本の　未来を決める重要な問題だと思う。・再派遣するにしてもしないにしても重大な決断になるだろう。　再派遣への反対は、「判断できないので、行動を望まない」と　いう中立的な意見を含んでいるはずである。実際はもっと厳し　い判断が必要である。まさに、自衛隊を派遣しない代わりに　国際治安支援部隊（ISAF)に参加するくらいの行動とセットで　なければならないことだろう。・平和を守るためには戦わなければならないし、安心・安全・安定　は一定のリスク負担とセットでしか実現しない。そんな矛盾に　答えを出すのが経営である。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.12.18

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経営哲学と投資哲学

★コア・トーク：　経営哲学と投資哲学哲学という言葉は現役をなかば引退した人しか使用してはいけないような重さがある。言葉はそれを発する人自身に対して最も重大な意味を持つ。自分の発する言葉を自分自身が真摯に受け止められらないのであれば黙っていた方が良い。（つづきはWeｂにて）経営哲学と投資哲学　【1】　http://www.insightnow.jp/article/755投資には哲学がいる。安く買って、高く売れば良いわけだから、投資は簡単なようだが、どこが安値で、どこが高値かなど誰にも分からない。買えば下がる、売れば上がるのが投資の基本だと考えた方が良いかも知れない。そんな基本を理解した上で投資をする必要があるだろう。徹底した調査や分析は重要だが、インサイダー情報を利用しても儲けることが出来ないと言われるほどである。確固とした哲学がなければ投資で成功することは出来ない。多くの個人投資家にとっては、なくなっても良い余裕資金の範囲で投資を行うべきである。老後の蓄えなど大切な資金を運用するのであれば分散投資などによるリスク分散が欠かせない。（つづきはWebにて）経営哲学と投資哲学　【2】　http://www.insightnow.jp/article/760哲学とは経験に基づいた価値基準である。多くは自分自身が経験して体得した考え方である。あるいは、学習によって感覚的、感情的に定着している価値観ということになる。哲学は考える順番、思考の方法、価値の優先順位などを表す。経験豊富て独自の基準を持っている人に対して全く別の哲学を伝えることは困難かも知れない。一方で、組織においては哲学というか、一定の価値基準がなくてはまとまらない。組織に価値基準を浸透させること、また、浸透する価値基準を持つことが組織運営のために重要である。（つづきはWeｂにて）経営哲学と投資哲学　【3】　http://www.insightnow.jp/article/791

2007.12.04

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小沢一郎氏にみるリーダーシップ

　夏の参議院選挙で大きく躍進した民主党の代表である小沢一郎氏は、自民党との対立姿勢を明確にしている。安倍前総理の辞任、福田新総理の選任後も参議院第1党である強い立場を背景に11月1日で期限切れとなったテロ対策特別措置法の延長に最後まで反対していた。一方で、自民党との連立構想に一時傾いていた小沢氏の意向は、民主党内部の反対を受けて揺らぎ、小沢氏は民主党代表の辞意を表明した。しかし、民主党内部からの説得によって辞意を撤回した。そして、次期衆議院選挙において勝利して民主党政権を樹立することを目指している。政権獲得を目指す民主党の代表である小沢一郎氏のリーダーシップについて考えてみたい。【続きを読む】□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.11.20

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小沢代表辞任の経営分析

★コア・トーク：　小沢代表辞任の経営分析民主党の小沢代表は連立政権に向けた政策協議入りを党の役員会で全員一致で拒否されたことを受けて、10月4日に代表の辞職願を提出した。連立政権に向けての意向が拒否されたことを小沢氏は「不信任を受けたに等しい」と説明している。民主党は緊急役員会で、自民党との連立はしないことを前提に小沢氏を慰留する方針を決めた。これに対して小沢氏は「心の整理に時間がかかるので待ってほしい」と回答を留保している。【WBCコメント】・小沢氏が連立政権に向けての政策協議入りを民主党の役員会　で提案したのは副総理などのポストが欲しいなど私的な判断では　ないはずである。また、代表の辞意表明も一時の気まぐれや感情　によるものではないはずである。（もし、そうだとすれば国民の代表　者として適任ではないだろう。）・そんな小沢氏の意向を民主党が変えることができるのだろうか？・会社や組織の代表者は組織の代弁者であって、リーダーではない　という懐かしい日本的経営の良さを思い起こさせるようだが、代表　者の思考や価値判断が組織の意向で簡単に変わるのは現代社会　には適合しないように思う。・代表者は、組織の構成員の利害などを十分考慮して、適切な判断　を下すものである。そんな代表者の決断が組織の働きかけで撤回　されたり、当初の判断が誤りであったことを認めるのであれば、　柔軟性は必要だとしても、優れたリーダーとは言えない。・もし、小沢氏が代表の辞意を撤回することがあるとすれば、組織が　小沢氏の基本的な意向を受け入れる場合だけであろう。・「リーダーは組織の代弁者に過ぎない」とういうような誤った見本を　示して欲しくない。・リーダーとしての小沢氏の今後の行動に注目したい。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.11.06

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勝つために何をしても良いのか？

★コア・トーク：　勝つために何をしても良いのか？10月11日に行われた世界ボクシング評議会（ＷＢＣ）フライ級タイトルマッチにおいて亀田大毅選手は頭突きなどの反則を繰り返し、最終１２回にはチャンピオンの内藤大助選手を抱え上げて投げ飛ばすなどして合計３点の減点を受け、敗戦した。父親である亀田史郎トレーナーやセコンドについていた兄で前世界王者の亀田興毅は大毅選手の反則行為を止めず、反則を促すような態度もみられた。日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）は15日に倫理委員会を開き大毅選手に対して1年間のライセンス停止、史郎トレーナーには無期限のセコンド資格停止、興毅は厳重戒告という厳しい処分を下した。【WBCコメント】・「勝つために何をしても良い」というのは1つの考え方だと思うが、　良い結果を生むことはないであろう。勝負ごとには貪欲さも必要で　ある。しかし、そのような発想が実際に行動に表れてはいけない。・一般に劣勢な局面で見られる現象のようだが、プロスポーツとして　のパフォーマンス性やエンターテイメント性、また、テレビ放送など　による注目が言動を助長していたようである。・1500万円を超えるといわれる亀田大毅選手のファイトマネーにも　注目度がうかがえる。（日本チャンピオンでも100万円程度までの　ようである）・「反則してでも」という精神論は、スポーツ競技などで必要とされる　心、技、体のどこにも適合しない。心に関しては間違った心（精神）　であり、技に関しては不適切な技ということになる。・「負けない」、「絶対に勝つ」という気持ちは大切だが、それが、自己　の力や度量を超えはいけない。・気合や根性という言葉は、それらが単独で語られる時はあまり良い　ものではないようである。それらの言葉が象徴する心理状態は、　相応の実力や人格があってはじめて価値を持つ。・精神論が強調され過ぎるのは危険である。負けが見えていて、どう　にもならない場面での博打では自己満足にしかならない。反則は相　手に危害を与えるが、自分の得にはならない。・精神論を掲げるのは良いが、そこに安住してはいけない。それを　活かす正しい心や力など確固とした土台がなければならない。□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.10.16

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9月の日銀短観

★コア・トーク：　9月の日銀短観日銀は10月1日、景気の現状と先行きについての主要企業の見方を示す９月の全国企業短期経済観測調査（日銀短観）を発表した。大企業製造業は前回6月時点の予想（22）を上回って6月時点の現状と同じ23となったものの、非製造業は22から20へと低下した。また、中堅企業、ならびに、中小企業は製造業、非製造業ともに6月の数値から低下した。12月時点の景気の状況を示す先行き見通しは大企業非製造業と中小企業製造業で改善が見込まれている他は、横ばいから低下となった。総合して、景気の現状の厳しさと先行きに対する慎重さが示された。【WBCコメント】・戦後最長の「いざなぎ景気」を越えて回復基調を続ける景気が微妙　な局面を迎えている。・物価の緩やかな低下が続く中で、実質的に景気回復が続いている　と言われても実感がわきにくいが、実質ベースでも春以降一服感が　出ているようである。・この原因は景気回復に対する反動と、アメリカを起源とする信用度の　低い低所得者層向けのサブプライムローンの焦げ付きやそれに　よる金融市場の混乱、さらには、大幅に金利が引下げなどが伝え　られる中で、消費者や企業の心理に警戒感が広がったためだと思　われる。・自動車など大企業製造業の現状の好調さが中堅企業、中小企業に　波及すること、好調な企業業績に支えられて底堅く推移すると期待　される個人消費が景気を下支えすることが期待されるが、なかなか　強気にはなり難い局面にある。・全体的な景気や市場環境には逆らい難いが、それでもお客様・市場　の評価を得るような差別化と低コスト化という企業に課された使命は　変わらない。・それぞれ出来ることをするまでであろう。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.10.02

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安倍首相辞任のテクニカル分析

★コア・トーク：　安倍首相辞任のテクニカル分析9月12日午後に安倍晋三首相が突然辞任を表明した。11月1日で期限が切れることになるインド洋での海上自衛隊の給油活動を継続できなければ内閣を総辞職するという強い姿勢を示しただけに突然の辞意表明によって空白があいてしまった感がある。安部首相は機能性胃腸障害によって都内の病院に入院した。自民党の後継総裁として福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長が9月23日の投開票に向けて選挙戦を繰り広げている。【WBCコメント】・軍事的な依存を基盤とする日米関係や批判はあるにしても米国　が国際社会において強いリーダーシップを維持していることを考　えれば給油を継続しないということは日米関係や国際関係をゆ　るがす行動になるであろう。・小沢民主党代表の主張する国際社会から完全な（事前）承認　を受けていないような活動に反対する姿勢は理にかなっている　ようだが、それを主張すのであれば日本のあり方や根本的な国　際関係、さらには理想を実現するための日本の実力が問われる　ことになるであろう。・これまでの日米関係を維持した上で、発展・改善していくのであれ　ばテロ特措法の延長法案や新法案が参議院で否決されても最終　的に衆議院で可決させることになるだろう。・その過程で、国会が混乱しても安倍首相が信念を持って取り組め　ば来年の洞爺湖サミットまでは最低限政権を維持することができ　たのではないかと思うが、健康上の問題が深刻だったのだろうか？・今後別の問題などが発覚して、衆議院解散・総選挙を行うことなど　も視野に入れて、新しい総裁による体制作りに配慮したのだろう　か？・小沢民主党の姿勢は、一つの戦術だと思われるが、その先に確　固とした戦略やそれを実行するだけの力があるのか未知数である。・そんなリスクを負ってでも国民が小沢民主党に賭けるのか、日米　関係や国際関係をゆるがすような問題には当面ふれずに新体制　の自民党が改革を継続するのか注目される。・戦術による戦いでは本質的な改善は見込めない。中長期的な視野　による戦略的な戦いを展開して欲しいと思う。・道理の正しさとリーダーシップを発揮できる力は一体でなければ　ならない。正論を掲げて、結果的に、核武装が必要になるような　失策は絶対に避けて頂きたい。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.09.18

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投資信託

★コア・トーク：　投資信託日本経済新聞（9月4日）によると個人が購入できる株式投資信託の本数が急増している。8月末時点の本数は約2440本で昨年末から7％増え、過去最高を更新するとともに、東京証券取引所で取引せれている企業株式数を上回っている。公募株式投資信託の純資産残高は約63兆円となっている。外国資産を組み入れた投資信託が増えている。【WBCコメント】・景気回復が続く中で、一般の景況感があまり改善していないこと　が指摘されている。企業業績が改善する中で、良くなったのは　株式配当と役員報酬だけなどと言われている。・これに誘われるかのように、個人金融資産も株式、あるいは、　プロのファンドマネージャーによる分散投資によってリスクが　管理された投資信託等に向かっている。・米国を起源とする信用力の低い融資（サブプライムローン）の問　題もあって金融市場は不安定になっているが安定資産、信用力　の高い資産、人気の高い資産への資金の流入は続いている。・格差社会とは、このように資金が優良な上層にのみ留まる現　象と同じ要因によって生まれていると考えられる。・資金を経済全体に循環させる仕組みなしに、経済は全体的は　うるおわない。しかし、一方で、そのような仕組みは、さらなる　格差を生む危険性を持つ。・資金力を持つ者（資金力を与えられた者）が良識を持って、　一部の資産をリスク資産に投資する活動なしに持続的な　経済成長や中長期的な安定はもたらされないだろう。・強者や富めるものの良識（ノブレス・オブリージュ）と　社会保障（セーフティーネット）が市場原理に基づく自由　競争社会には不可欠である。・日本や世界にそんな仕組みがあるのか、適切に機能している　のかという問題はWBCの主要な研究テーマでもある。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.09.04

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世界信用不安

★コア・トーク：　世界信用不安米国における信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）の問題をきっかけに、一部の個人に対する信用不安が、ヘッジファンドの破綻などによって金融不安に発展した。欧州中央銀行（ECB)、米国の連邦準備制度（FRB)、日銀は市場に資金供給をおこない信用不安による短期金利の上昇を抑える公開市場操作を行っている。FRBは8月17日に民間銀行に資金を貸し出す際に適用する金利である公定歩合を6.25％から5.75％に引下げ、金融政策の中心にあるフェデラル・ファンド・レート（FFレート）の誘導目標も引下げる可能性を示唆している。【WBCコメント】・今回の世界的信用不安の原因として米国における信用力の　低い個人向けの住宅融資（サブプライムローン）が取り上げ　られているが、これは一つの混乱要因（口実）に過ぎないで　あろう。・6月後半以降サブプライムローン問題に関わるヘッジファンド　破綻の報道などによって金融市場において信用不安がかき　立てられる中で、ダウやS&Pなど、米国の主要株式指標は　上昇を続け、7月半ばには2000年のインターンネットバブル　期に記録した最高値を更新していた。・今回のサブプライムローン問題による市場の調整が比較的　短期間で解消するものなのか、米国における経済的、社会　的な構造問題を問うものなのかは、まだまだ分からないが、　繊細な問題だと言えそうである。・90年代から上昇・拡大基調を続ける米国株式市場や米国経　済は、大規模なハリケーン、同時多発テロ、インターネットバ　ブルの崩壊、アジア通貨危機など、さかのぼればいくつかの　困難や試練を克服してきた。しかし、それは全て既存の体　制に対する自信や信奉によって克服することができるもの　だった。・しかし、現在、米国は世界的に関心が高まる環境問題、イラク　問題などに関わる国際関係、日米関係など構造的な変革期　を迎えつつあると言えそうである。・米国流のリーダーシップによって再び世界を力強く方向付ける　のか、新たなリーダーシップによって新たな調和が生み出され　るのか注目されるところである。・前進するためには立ち止まって考えることのできる調整の機　会も必要である。その調整が過度に下振れして、世界的な　危機を招かないことを願うばかりである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.08.21

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参議院選挙の経営分析

★コア・トーク：　参議院選挙の経営分析昨年秋に安倍政権が発足してから最初の大型の国政選挙となった第21回参議院選挙の投票が7月29日に行われた。自民党の獲得議席は37議席にとどまり、自民・公明の与党は、非改選議席も含めて参議院における過半数を割り込んだ。定数242議席に対して非改選議席とあわせて109議席を獲得し、定数の半数に迫る民主党が参議院における第1党に躍進した。【WBCコメント】・今回の参議院選挙で、最も根本的な影響力を持ったのは年金の　未記録問題であろう。民主党の指摘によって発覚した問題が政治　に対する不安や不満を刺激して、その中心にある与党に対する批　判となって顕在化したと言える。・しかし、この原因を追究すればIT化とも関連するデータ管理の問題　であったり、情報管理に対する社会保険庁やそれを監督する政府　や政治の問題である。年金問題を指摘した民主党であっても決し　て他人の責任と言い切れるような問題ではないはずである。・参議院選挙の結果は、自民党主導が長く続いている政治に対する　不安や不満を浮き彫りにし、その不安や不満は政治の中心にある　自民党の総裁である安倍首相に向けられるものであるが、安倍首　相個人の経営者としての能力を疑うような種類のものではないであ　ろう。むしろ、経営者としての適切な対処・対応をする能力が問わ　れる問題だと言える。退任によっ責任をとるような種類の経営問題　ではないであろう。・むしろ、安倍首相の経営者としての資質や能力が問われるのは、　不透明な事務所経費を計上していた農相や不適切な発言が指摘　された閣僚を任命したことである。しかし、これらの問題において　も、誰が誰を任命しても、マスコミ等からの指摘を避けられない面　があると思われるため、安倍首相のリーダーとしての能力が著し　く劣っていたり、不十分であるという判断にはなり難いように思わ　れる。・また、前回の郵政民営化を論点した衆議院選挙において自民党　が大勝したことに対する反動もあったようである。年金問題や　閣僚問題がなくても与党に不利な状況があったと言える。・景気回復が続く中で、経済的、社会的な問題を挙げれば、論点　は尽きない。・民主党が政権政党に近づいたことは間違いないが、国民がそれを　承認したというものでは決してない。・今後、テロ特別措置法の延期をめぐる与野党の論争によって、　責任を担うことのできるリーダーとして、また、組織としての力が　試されることになるのであろう。安倍首相と小沢代表との個人とし　ての戦略、戦術、基本的な力、さらに与党と野党の組織としての　力が問われ、試される。・決して高みの見物を楽しむことができるような問題ではないが、　リーダーシップや組織の運営が問われる生きた事例が目の前で　展開されようとしている。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.08.07

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ヤマダ電機の都市型店舗戦略

★コア・トーク：　ヤマダ電機の都市型店舗戦略ヤマダ電機は、7月13日に都市型業態店「LABI池袋」を東京都豊島区東池袋にオープンした。ヤマダ電機の都市型業態店は昨年3月に開店した大阪・難波店、今年2月に仙台駅前に開店した仙台店に次いで3店目となる。【WBCコメント】・池袋に本店を構えるビックカメラ（本店）の1店舗となりにヤマダ電機　のLABI池袋店が開店した。ビックカメラ池袋本店と同パソコン館に　囲まれるような立地へのヤマダ電機の出店はまさに家電小売業界の　「風雲児」の戦略とも言えそうである。・2002年に日本の家電量販店でトップに立ち、売上げが1兆円を超える　ヤマダ電機と、白紙撤回されたものの家電販売店第2位のエディオン　との資本・業務提携によってヤマダ電機と肩を並べることを計画して　いたビックカメラの競争が注目される。・開店直後の連休のヤマダ電機は満員で店内の移動が困難な状況　であり、一方、外装を白いモダンなデザインに変えて新装オープン　したビックカメラは、ヤマダ電機の開店で顧客を奪われているのか　心なしか通常よりも顧客が少ないように感じられた。・競争は悪いものでは決してない。理想的な環境では、市場自体を　拡大して、市場シェアが低下しても売上げを伸ばすこともできる。　一方で、品揃えや価格における競争において大手家電量販店は既　に限界の水準で戦っているため利益面では厳しいであろう。顧客　サービスにおける差別化も1店舗ごとの点の争いでは明確な違い　を出し難いであろう。・企業規模に基づく安定感や経営者の意欲などに起因する社員の　モチベーションや社風が顧客サービスの質に対する印象を大きく　左右する。より高度な次元では、コストや価格を左右する取引業　者との関係や地域社会との関係も重要であろう。・東池袋にあるIBSのすぐそばで展開されている企業競争からしばらく　目が離せなくなりそうである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.07.17

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解答を求める人々

★コア・トーク：　解答を求める人々ビジネスや経営、あるいは、企業戦略に正解はない。あるのは一人一人が出す「答え」や組織としての「答え」である。その良し悪しは時間や歴史が決める。１＋２＝３というような明確な答えはない。ビジネスに限らず、人の日常の生活に関わる問題において正解例、あるいは、模範解答という意味での「解答」はない。そこで問われるのは解答を導き出すプロセス（過程）である。解答を得るためのインプットとなる事実や前提、そして、それらの組み合わせ方である、ある種の「論理性」が問われる。事実や前提は選択の仕方によって多くの可能性を持つ。また、それらの組み合わせ方も無数に存在する。従って、それらによって導き出される答えは決して一つにはならない。ここで問題にしているのは算数の計算や国語（英語）の文法など、解答がある学習の欠陥ではない。過当な受験競争や近視眼的な企業競争によって生み出された不毛な効率主義の問題である。解答を得て、そこから逆算することによって、解答を効率的に導き出すための方法を得ることができる。このような逆算は数学の公式の使い方を覚えるためには有効であろう。また、創造性を必要としない、あるいは、個性を偽ることができる作文においては効果的かも知れない。しかし、正解がない中で、個人あるいは組織が、それぞれの「答え」を出す必要がある自由な社会において、解答テクニックを身に着けたエリートは、うらやましくもあるが、失望や不安に思う気持ちの方が勝る。恐らく、このようなエリートの多くは、比較的安定した収入を得て、比較的幸せな人生を送るのだろうが、次世代の社会を担う子供達に、そんな計算機を大量生産するような教育が施されているとすれば黙ってはいられない。大学受験、あるいは、それ以前の受験競争に過度なストレスのかかった教育システムの弊害を取り除かなければ、ゆとり教育によって他国に比べて学力が落ちること以上に大きな問題を生むことだろう。また、グローバル社会ごと、暗闇に突入するようなことは避けなければならない。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.07.03

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教育というオプション

★コア・トーク：　教育というオプション教育の価値をはかることは難しい。教育に値段を付けることは困難である。義務教育は無料であり、公立高校の月間の授業料は1万円を切る。これに対して私立大学の年間の授業料は数百万円となり格段に高いように思われる。学校は利益を上げるという考え方を前面に出さない組織であることが多い。しかし、教育を提供するため、つまり、学校を運営するためには費用がかかる。これはいかなる組織も同じである。違いは、そのような費用を税金などの公的な資金でまかなうのか、学生・受講者などの授業料・学費、あるいは、寄付金等によってまかなうのかである。学校の費用の大半は教職員の人件費である。その他、学校の施設・設備を維持するための投資に対する減価償却費、リース料、あるいは、地代や家賃などである。また、優れた教材・教育コンテンツを提供するための研究開発費（主に人件費）、それに関連して良い教職員や学生・受講者を集めるための広告宣伝のための費用も必要になる。これらが教育を提供する側の費用であり、投資額となる。このような費用は金融市場で取引されているオプションで言うところの、権利行使価格ということになる。また、教育を安心や安全、あるいは、ある一定の保証や保険と考えれば、我々が加入する生命保険や損害保険を運営する保険会社の運営費が教育を提供するための費用と同等のものとなる。では、このような費用（投資額）は誰が負担するのか？国や地域社会が教育に対する責任を持つのであれば国や地域社会かその費用を負担して、税金でまかなわれることになるが、私立の学校の場合はそうはいかない。学生や受講者が、教育というオプションを購入して、そのオプションを行使するときに、行使のための費用を支払うのであれれば良いが、一般的に学生は教育というオプションの権利を行使する際に、行使価格を支払わない。教育を受けた学生は、オプション理論で言うところの権利行使価格を支払うことなく、オプションによる利益を全て享受できることになる。学校の側でできるのは、費用（行使価格）を適切に見積もって、それを学生数で割るなどして適切な費用の前払いを受けることである。学生が権利行使するのかしないのかが不透明であれば、権利行使価格の現在価値は大幅に割り引かれて、それが対応する実際の運営費をまかなうことができなくなる。従って、（私立）学校においては、学生は必ず教育というオプションを行使するものとして、行使価格を前払いしてもらわなければならないことになる。学生が必ずオプションを行使することを学校側が実績として示せれば良いが、歴史のある学校でさえ将来のことを確実に予測することはできない。その分、行使価格の見積もり額は割り引かれることになる。そんな割引を受けないように学生に十分な期待を持ってもらうこと、また、学生が確実に権利行使するような環境を作り出すことが学校の側に求められる。それができなければ学校に価値はないことになる。※オプション理論の基礎知識については、テキスト「ベンチャーマネジ　メント」　第8章　財務　7　リアル・オプション　をご参照下さい。　■ベンチャーマネジメント：　http://tinyurl.com/gm4mx□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.06.19

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ビューティフル・スター構想

★コア・トーク：　ビューティフル・スター構想5月24日、安倍首相は温暖化ガス削減に向けた総合戦略「美しい星50」を発表した。世界全体の温暖化ガス排出量を2050年に半減するなどの長期目標を掲げ、1997年に批准され、2005年に発効し、2008年から2012年までを温暖化ガス削減の約束期間とする「京都議定書」を踏まえて、より長期の枠組みづくりが提唱されている。【ＷＢＣコメント】・人の活動には欲求を満たす活動とバランスを保つ活動がある。それは　ビジネスや労働など生産的な活動とそのような活動を持続可能にする　活動である。後者のバランスを保つ活動として、医療、健康管理、　そして環境保護などが挙げられる。・これら2つの活動は車の両輪のような関係にある。経済発展に伴って、　医療技術やヘルスケアサービスなどは発展してきた。人権問題なども　後者に含まれるであろうが、問題はあっても（先進国における）日常　生活においてはほとんど問題のない水準に整備されているようである。・大きく取り残されているのが環境問題だと言えそうである。・地球が（二酸化）炭素を呼吸していると考えれば、二酸化炭素など温暖　化ガスの排出は地球にとっては必ずしも「悪」でないかも知れないが、　そこに暮らす人間が酸素を呼吸して、二酸化炭素の増加によって海水　の上昇や異常気象など不都合を被るため、環境問題に取り組むこと　に意義はある。借りたもの（与えられたもの）を壊そうが、汚そうが勝手　だということにはならないであろう。・環境保護はバランスを保つ活動であると同時に、経済活動のあり方に　重大な影響を与え、働き方、生き方という観点でも重要な問題となる。・二酸化炭素の排出を放置して発展してきた経済には限界が見えている。・それは地球規模での格差の拡大を放置し、テロと戦いながらテロリスト　を育てるような側面を持つ。・環境問題への取り組みを社会主義経済の実験に次ぐ壮大な経済シス　テムの研究に終わらせずに、新たな経済の枠組みが構築されれば　世界はより住み安くなるであろう。・温暖化しないCoolな地球は、他の星から見て、美しく、上品で、尊敬に　値する地球（星）になるための重要な要素であろう。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.06.05

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個人放送局時代

★コア・トーク：　個人放送局時代インターネットを通してのテレビ放送が始まり、インターネット上に動画を転送して、著作権等の問題のない映像を自由に共有できるようになっている。一方で、中国など新興諸国では海賊版の映画が出回り、人気キャラクターを無断で使用した商品が公然と売られているなど、知的財産権のありかたが問われている。【WBCコメント】・知的財産権を主張するのは正当な行為だと思えるが、これは強者　の論理である。・学習は模倣から始まり、教育は真似することを教えることでもあるた　め、知的所有権のあり方は単純な問題ではない。・大人と子供ほどの立場の差がある場合、出所がある程度明確で　「上手く複写できたね！」といった具合に友好的に受け止められる　場合など、権利者の利益を著しく損ねることのない場合はある程度　黙認されるものなのかも知れない。・中国で流通するドライえもんのぬいぐるみ（コピー品）などは、恐らく、　オリジナル製品を日本における平均的な価格を多少割引して販売　しても売れない中国市場における代替品になっているのではない　だろうか？・ロイヤルティが付加されていることによるブランド感や所有すること　にある種の優越感を求める日本など先進国の消費者と途上国の　消費者の感覚は異なるであろう。・本物そっくりに作って、本物と偽って商品を販売する悪徳業者を除　くと、著作権を侵害している人々に罪の意識がないことが多いの　かも知れない。・デジタル時代においては、手軽に本物と同質のコピーを作成　できるため、罪の意識が低くても、重大な権利侵害となる。・一方で、フリーソフトウェアやオープンソースなど、既存のソフト　ウェアを使用して新たなソフトウェアを開発しても、そのソース　コードを公開すれば良いというライセンス（ＧＰＬ）もある。この　ような思想に従えば、自分が著作権を主張しないのであれば、　基礎となるソフトウェアを自由に使って、作製されたソフトウェア　も自由に公開できることになる。・テレビ番組や映画は著作権で守られているが、個人が製作　する独自の番組や映画は、自由に視聴、転送、共有できるよう　になっている。この流れは恐らく変わらないだろう。・そこで問われるのは「質」である。・消費者が求めるもので、一定の品質を維持・実現出来るので　あれば、個人でもテレビ局、あるいは、映画会社と同等なもの　を運営できることになる。・メルマガやブログなど2次元のインターネット・コミュニケーション　は、音声や映像による、あるいは、仮想空間などにおける、より　多くの感覚にうったえる3次元のコミュニケーションへと移行して　いる。・所有、資産、権利ではなく、創造する力、想像力、発信力が　　価値を持つ時代を迎えている。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.05.15

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日本の仕組み

★コア・トーク：　日本の仕組み5月3日の憲法記念日を前に、安倍総理大臣が重要課題として掲げる憲法改正に関わる議論が高まっている。自民党は、既に2005年11月に新憲法草案を公表している。また、2007年4月12日には憲法改正に必要な手続きを定めるための国民投票法案が自民党・公明党の賛成多数で衆議院において可決されている。【ＷＢＣコメント】・経営的な観点で考えれば、それが会社の経営であっても、国家の　経営であっても環境や時代の変化に合わせて、基本的な考え方や　価値観など基本的な運営の枠組みは適切に見直されるべきである。・日本企業、日本社会、あるいは、日本人の重大な問題は、人に責任　を押し付けるメンタリティが定着していること、何気なく存在する生活　環境の根底にあるものを見つめ直す力が麻痺しているかのごとく、　日々の生活に追われていること、さらには、その根底にあるものと　現実の生活とのギャップから目を背け、現状の生活改善に躍起に　なって、目先の問題を解決しているようで、根本的な問題を取り除く　ことのできないという悪循環に陥っていることではないだろうか？・例えば、外国人、特にアメリカに対する批判を良く耳にするが、本当　にアメリカに反対するのであれば、正々堂々と主張すべきである。・英語で主張するのか、日本語で主張するのか手段も問われる。　英語が国際的な公用語になっているのであれば英語で主張する　方が妥当であろう。　・そこには日本人が英語が苦手だという壁が立ちはだかる。文法が　英語と日本語では全く異なるというハンディはある。しかし、それを　克服できないのであれば黙っているしかない。あるいは、外国人に　日本語を教える活動にもっと力を入れるべきなのかも知れない。・しかし、英語が堪能であっても、アメリカとのコミュニケーションで日　本人は劣勢に立つ。日本はアメリカに守ってもらっているのである。　言わば、親の仕送りで生活している子供のような立場にある。　本当に対等な立場を望むのであれば、自立しなければならない。・本来は、核兵器や他国を侵略して占領できるような軍事力が必要　になるのかも知れないが、少なくても一時的に自国を守れるだけ　の体力と自国を守る活動を妨げない国の仕組みが必要である。・実際は、アメリカのように他国を侵略しきれるきるだけの体力が　なければ、本当の意味での自衛は不可能であろう。・しかし、不完全な力であっても世界の平和を祈るという方針は日本　にとって正しい選択なのではないだろうか？日本は現行の憲法に　よってそんな個性を持つている。それをあえて変える必要はない　であろう。・国際平和への祈りと国際協調・協力へのコミットメントによって、矛盾　を克服して、国際関係においてイノベーションを創出し、また、主導　していかなければならないのではないか？・このような取り組みは、日常の身近な問題や生活に関わる足元の　課題と同時並行で対処しうるものであろう。　・日本がより良い国になり、世界がより一層住みやすくなることを　願うばかりである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.05.01

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HOYAとペンタックス

★コア・トーク：　HOYAとペンタックス外資系企業が自社株式を被買収企業の株主に与えることによって日本企業を実質的に子会社化できる三角合併の解禁を5月に控えて、M&Aへの関心が高まっている。そんな中で光学ガラス・レンズで世界的な優位性を持つHOYAと内視鏡などライフケア分野で強みを持つペンタックスが昨年12月に基本合意していた合併案が撤回される形となった。4月10日にペンタックスは新社長体制に移行し、両者はHOYAによるTOBなど新たな方向性を検討している。【WBCコメント】・合併合意後の株価の動向を、両社の状況を考慮して考えると、　株式市場はペンタックスがHOYAと合併することを歓迎している　ようだが、HOYA単独で考えれば合併に対する不安の方が勝っ　いると評価していると言える。・HOYAとペンタックスは共に光学ガラス・レンズ製品を扱う一方で、　ライフケア、情報通信、デジタルカメラなどのイメージングシステ　ムなど補完関係があり、組織としての相乗効果は高そうである。・しかし、HOYAの株主の立場で考えれば、HOYAがペンタックスの　ライフサイエンス事業を手に入れるのは良いとしても、競争の激し　いデジタルカメラなど事業を手がける必要があるのか、また、　単独で優位性を構築出来ている光学ガラス・レンズ関連事業に　おいて規模を追求することが正しい選択なのか、やや疑問視さ　れるところであろう。・一方、ペンタックスの株主、あるいは、経営の立場で言えば、　営業利益率（連結）が3割に迫るHOYAに対して、ペンタックスは　3％程度となっており、改善の余地があることになる。・企業価値は、経営者・経営陣の意志、選択と集中を伴う戦略に　よって大きく変動する。・HOYAはペンタックスの売上を2倍強上回っているが、株主資本　価値では20倍に迫る規模である。・ペンタックスにおける経営陣の意思疎通が上手く行かなかった　こともこの差を生む重要な要因を暗示しているようである。・強いもの力を借りるのも良いが、自力で挽回できるのであれば　それに越したことはない。・保身は見苦しいものだが、外的、あるいは、内的な圧力には　対抗していくべきである。それが自己の強さを見出し、新たな　力を生む。・ペンタックスとHOYAの今後の行動が注目される。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.04.18

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3月の日銀短観

★コア・トーク：　3月の日銀短観4月2日に日銀が発表した企業短期経済観測調査（短観）によると大企業製造業で12月調査の25に対して3月調査は2ポイント低下して23となった。3ヵ月後の先行きは20となり慎重な見通しが示された。大企業の非製造業では12月調査の22から横ばいとなり、先行きでは1ポイントの改善が見込まれている。【WBCコメント】・大企業や中堅企業の小売や対個人向けサービスの指数改善に　期待されるところであるが、製造業の設備投資は全体的に2006　年度の二桁代から新年度は数パーセントの伸びにととまってい　る。・大企業の収益改善の後を追う形で中堅、中小企業が比較的　堅調な収益改善を今後も見込む形となっている。・米国経済の先行きに対する不安や国内景気改善の一服感　もあって新年度早々の全体的な経済見通しは厳しいものとな　っている。・景気が改善を続けるのか、一時悪化するのか重要な局面に　さしかかっているようである。・大企業と中小企業における収益やそこで働く社員の所得に　格差が生まれていることは事実であるが、実体と期待の　乖離や交錯が人々の不安心理を増幅しているようである。・大企業製造業の業績、輸出需要、そのための円安などを祈　ることも出来るが、中堅、中小企業による景気の底上げが　なけれな景気の安定的な改善は見込めない。・旧来型の基準では力関係、上下関係が明確であったとし　ても、新たな分野、新たな価値基準においては常に成長　機会はあるはずである。・既成の枠にとらわれずに、創意工夫と努力を積み重ねてい　いきたいところである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.04.03

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堀江被告の実刑判決

★セミコア・トーク：　堀江被告の実刑判決3月16日、東京地方裁判所はライブドア前社長の堀江貴文被告に対して、ライブドアの連結決算を粉飾したなどの理由で懲役2年6ヶ月（求刑懲役4年）の実刑判決を言い渡した。これに対して、弁護側は、判決を不服として即日控訴した。【WBCコメント】・今回の判決の理由はいくつかあるが子会社である投資事業組合　がライブドア株式を売却して得た利益をライブドアグループの　売上に計上していたことが最も象徴的である。・企業経営は創意工夫によって付加価値（利益）を生み出すもので　ある。堀江被告がマスコミも活用して自社を宣伝して、それによっ　て自社の株価を高め、また、それによって得た自社株の含み益を　享受する活動は、インサイダー取引という違法性を除けば、ある　意味で評価できる試みかも知れない。・それでも、投資によって生まれる利益は、一般的に「営業外」の　利益となる。日本では投資活動による収益を本業による利益と　して認識する価値観が基本的にない。そこに問題はあるかも知　れないが、企業買収に伴う自社株の発行とグループ企業による　その売却は、本来、買収対象企業に現金を支払って行うべきも　のである。ライブドアの行動は実体を偽った不当な活動であり、　インサイダー情報を利用して不当な利益を上げていたことになる。　多くの面で投資家を欺いた行動だったと言える。・なかなか売れない商品を何とか買ってもらうために努力すること　と、新たな価値を生み出し、それを普及されるベンチャーの活動　は重なる面がある。一般には認知されていないモノを生み出し、　それを普及させる努力と粉飾決算などにおける「嘘」をつく行為は　ある面で似ている。しかし、それらは「善意」と「悪意」という、なか　なか判断の難しい基準によって大きく異なる。・ライブドアは悪意によって粉飾決算やインサイダーまがいの取引　を行っていたと言える。それらはどう善意で解釈しても公正な　行動とは考えられない。また、堀江被告がそのような善悪の判断　がつかなかったとしたら、ある面でかわいそうかも知れないが、　経営者としては失格である。子供でも自らの意思でハンドルを握　り、アクセルを踏んで運転していた車で事故を起こせば、責任が　問われるであろう。・売上が数百億円を超え、1千億円超えを目指そうとする企業は、　もはや「ベンチャー」とは呼べなくなる。・数名、あるいは、数十名による硬直的な既存の体勢に対する　デモ活動ならまだしも、株式を公開していて、テレビ・マスコミに　も頻繁に登場して行う活動は、戦車でデモ活動をしているに等し　い。周囲の人々が信用・信頼して支持している間は、ある程度　許されても、根本的な部分で不正を行っていたと分かれば、　耳を引き裂くような爆音と、踏み潰されたものの残骸ばかりが　目に付く。・ライブドアが会計ルールや証券取引におけるルールを変える　ことを潜在的に意図していたのであれば、正式な手続きや　十分な勉強が必要であった。また、ある一定規模以上の企業　経営者として、常識を欠いていたことになる。・多くの経営者が長い年月をかけて学ぶ教訓を、短期間での急　成長がないがしろにしてしまっていたようである。華やかな夢　の代償は重い。・5年後、10年後に正しい形で堀江被告が再起することを期待　するばかりである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.03.20

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世界同時株安

★セミコア・トーク：　世界同時株安2月27日、中国政府が投機抑制政策を講じるとの思惑もあって史上最高値をつけ、バブルが指摘されていた上海総合指数は約９％下落した。これを受けて同日のニューヨーク市場においてダウが約９％下落するなど、米国株式市場を大きな衝撃が襲った。さらにこの流れが東京などアジア市場に引き継がれ、世界の株式市場が大きく揺れ動いた。【WBCコメント】・バブルに対する懸念はあったものの特別な措置が講じら　れないまま中国は旧正月を向かえ、上海の総合指数も　史上最高値を更新していた。そして旧正月明けに株価が　大きく下落することになった。前日のニューヨーク市場で　市場におけるカリスマ的存在であったグリーンスパン前　FRB議長が年後半に米国経済が景気後退に向かう可能　性を指摘していたことが取り上げられていたことも中国　市場の下落の背景にあった。・米国市場では株式、債券利回り、ドルが全て上昇基調を　維持しながら、頭打ち感（まんねり感）が漂っていた。結　果的に、ある意味で絶妙な調整となった。・日本でも日銀の利上げにも関わらず円安傾向が続くなど、　市場に膠着感（１方向性）があったが、株式市場の下落　をきっかけにして円高に反転した。・日米ともに経済のファンダメンタルズに大きな変化はない　が、株式市場の下落が消費者心理や企業の設備投資に　悪影響を及ぼすことによってファンダメンタルズが悪化　することが懸念される。・中国は市場経済化の流れ中で多くの課題を抱えていると　思われるが、世界市場の管理が問題にならないことは　良いことである。強いて悪役を見つけるとすれば　「ヘッジファンド」くらいであろう。・市場経済とは「管理しないで管理する（秩序を保つ）」　ことでもある。・適度な調整の後、日本を含め世界経済が健全な成長を　続けることを祈るばかりである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.03.06

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コリアン・レポート　【10】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【10】教育とは、技能の訓練や知識の学習であるとともに、信仰に似ている。誤った知識を学び、誤った心の働きに導かれた行動を体得してはいけないが、通常、教育は基本的な知識や能力を学ぶ経験を通して将来の未知なる変化への対応、習得した知識や能力の発展・応用の仕方、さらにはそれらのための心構えや心の姿勢を学ぶ。教育と宗教は通じるものがる。正しい心の状態によって努力することによって明日が切り拓かれる。まさに、「信じるものは救われる」ものである。同窓会とは、特定の組織に所属して学ぶことが生活の大きな割合を占めていた過去を振り返って忘れかけていた大切なものを思い起こしたり、あるいは、反省したり、懐かしむためのイベントである。そのような経験は、同じような過去の記憶を持つ同窓生との交流を通して高められる。人生の節目に昔を振り返ることは、前進するために有効である。スクリーンに映し出される校舎、ボストンの街並み、先生方の写真、あるいは、同窓会関係者の皆さんのお話を会場に集まった大勢の方々と共有する時間は貴重だった。同窓会の直前に起きたタイのクーデターによってタイからの参加者が全員欠席になっていた。しかし、会場のテーブルはほぼ満席で、野球観戦で感じるような一体感があった。同じテーブルで同席させて頂いた方々との会話も楽しかった。東京へ商用で日帰り旅行した時のエピソードを話してくれた方がいた。同窓会直前に訪問したカジノは国営企業が運営していることを知った。また、会話の大半は私の手作りの事業の説明になっていたが、皆さんに熱心に耳を傾けて頂いていた。私のビジネススクール事業の構想を直感的にベンチャーキャピタル事業だととらえた方もいた。事業がある程度形になるまでにあと2年かかるという私の説明に対して不安と期待を込めて「I hope so.」と答えてくれた方もいた。外国からの招待者に対して抽選でプレゼントが配られた。自分の境遇と重ねて考えながら、どなたからプレゼントを頂けるか期待していた。日本人の多くにプレゼントが配られる中で、私の境遇に比較的近いと思われる韓国の大学教授の方からプレゼントを頂けるかと期待していたが、私の抽選番号は呼ばれなかった。残念に思っていたところにサムスンの副社長（VP）の方から１ギガのUBSメモリーを頂いた。後程名刺交換させて頂くたが、名刺に漢字で専務と書いてある。今回の同窓会で3人のサムスン電子にお勤めの方にお会いした。同窓会実行委員長のH氏の会社の社員の方々を除けば、1社で複数の社員の方とお会いしたのはサムスンだけだった。64メガのUBSメモリーも使い切れていないのに、１ギガのメモリを頂いても使い切れないでだあろうが、とてもうれしかった。液晶パネルや薄型テレビほど高価でなく、企業のPRとしては最良の製品であろう。高級感のある贈答品用の木箱には韓国の「韓」の文字が貝殻で書かれていた。当選者は演台で簡単に挨拶することになっていたので「自社が株式公開したら皆さんを東京にご招待します」と言おうかという想いが一瞬頭をよぎったが、結局、お礼の挨拶だけにした。主催者のH氏は相当な経営資源を同窓会の開催と運営のために投資しているようだった。なかなか真似のできるものではない。同窓会後の2次会は１階のラウンジをほぼ借り切ってのカラオケパーティーであった。翌日の日曜日に早朝の飛行機で羽田空港に帰ってきた。宿泊先の管理人のおじさんが、予約をしていないにも関わらず、他の宿泊者と一緒に最寄の駅まで車で送ってくれたので助かった。空港でのチェックイン時にシェービングフォームのスプレー缶について説明が求められたが、すぐに理解してもらえた。全体として大変密度の濃い有意義な韓国旅行だった。このような機会がなければ韓国に行くことはあと数年なかったであろう。直接的・間接的にお世話になった皆様に心からお礼を申し上げたい。近い将来、韓国でも事業展開したいという思いが高まった。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.02.20

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コリアン・レポート　【9】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【9】S氏は具合が悪そうだったが、病院に行くほどではなかった。S氏は携帯電話を持っていたので、万が一必要であれば救急車を呼ぶこともできる。同窓会で日本人皆で踊ることになっていた「ソーラン節」に参加したくないという意図もあるのかも知れない。スーツに着替えて私は一人同窓会の会場となっているシーラホテルを目指した。韓国では最も権威のあるホテルの一つで、外国人の宿泊客も多いと聞いていた。地下鉄を乗り換えて地上に出るとそれらしき厳かなホテルが、広い敷地に見えた。既にレセプション開始時間を過ぎていた。間違った方向に行ったら、目の前のホテルに入るために20-30分はかかってしまいそうだった。人や車の流れを観察して何とかホテルの敷地への入り口を見つけた。天井が高くゆったりとしていて、それでいて重厚なロビーに入った。同窓会会場を示す案内が見当たらず、フロントの係りに聞いてみた。雰囲気もあるが、フロントの係りの対応でそのホテルのグレードを垣間見ることができるものである。私の頭の中の限られたデータベースと照合した結果、帝国ホテルに一番近いように感じた。会場入り口付近には多くの同窓生が既に集まっていて前日の比較的カジュアルな服装から正装に着替えた顔見知りの日本人もいた。私の財政事情に配慮して頂けたのだろうか、2000年以降の卒業正は５万ウォンの料金で参加できた。日本円では5000円強になるが、この「強」の部分が数百円なのか1000円を超えるのかの感覚がなかった。およそ120倍すれば良いドルの計算には慣れていたが、ウォンの計算は割り算になる。為替の計算で割り算をするのは初めての経験だった。同窓会前のレセプション用に立席で300人くらは入れそうな会場が用意されていた。白ワインすすりながら、すっかり話し込んでいる日本人の知人と目が合った時に会釈をするくらいで、やや手持ち無沙汰に感じた。しかし、最近は、パーティー等に招かれるよりも、小さいながらも招く側であることが多くなっていたため、ある意味で新鮮だった。顔見知りの日本人と前日に知り合った日本人や中国人や韓国などと二言三言、言葉を交わした。韓国の外務省にスペシャリストとして務めているという方がいらしたので、前日の大韓航空機内での観察を、半分冗談のつもりで報告してみた。特に悪気はないといった友好的な対応に勇気付けられて、日本人の会計士の方も交えて日韓領土問題の小討論会となった。「竹島を日韓で共同利用したら良いのでは？」という私的な提案に対して特に反論もなく聞いてくれていた。しばらくして同窓会の会場に案内された。円形のテーブルを囲む形で200名ほどの座席があった。私の席は、ビジネススクールの同窓生グループの中にあった。私以外はみな韓国人で、最近私が注目している鉄鋼業界に勤める方、米系銀行のマネジャー、プラスチックのファミリービジネスに携わっている方、投資関連の仕事をしている方、そして、直前に訪問したカジノを運営する会社に勤めている方など、興味深いキャリアを歩んでいる方々と同席させて頂いた。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.02.06

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コリアン･レポート　【8】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【8】カジノからの帰り道で、年末のアメ横商店街を思わせる市場で、気にかかっていた足裏の「つぼ」が表記された健康サンダルを買った。つぼの図の信頼性には疑問があったが、ソウル滞在のお見上げにもなるという思いもあって約1000円のサンダルを購入した。私の行動はＡＩＤＭＡの法則に従っていたようである。注意（Ａｔｔｅｎｔｉｏｎ）、興味（Ｉｎｔｅｒｅｓｔ）、欲求（Ｄｅｓｉｒｅ）、記憶（Ｍｅｍｏｒｙ）、そして行動（Ａｃｔｉｏｎ）である。個人的には、ＡＩＤＡモデルの方が好きだが、今回の私の行動はＡＩＤＭＡになっていた。（経験的に、記憶のクッションが入る行動は、あまり良い行動ではないことが多い。）店のおばさんはなんだか嫌そうな顔でサンダルを黒いレジ袋に入れて渡してくれた。日本人が嫌いなのか？商売上のテクニックなのか？私が買ったサンダルが実は女性用だったからか？理由は分からないが、あまり良い気分ではなかった。一方で、掘り出し物を安く買ったかも知れないという気持ちには少しさせてくれたかも知れない。昔、知人のベンチャー経営者の話を足裏マッサージを受けながら聞かせて頂き、それを事業計画に落とし込んだ仕事をした経験があった。その計画は壮大で夢のような計画であったが、私にとって興味深かいものだった。また、初めて経験した足裏マッサージは、まんざらでもなかった。確かに疲れが取れたという気持ちにさせてくれるものだった。そんな記憶と今回の買い物は無関係ではない。後付の理由ではあるが、リフレクソロジー（反射療法）を研究する材料を一つ手に入れたことになる。カジノ見学を終えて、ギャンブルと起業家精神との関係は、私の新たな関心事となった。起業家の活動、あるいは、経営において不透明性に賭けるような行動は不可欠である。不透明な環境下での経営者の意思決定が組織内である程度許容されなかれば経営は行き詰まってしまう。起業家（経営者）は、主観的なリスクをとるべきではないというのが私の考え方だが、他者から見た場合の客観的なリスクはある程度許容されなければならない。起業家や経営者がギャンブル好きかどうか正確な統計データを持たないが、賭け事と経営において相通じる要素は確実にあるだろう。起業家養成や経営者育成のためにカジノ・ツアーを組む必要はないと思うが、賭け事を娯楽として楽しむ、あるいは、ある程度合理的な賭けを許容する風土は必要であろう。Ｓ氏との待ち合わせ時間まで、少し時間があったので、帰り道にあったロッテ・デパートをのぞいてみた。日本でも伊勢丹や高島屋などに行く機会がなくなっていた私にとって、ロッテ・デパートは衝撃的だった。清潔感があって、広々とした店内は大分昔に群馬の田舎から東京に上京した時に感じたカルチャーショックに近いものがあった。製品の価格を、性能や品質を考慮して正確に比較できる状況ではなかったが、サムスンなど韓国製のテレビと共に売られていた日本メーカーの薄型テレビは日本の量販店で売られている価格と大差ないように思われた。Ｓ氏との約束の時間に宿泊先に帰るとＳ氏は既に帰っていていた。朝まで酒を飲んでいたことが影響していたようで、体調が悪いと言ってベットで横になっていた。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.01.16

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コリアン・レポート　【7】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【7】南大門を剣を持って守っている門番と目があったら本当に切られそうでややびくびくしながらそばを通りぬけた。カジノのあるホテル（ヒルトンホテル）のサインを見ながらも、入り口が見つからず、ホテルの周囲を一周した。やっと入り口にたどり着き、カジノ（セブンラック）の入り口がホテルの入り口のとなりにあることを知った。それでも、ホテルの周り取り囲んでいた赤い鉢巻の集団は異様だった。100人くらいいたのではないだろうか？ここまで苦労して歩いてきたのにカジノに入れないのは残念である。赤い鉢巻集団が掲げているプラカードは全て韓国語で書かれていて、全く読めない。カジノの運営に反対している集団であったら、そんな人々の目の前でカジノに入っていくのは、危険かも知れない。引き返すことも選択肢として考えざるを得ない中で、デモ集団を何気なく観察した。デモ活動は一段落しているようだった。一部の人々は芝生に座り込んで弁当を食べている。激しい抗議活動の後だったのかも知れない。話している人はいたが、大声で抗議を始めるといった様子ではなかった。私はホテルの宿泊客のような素振りでデモ集団のそばを通り抜けて、ホテルの入り口に近づいた。特にとめられるようでもなかったため、そのまま、ホテルの入り口のとなりにあるカジノの入り口へ入った。宇宙船の廊下のような通路を抜けて、カジノの入場口までたどりついた。受付の女性にパスポートを見せながら、外にいるデモ集団が何を抗議してるのか聞いてみた。その女性は何か教育関係のことで抗議しているようだと曖昧に答えた。それがこのカジノと直接関係あることなのかどうか深くは聞かなかった。仮にそうだとしても、そうだとは答えそうもなかった。カジノの中は正面にバーラウンジがあって左手にさまざまなカジノのテーブルやスロットマシーンなどの機器が並んでいた。24時間営業のカジノであったが、昼過ぎの時間帯はさすがにすいていた。カードゲームのテーブルはたくさんあったが大半のテーブルはディーラーが待機していたものの空いていた。私の関心を引いたのはルーレットゲームだった。一番手前にあったからでもあるが、一通り見回ってみても、ルーレットが一番理解しやすそうで、また、面白そうだった。プレーヤーはみなポーカーフェースで、真剣な目をしていた。コインの金額はいくつかの色で分かれていたが、それぞれのコインの価値がいくらなのかを分からなかった。聞けば、ルールを詳しく教えてくれるそうだが、見ているだけにした。プロのギャンブラーは結構儲けるのだろうか？ディーラーは、どれくらいボールの落ちる場所をコントロールできるのかなど、とても興味深かった。夕方の同窓会までそれほど時間がなかったことと、勝っても負けてもあまり良い気持ちにならないだろうことからプレーはしなかった。プレーヤーはルーレットの回転率とボールのスピンのスピードによって、ボールが落ちる場所を計算しているようだった。プレーヤーがどんな計算モデルを持っているのか、もちろん分からないが、数学的な知識を応用しようとしているのだろう。プレーヤーの基本的な思考は確率の計算であろう。例えば、コインの裏と表が出る確率はともに50％である。こんな規則を応用して、最初に裏がでれば、2回目には、確実に表が出ると考えているのだろうか？無数にコイントスを繰り返せば、裏と表の出る確率はほぼ半々になるはずだが、1回目に裏が出ても表が出ても、次に裏と表が出る確率はやはり半々のはずである。プレーヤーはそんなことを無視して独自の計算式を構築して、計算を楽しんでいるようでもある。カードゲームなどでは、全てのカードの流れを記憶できれば、より確率の高い戦略を考案できるであろうが、出来るのは確率に賭けることであって、結果を正確に推定することは出来ない。このような、ある意味で矛盾に満ちたリスクをとる行動は、起業家精神や硬直化・成熟化しがちな組織を活性化する要因と通じるかも知れない。カジノは、税収の増加という意味において、また、リスクをとる行動や思考を促すという意味において、経済を活性化するのか、あるいは、カジノと主要な経済活動は分断されていて、それらの間に相関関係はほとんどないのか？など、経済的、社会的に興味深い問題だと思う。全くお金を使わずにカジノを出て行くことにやや後ろめたさを感じながら、時間の制約を理由にして自分を慰めながらカジノを後にした。カジノを出た時にはデモ団体は既に解散していた。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2007.01.02

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コリアン・レポート　【6】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【6】土曜日1日、朝から夕方までで見て回れる場所は時間的に限られていた。もちろんヘリコプターでもチャーター出来れば、もっと行動範囲が広がるが、そこまでする必要はない。北朝鮮との国境を見たいという強い思いなどは特になかった。韓国の歴史の一部を学ぶことが出来た昌徳宮と同様に私の関心をひいたのは「カジノ」である。断っておくが、私は賭け事は基本的に嫌いである。もう少し正確に言うと、勝てる確率が極めて低いにも関わらず、ほとんど実現し得ない高収益を狙うことを楽しいとは思わない。自分や他者を利するために、結局、出来るのことが祈ることだけというのでは、真剣に取り組むかいがない。アメリカで数年暮らしていたが、カジノのあるラスベガスやアトランティックシティに貴重な時間とお金を使って行こうとは思わなかったし、そのような機会もなかった。それでもカジノに電車や歩いて気軽に行けるとなるのであれば一度見てみたいという気持ちになった。東京にもカジノを作ることが話題になっていたりする。個人的にはカジノができると犯罪が増えたり、勤勉な日本社会が損なわれたりするのではないかと、やや心配に思う。韓国では外国人しか入場できないが、カジノが公に認められている。昌徳宮からそれほど遠くないホテルに併設されたカジノへは歩いていくことにした。実際歩いたことはないが、感覚的には上野から東京駅まで歩くようなものだった。外国など、なじみのない街の雰囲気を味わうには、歩くのが一番である。東京の山の手線沿線を一周したことはないが、マンハッタンは自由の女神の見えるバッテリィー・パークからセントラルパークまで歩いて、ニューヨーカー気分を満喫したこともある。カジノへ行く途中でお昼を食べることにした。しかし、適切な店が見つからない。昔、フィラデルフィアに1年住んでいた時に、ご飯食を求めて、毎日のように昼食か夕食に1度は食べていた「ビビンバ」は、私の好物の一つである。Ｓ氏に「ビビンバを下さい」という韓国語を紙に書いてもらい、持っていたが、残念ながら使う機会はなかった。代わりに私の注意をひいたのは、ソウルのビジネス街の西洋文化を布教する大本山のように店を構えていた「バーガーキング」だった。独特な炭火焼きの風味は時々食べてみたくなるものである。日本でも90年代後半に一時食べられたようだが、マクドナルドとの激しい価格競争に敗れたのか、撤退してしまっていた。マクドナルド同様、店に入るための精神的な敷居はとても低い。どこでも同じメニューが、同じ味で、しかも手ごろな値段で楽しめるのはうれしい。しかし、注文するのは一苦労だった。バーガーキングの定番バーガーの「ワッパー」は何語で発音してもそれほど変わらないと思うが、全然通じない。「2番のセットを1つ」と英語で言って待っていたが、理解されていなかったようだ。全然出てこない。学生のアルバイト風の男の店員は、愛想が良くて、どこかとぼけていて、それでいて憎めない昔会った韓国人の知人にどことなく似ていた。何とか注文に成功して、出されたハンバーガーは、忘れかけていたボリューム感があって改めて感動した。3階の禁煙席は白と黒のタイルで内装を施されていて、全く韓国にいることを感じさせなかった。懐かしい、少々癖のあるハンバーガーを味わいながら、頭の3分の1くらいで、なぜ、バーガーキングやカルフール（フランスの大型スーパー）は日本市場に定着しないのかを考えた。しかし、言葉で簡単に説明できるような解答は出ない。これも結局はコミュニケーションの問題である。昼食を済ませて、やや道に迷いながらたどり着いたカジノのあるホテルは、赤いはちまきを巻いたデモ集団に囲まれていた。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2006.12.19

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コリンアン・レポート　【5】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【5】料理の味は、国ごとに違う。例えば、海外にある日本の定食屋や寿司屋の味は日本で食べるのと微妙に違う。海外の日本レストランが韓国人や中国人の経営であることの影響もある。また、食材が異なることも味が違う原因である。しかし、重要な問題はその国の人々の味覚が、他の国の人の味覚と異なるということである。日本人の味覚しか知らない料理人が、どんなに心を込めて、細心の注意を払って調理をしても、外国人に受け入れられることは、残念ながら、ないであろう。これは広い意味でコミュニケーションの問題である。食もビジネスも、日常的なコミュニケーションも同じである。貴重な土曜日の午前中の観光場所に選んだ昌徳宮（チャンドックン）は最も長い期間使われてた李氏朝鮮の宮殿であり、約270年に渡って政務が行われていた場所である。1405年の建設当時は正宮である景福宮（キョンボッグン）の離宮であったが、16世紀末の豊臣秀吉による文禄慶長の役によってソウル市内の宮殿の多くが焼失し、早期に再建された昌徳宮が長く宮殿として使われることになった。朝鮮時代の宮殿で一番多く原型が残っていること、自然との調和を重視した建築技法によって建てられていることから1997年にユネスコの世界遺産にも登録されている。京都に行っても、金閣寺には1度も行ったことがないのに、銀閣寺には2度行ったことがある私の好みに昌徳宮は合っていた。見栄を張って英語のツアーに参加しようかとも考えたが、日本語のツアーが早朝からあったので、それに参加することにした。約1時間30分で広大な敷地（13.5万平方メートル）の中にある主要な建物をガイドさんが案内してくれた。全ての建物を描写して感想を書いていると、長編歴史小説になってしまうので、率直な印象と感想を端的に書くと次のようになる。韓国ならではという雰囲気もあるが基本的には日本にある古い寺院などの建築と似ている。屋根の上に猿など、西遊記の登場人物（動物）が守護神として配置されていた（本当か、冗談なのかは未確認）。日光の東照宮が頭を過ぎった。火災除けの建築技法（信仰）など、日本の古い建築にもありそうそうなものも多い。こんなことを通して感じるのは、日本と韓国の文化の共通性、起源が同じだという想い、また、人類の祖先への尊敬や厳かな思いである。王の寝室の屋根には、王の象徴でもある竜を表す棟瓦がないなど、昔の人々の思想がとても興味深い。また、豊臣秀吉の侵攻や20世紀始めの日韓併合など、日本人としても心の痛むような日韓関係の歴史抜きには語れない昌徳宮の歴史を、日本人観光客に配慮して、オブラートでくるむように、流暢な日本語で説明してくれたガイドさんには共感するものがあった。改めて日韓の歴史に対する興味がかきたてられ、比較的無難にこなしていた高校時代の勉強の中で日本史がどうも好きになれなかった昔の思い出が頭の中を駆け巡る一方で、ゴルフのラウンドを終えた時に感じるような心地良い疲労感と感じながら昌徳宮を後にした。骨董品街を貫けて、歩いて向かったのはカジノである。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2006.12.05

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コリアン・レポート　【4】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【4】2次会を終えて、送迎用に用意されたバスへ向かう人波の中にS氏は見つからなかった。その場に残るわけにもいかず、私は滞在場所の近くまで送迎してくれるバスに乗り込んだ。S氏は携帯電話をレンタルしていた。私も携帯電話をレンタルして持っていれば、連絡が取れたかも知れない。携帯電話は空港のショップで無料でレンタルできた。S氏の案内にも関わらず、携帯電話の用途がS氏との連絡に限られることや手続きの手間などを理由に私は携帯電話をレンタルしなかった。結果的にレンタルしていれば良かったのだが、恐らく、レンタルしていたら、ほとんど使わなかっただろう。携帯電話の普及によって、コミュニケーションが容易になり、便利になった側面はある。いつでもどこでも相手と話ができるようになった。一方で、コミュニケーションが軽薄になった側面もあるだろう。事前に打ち合わせておけば、後から携帯電話で連絡を取り合う必要がないようなことも多い。後でS氏に電話をして、S氏が2次会の会場に残っていたことを知った。S氏は友人達と3次会に行っていた。私はS氏が帰るまで、ソウルの夜の街を散策することにした。夜中の12時を過ぎてもソウルの繁華街には人通りがあった、どこか別のホテルに泊まることも考えていたのでその繁華街近くのビジネスホテルの宿泊料金の相場が13万ウォンだということを知った。マクドナルドが近所に3店あること、ロッテのガムは日本と微妙に味が違うことなどを発見した。夜明け近くにS氏が帰ってくるまでには当面の事業方針がまとまった。考えることが仕事の半分である私にとっては、どこにいても仕事ができる。数時間の睡眠から目覚めるとあたりは明るくなっていた。ソウルで自由に観光が出来るのはその日1日だったので、のんびり寝ているわけにはいかない。酔拳を使いそうな足取りで帰ってきたS氏ではあるが、職業病なのだろうか朝早くから異常にビジネスモードに入っていた。S氏おすすめの冷麺を食べて、私は観光場所として選んだ昌徳宮へ向かった。ちなみに、私は焼肉屋などで冷麺を何度か食べたことがあるのだが、どうも苦手である。S氏が賞賛する冷麺なので試してみたが、やはり考えは変らなかった。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.11.21

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コリアン・レポート　【3】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【3】何とか目的地の場所を探り当ててもらって、地下鉄の駅から地上に出るとビル郡の中に目的地のホテルが見えた。言われてみれば、目の前にあっても、いざ探すとなると中々見つからないものである。ホテルの場所を探してくれた女の子の1人は、帰り道が同じ方向だということで我々2人を見送っくれた。韓国人の女性は親切である。韓国人の奥さんを持つ友人や韓国女性を好きになったのがきっかけで、韓国の研究続けている友人の顔が浮かんだ。バーベキューパーティーは、こじんまりとしたビジネスホテルの最上階の屋外で開催されていた。30分遅れて会場に着くと、すらりとした紳士が笑顔で出迎えてくれた。「良い人」の典型といえるような、人当りの良い人物であった。この人物が、韓国の同窓会組織の会長で今回のイベントの責任者兼スポンサーのH氏である。H氏は化学品メーカーを中核とする企業グループを経営している。後で知ったのだが、韓国語のH氏の企業のウェブサイトには「Listed　Company」という文字が目につく。株式公開している企業をグループに持つようである。同窓会の前夜祭のイベントは日本人向けのものだと聞いていたので、小規模な会食をイメージしていたが、屋上のパーティースペースには100名くらいのアジア人がグラスを片手に楽しそうに会話を楽しんでいる。何人か以前にお会いしたことがある日本人の方を見かけたが、大半が韓国人であることに気づいた。会場では、多くの方々とお話した。記憶に残っているのは韓国人の歯科医の先生やサムソンのブランドマネジャーなどである。なぜか私は医療系の方と気が合うようである。サムソンにお勤めの方からは、韓国を代表する企業に勤めていることもあって、プライドや自信が伝わってきた。上海や香港からの参加者もいた。上海から来ていたW氏は経済学を勉強していた方で、私も経済学をかじっていたため、大学のコンピューターラボで会ったいたのではないかという話題で盛り上がった。外国に行って、良いのはその国の人々との交流でもあるが、外国人同士の交流も良い。ある種の仲間意識が生まれるためか、お互いを理解しやすいようである。W氏が社会主義国家において最も市場主義経済に近いと思われる証券関連のビジネスに携っていることも、私のバックグランドと重なってコミュニケーションを円滑にしていたようである。2次会ではソウルで最も人気のナイトクラブの一つだというナイトクラブに連れて行ってもらった。「JJ　マホガニー」　名前の響き自体がマーケティングの産物のようだった。ご招待頂いて料金を払っていないので正確には分からないが、いかにも高級そうなクラブだった。夜景もとても綺麗だった。11時前に2次回はお開きになった。そして問題が発生した。部屋に泊めて頂くことになっていて、部屋の鍵を持っているS氏が見当たらない。ナイトクラブまで車で送ってくれたS氏の韓国人の友人に聞いてもS氏がどこに行ったか知らないとのことだった。韓国語が堪能で、韓国通のS氏は「先に帰ってしまったのだろうか？」という不安がよぎった。「ソウルには24時間営業のスパ（サウナ）も多いから、いざとなったらどこでも泊まれる」と言っていたS氏の言葉が、何かの予言のように思い出された。これが韓国での長い夜の始まりだった。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.11.07

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コリアン・レポート　【2】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【2】ソウル市内の建物や設備は東京と変らない。出迎えてくれたT氏にお礼を言って別れ、こじんまりとして隠れ家的で心地よいホテルのロビーで知人のS氏を待った。S氏は日本の金融機関に勤めていて、私より一足早くソウルに到着していた。当初はこのホテルに宿泊することも検討していたのだが、S氏のご好意もあってS氏の滞在先の部屋に泊めて頂くことになっていた。ソウル市内のホテルの宿泊料金は高い。あとで比較的良心的だと気づくのだが、急速なデフレが続いていた私の心の物価基準からすると高い。韓国通のS氏の情報網を駆使して探し出された宿泊施設は、ホテルというよりはウィークリーマンションのようなところであった。部屋は広く清潔で、格安の料金をさらに半額で利用できるのは魅力的だった。世界最大の流通チェーンのウォルマートでは役員でも出張時は相部屋に泊まるそうである。そんな連想も格安な宿泊プランを引き立てていた。荷物をS氏の滞在している宿泊施設に置いて、S氏とその日開催されることになっていた同窓会の前夜祭となるバーベキューパーティーへと向かった。そのころには辺りを夕闇が包み始めていた。渋谷のスペイン坂のような坂道を下って、歩いて数分の地下鉄の駅へとたどり着いた。駅周辺は、日本で言えば渋谷や銀座に当たるようで、人通りも多く、確かにそんな雰囲気があった。電車を乗り継いで、パーティー会場の最寄り駅に着いて困った。会場はビジネス・エグゼクティブ向けのニッチなホテルのようで、駅の地図には標示されていない。韓国語が堪能なS氏は、20代前半の大学生かOL風の女の子数名の集団に道をたずねた。彼女達はとても親切で、地図を見て真剣にパーティー会場を探してくれた。彼女達にも分からないらしく、1人の女の子は携帯電話で友達にたずねてくれていた。彼女達やS氏が話す韓国語は全く分からないが、場所が分からず皆、混乱しているのが良く分かった。この時私は「まずいかも」と感じた。パーティーの開始時刻はもう20分ほど過ぎていた。丁重にお礼を言って別の人に道を聞こうとS氏に提案したが、遅かった。彼女達は道行く人々を呼び止めてホテルの場所を聞き始めた。当初数名のグループが一気に倍以上になって、地図を大きな集団で囲んでホテルの場所を探してくれていた。少々恥ずかしく、心苦しい気持ちもあったが、韓国人の女の子達の優しさや温かさを感じた。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.10.17

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コリアン・レポート　【1】

★セミコア・トーク：　コリアン・レポート　【1】先日、仕事上の興味もあったので、大学のアジアの同窓会への出席することを主な理由として韓国のソウルに行ってきました。英語圏以外の海外旅行は、実質はじめてだったので、時間や費用に対する心配もあって、迷いました。スケジュール調整が上手くできたこともあって直前にソウル行きを決めたした。羽田発の大韓航空の飛行機に乗って気づいたのは、飛行経路を示す地図に示されているDokuto（独島）という聞きなれない島です。佐渡島なら日本人としてなじみがありますが、人も住まないような島が大きく標示されていました。これが、日本では島根県に所属する竹島と呼ばれる島です。ちなみに、この竹島がある海の名前は日本海では"East　Sea"になっていました。微妙な価値観の違いを意識しながら金浦空港に着いて、入国を済ませ、「韓国語が全く話せなくても何とか気合でコミュニケーションしよう」という覚悟を固めてゲートを出ると、日本在住のコリアン・アメリカンのT氏が出迎えてくれました。T氏は、今回の同窓会イベントの幹事で、また、10年近く前に開催された大学の説明会で私に進学を勧めてくれた先輩でもあります。そんなこともあって、日本でも大変親しくさえて頂いているのですが、ソウルでもすっかりお世話になってしまいました。お陰で、渋滞をぬけて、市内まで無事到着することができました。ソウル市内はモダンな建物が多く、それでいて異国情緒と生活感があって、「ニューヨークにやって来たのか？」というような錯覚さえ覚えるほどでした。【次号に続く】□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.10.03

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美しい国

★セミコア・トーク：　美しい国自民党総裁選は20日に開票され、小泉首相の後継者となる第21代総裁が選出される。日経新聞のネット調査では自民党支持層の6割を超える支持を得ている安倍官房長官の総裁選出が確実視されいて、麻生氏、谷垣氏の2位争いが注目されている。【WBCコメント】・安倍官房長官の政権構想「美しい国、日本。」のパンフレット　に次のようなコメントが添えられている。・"「美しい国、日本。」は誰かが与えてくれるものではありません。　私たち一人ひとりが考え、育んでいくものです。"・総裁選の政権構想（パンフレット）は、安倍氏が2ページであり、　麻生氏、谷垣氏の20ページにもおよぶ構想と対比され、政策　の具体性がないなどの批判の対象になっている。・「具体性がない」、あるいは、「曖昧だ」などの批判は、対象者　が好きか、嫌いか、あるいは、相性が良いか、悪いかの表明　であることも多い。・基本的方向性や具体的な政策に共感する、違和感を感じない、　あるいは、明確な反対意見を持たないのであれば、より具　体的内容はオープンであった方が良い場合もある。・3氏が小泉内閣の主要大臣で、小泉内閣の政策を基本的に　踏襲しているため、あえて問題点を指摘すれば政策の具体性　（説明文字数）ということになるかも知れないが、そこに受身の　発想が認めれて残念でもある。・具体的な計画がないということは、個人が主体性を発揮でき　るということでもある。・自民党内や野党との建設的な議論によって、より具体的な美し　い国の国家像が創られ、実現していけば良いと思う。そこに　一般の国民の意見が反映される余地は十分にあるはずである。・世界から尊敬され信頼されるイノベーティブな日本になれば　良いと思う。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.09.19

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世界の4番バッター：　日本

★セミコア・トーク：　世界の4番バッター：　日本左手首骨折で欠場していたニューヨーク　ヤンキースの松井秀喜選手は打撃練習を開始し、4日、ヤンキース傘下の１Ａスタテンアイランドで打撃練習を行った。6日に２Aトレントンに合流して試合に出場する。【WBCコメント】・読売ジャイアンツの4番打者として活躍した松井選手は、2003年に　大リーグに移籍して、名門ニューヨーク　ヤンキースにおいて主力　打者となっている。けがによって試合を欠場していたが、早期復帰　が期待される。・野球の話題からは外れるが、ポスト小泉をめぐる自民党総裁選へ　の立候補を表明している麻生、谷垣、安倍　3氏の中で、最も支持　率の高い安倍晋三官房長官は、憲法改正や教育再生などを柱と　する政権構想を表明している。外交面では、日米同盟やアジアと　の関係の強化をうちだしている。・野球に例えれば、20世紀は、日本、アメリカ、中国、フランス、　ドイツ、ロシアなど、各国がそれぞれの国の代表として戦っていた、　国別対抗戦であったと言えよう。・その中で、日本人は日本代表チームに選抜されることを競って　いた。・21世紀には国という境界は、取り払われることになるであろう。・例えば、日本とアメリカ西海岸の選手からなる選抜チームが、　アメリカ東海岸とイギリスの選手からなる選抜チームと対戦する　ことになるであろう。あるいは、アジア選抜、北米選抜、欧州　選抜、アフリカ選抜のような地域対抗戦になるであろう。・そのような競争によって世界はますます調和していくであろう。・日本人として、日本チームの選手枠の獲得を目指すのではなく、　競争はさらに厳しくなるであろうが、世界選抜チームにおける　4番打者、あるいは、エース・ピッチャーなど、信頼され、実力の　ある選手であることを目指すべき時代に突入しているようである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.09.05

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終戦記念日

★セミコア・トーク：　終戦記念日15日、61回目の終戦記念日を迎えた。日本武道館では政府主催の「全国戦没者追悼式」が開催された。これに先立て、小泉総理は自民党の総裁選の公約を守って靖国神社を参拝した。【ＷＢＣコメント】・太平洋戦争が終わってから61年が経つたことになるが、戦後に　生まれた世代としてはあまり実感がない。・あるのは祖先の霊をまつるお盆と重なった厳かでノスタルジック　な雰囲気ではないだろうか？・アジア諸国への侵略とそれに続く敗戦の歴史、そのような歴史　に日本を導いた指導者や祖先を持つことは日本や日本人が　今後も付き合っていかなければならない事実である。・過去の過ちは認めても、卑下していては21世紀の日本の発展　はない。・日本人としての誇りや自信を持てるような取り組みが必要で　ある。・アメリカとの関係、アジア諸国との関係、世界における日本人の　位置づけや価値観など、21世紀に日本が切り拓いて行かなけ　ればならないことは多い。・小泉総理が郵政民営化や8月15日の靖国神社参拝など公約　を守って任期を満了していく中で、次期政権の行くえが注目　される。・アメリカにも、中国や韓国などアジア諸国にも率直な意見が　言えて、問題を解決し、またそのような良好な体制を維持・　構築していく必要がある。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.08.15

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「ゲド戦記」

★セミコア・トーク：　「ゲド戦記」アーシュラ・K・ル＝グウィン原作の「ゲド戦記」が映画化され7月29日から劇場公開されている。すでに映画化されている「指輪物語」、「ナルニア国物語」と並んで世界3大ファンタジーと言われる「ゲド戦記」は、2003年に「千と千尋の神隠し」でアカデミー賞長編アニメーション映画賞などを受賞して海外でも高い評価を受ける宮崎駿監督が所属するスタジオジブリによって制作され、宮崎駿氏の長男の宮崎吾朗氏の第1回監督作品となる。【ＷＢＣコメント】・宮崎駿監督の作品を中心とするスタジオジブリの作品が高く　評価される理由として、ストーリー、そこに表現される世界観、　人間観、自然観、絵による描写などが優れていることが　あげられる。・同じ想像の産物である実写ドラマとは違った感動や印象を　アニメーションはもたらす。・原作者や監督の哲学や価値観などが映像の中に込めらられ、　また、観客が自身の価値観や境遇に応じてそれを解釈する時　に、独特な気持ちや感情が生まれる。良いという感想と一部の　悪いという感想が蓄積されて、結局、高い評価へと結びついて　いる。・原作者や監督など供給側では、観客の感情に影響を与えること　はできても特定の感情を持たせることは出来ない。・一方で、観客の側でも、この作品の意図は「○○○だ！」と　感じたとしても、供給側にはそんな意図がないこともある　であろう。・一つの時間の過ごし方を提供するエンターテイメントに過ぎないと　言ってしまえばそれまでだが、計算や論理では語り尽くせない　アートの世界も興味深い。また、そこに経営の原点があるようで　もある。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.08.01

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王子製紙の敵対的買収

★セミコア・トーク：　王子製紙の敵対的買収23日、製紙業界最大手の王子製紙が、業界6位の北越製紙に対して株式公開買付（ＴＯＢ）を実施すると発表した。王子製紙は北越製紙に対して経営統合を提案していたが、北越製紙が三菱商事から決議権ベースで24％の出資を受けて傘下に入ると発表したことが発端となっている。この敵対的買収提案に対して北越製紙は「経営統合案を受け入れる考えも、三菱商事との提携を撤回する考えもない」という姿勢を示している。【ＷＢＣコメント】・最近、村上ファンドなど投資ファンドや新興企業主導の敵対的買収　が注目されていたが、業界最大手企業による敵対的買収が行われ　るのは日本の産業界の変化を感じさせる動きのようである。・グループ内に三菱製紙を抱える三菱商事と、既に同社が増資を引き　受けることで合意している北越製紙との関係、海外で共同事業を展　開する王子製紙と三菱商事の関係など、大企業間の関係が興味深い。・独自経営路線を追求する北越製紙をめぐって、経済的合理性を追求　する王子製紙と三菱商事が対立する形となる。・三菱商事が2.7％出資する三菱製紙との関係を重視しない限り、同じ　製紙業界にあって最大手の王子製紙の方が、買収後の経営という　面では優位なようにも見える。・一方で、敵対的な買収に対して北越製紙が新たな戦略や方針を　打ち出すことが出来るのだろうか？・今後の動向が注目される出来事である。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.07.25

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対北朝鮮決議

★セミコア・トーク：　対北朝鮮決議15日、国連安全保障理事会は、北朝鮮のミサイル発射を非難し、北朝鮮によるミサイル開発の凍結や核問題の解決を求める6カ国協議への即時無条件復帰を促す決議を全会一致で採択した。同決議は、加盟国が決議に従う義務を負う国連憲章第7章には言及していないが、ミサイルや関連物資、技術、資源が北朝鮮に供給されないように監視することや、ミサイルや関連物資を北朝鮮から調達しないことを国際社会に求めている。これに対して北朝鮮は全面拒否を表明している。【ＷＢＣコメント】・日本が求めた「制裁を含む拘束力ある決議」が採択された　ことは大きな成果であるが、今後の北朝鮮と国際社会の関係　が注目される。・北朝鮮のとる行動は、和解か断固拒否ということになるのだろう。・金融制裁を加えるアメリカへの対抗姿勢を明確にしている北朝　鮮がアメリカに従うことはまずないだろうし、国連安全保証理事　会の常任理事国でもない日本からの制裁や交渉で北朝鮮が折　れることも残念ながら考え難い。・北朝鮮に友好的な中国とロシアがどのような対応をとるかが　問題解決の鍵となりそうである。・アメリカがイラク攻撃に踏み切ったような緊迫した状態ではない　が、そうなる可能性も否定出来ないし、北朝鮮が進退窮まって　ミサイルを日本など近隣諸国に発射することもないとも言えな　い。・北朝鮮が、保身や固執によって歪められた判断をするのでは　なく、冷静で未来思考の適切な判断をすることを期待するしか　なさそうでもある。また、そのための国際社会の対応が適切で　あることを期待したい。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.07.18

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ジダン退場

★セミコア・トーク：　ジダン退場サッカーワールドカップ　ドイツ大会の決勝が9日（現地時間）に行われ、イタリアがＰＫ戦を制して優勝した。前半7分にジダンがフリーキックを決めてフランスが先行したが、コーナーキックをマテラッツィがヘディングで合わせてイタリアが同点に追いついた。延長戦後半、ジダンはマテラッツィに頭突きして、引退試合に退場処分を受ることになった。試合は結局、1対1のままＰＫ戦となり、マテラッツィを含む5人全員がＰＫを決めたイタリアが優勝した。尚、ドイツ大会のＭＶＰにはジダンが選ばれた。【ＷＢＣコメント】・人気スター選手の引退試合における退場処分というのは　後味の良いものではない。・ジダンの頭突きによる退場や出場停止は過去にもあった　が、退場処分を受けるきっかけとなったマテラッツィとの　やり取りが憶測を呼んでいる。・国の代表として最後の試合となる決勝戦を戦い、体力的、　能力的、精神的、あるいは感情的にも限界に近い局面で、　ジダンは「切れ」てしまったように映る。・家族に関する屈辱を受けたとの声もある。・ジダンにやや好意的な見方をすれば、暴力行為が退場　の対象であることに変わりはないとしても、「頭突き」は　最も感情的に受入られやすい抗議の仕方なのかも知れ　ない。手で殴る、足で蹴るなどの行為と違って、自分自身　にとって最も重要な頭を使った対応だからである。・「切れず」に実力で勝つのが最も美しい形ではあるが、　人や組織の行動として考えさせられる一面もある。・説得にも関わらず7発ものミサイル発射を受けた日本は、　北朝鮮に対して「頭突き」による抗議くらいしても良いので　はないかという感情論も生まれそうである。・暴力が不当であることに変わりはないにしても、力を行使　できるだけの体力や気力がないと、周囲との適切な関係を　築いたり、維持することが出来ないのが現実のようである。・感情的な怒りを、正当なエネルギーに換えて、それを適切　に発揮して、勝利する方法を学ばなければならない。・イタリアの優勝は総合的な実力や正当性を、ジダンのＭＶＰ　獲得は個人的な実力と感情的な正当性を象徴しているよう　でもある。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.07.11

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6月の日銀短観と金融政策

★セミコア・トーク：　6月の日銀短観と金融政策3日、日銀は6月の企業短期経済観測調査（日銀短観）を発表した。企業の景況感を示す主要指標となる大企業製造業の指数はプラス21となり、3月調査に比べて1ポイント改善した。また、9月までの先行きを示す指数は22となり、景気の改善が続くと予想されている。【ＷＢＣコメント】・大企業製造業の2006年度の設備投資計画が前年比16.4％　となり3月調査よりも8.2％上方修正されるなど、大企業や　中堅企業を中心に景気の改善は続くと予想される。・一方、先に発表されていた5月の消費者物価は生鮮食品　を除いて前年同月比0.6％上昇していた。これは石油製品の　値上りの影響が大きく、食品とエネルギーを除く総合の試算　値では前年同月比0.1％の上昇にとどまっている。・このような景況感の改善と物価指数の上昇を受けて、　日本経済の現状と90年代末から続くデフレに対する　見方が岐路に立っている。・ゼロ金利の早期解除を期待する金融市場と景気の　下支えのためのゼロ金利を望む政治の間に日銀　の金融政策ははさまれている。・2005年度の名目ＧＤＰ成長率が1.9％となり、2006年1－3　月期の名目成長率が前期比年率1.6％となっているため　金利は本来同程度（1～2％弱）あっても良いということに　なるかも知れない。しかし、量的緩和など緊急避難的な　金融政策を長年続けてきた日銀に福井総裁の村上ファ　ンドへの資金拠出問題が加わって、金融政策の舵取り　が困難な局面にある。・景気の大きな下ブレがなく、ＧＤＰデフレーター等に表れる　デフレが改善することを前提にすれば、金利は引き上げ　方向にあることになるが、そのタイミングと利上げ幅など　金利引き上げ手法が問題になる。・ＷＢＣでは、現在の物価上昇は原油価格の上昇による　影響が強く、また、過度な価格引き締めが修正されてい　る過程で起きていると考えている。・このような調整が今年秋までに終了すると予想して　いるため、先制的にゼロ金利を解除することも考え　られるが、実際のゼロ金利解除（金融の調整）は今年　年末から来年にかけて行われるのが適切ではないか？・景気の動向にもよるが、今年の年末から来年末にかけ　て0.1％～0.2％程度ずつ、過度なインフレ懸念がないことを　前提に、1％程度まで引き上げられるのが適切ではないか　と考えている。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.07.04

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鉄鋼業界の再編

★セミコア・トーク：　鉄鋼業界の再編25日、鉄鋼世界第2位のアルセロールは最大手のミタル・スチールとの合併を決めた。これによって両社に次いで第3位の新日本製鐵の粗鋼生産を3倍超上回る巨大鉄鋼企業が誕生する。この「アルセロール・ミタル」の世界シェアは10％となる。【ＷＢＣコメント】・インド出身のラクシュミ・ミタル会長は90年代以降企業買収を繰り　返し、一代でミタル・スチールを世界のトップ企業に成長させた。・ミタル・スチールは新日鐵の2倍近い粗鋼生産があるにも関わら　ず売上規模では新日鐵がミタルを上回る。これは鉄鋼の品質や　日本の自動車メーカーとの関係における新日鐵の優位性を　表す。・質よりも量を追求するミタルは、ミタル会長の息子が社長を　務めるなど一族による経営色が強い。しかし、高品質の自動　車用鋼板技術を持つアルセロールはミタルからの買収提案　を受け入れた形となる。これはミタル会長の経営手腕を評価　した結果の決断である。・「世界で最も称賛される鉄鋼企業」を目指すミタルと、それを　率いるミタル会長。ミタル会長の人物像が一般に知られてい　ないため、不透明さはぬぐえないが、ミタル会長の経営手腕、　その基盤となる理念や人となりは普通ではないであろう。・理念やビジョンを持ち、ミッションを受けた経営者の周りに　人材や資金など、経営資源は集まる。・そのような優れた経営者による経営は低コストによる　生産やサービス提供を可能にする。また、製品・サービス　の差別化を同時に実現するか、または、やがて確実に　実現していく。・日本の鉄鋼業界や自動車業界との関係、また、グローバル　企業の経営という面で、ミタル一族の経営に注目したい。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.06.27

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北朝鮮とテポドン

★セミコア・トーク：　北朝鮮とテポドン北朝鮮は「テポドン2」とみられる長距離弾道ミサイルの発射実験に踏み切る動きを示している。これに対して、日米両政府は、北朝鮮がミサイルを発射すれば、全ての長距離ミサイルを発射しないことを盛り込んだ2000年の米朝コミュニケや、2002年の日朝平壌宣言などに違反するとして、北朝鮮がミサイル発射を思いとどまるように働きかけている。【WBCコメント】・北朝鮮による長距離弾道ミサイルの発射準備という　報道が何かの間違えであることを期待したい。しかし、　ミサイル発射準備が北朝鮮が米国や日本など近隣　アジア諸国に対して交渉を優位に進めるための威嚇　や姿勢の表明である可能性もある。・言葉の真意が通じない、あるいは価値観が共有されな　いというもどかしさのような感覚がある。一方で、北朝鮮　は恐らく日本やアメリカの立場を理解していて、一　種の交渉術としてミサイル発射準備を進めている可能　性があるであろう。・真意を理解しようとしない相手や交渉の基盤となる価値　観をすり替えて対抗してくる相手にどう対応したら良い　のか？・北朝鮮との関係は、日本の安全に係わるため、後回し　　に出来ない重要な問題となっている。・北朝鮮の率直な要求や言い分を聞いて（明確にさせ　て）、その上で、北朝鮮が受け入れられるであろう適切　な課題を提示することが重要であろう。・強固な姿勢を示して、北朝鮮の大幅な譲歩を引き出す　ために時間をかけるよりも、相手の状況に即した　ゲーム理論的な適切な対応（提案）が必要であろう。・イラク戦争のような事態にならないことを祈りたい。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.06.20

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サッカー　ワールドカップ

★セミコア・トーク：　サッカー　ワールドカップサッカーの第18回ワールドカップ　ドイツ大会において、12日、1次リーグF組みの日本対ドイツ戦が行われた。日本は、前半に中村俊輔のゴールで先制したものの、後半にオーストラリアに3点を許し、逆転負けした。【WBCコメント】・2002年の日韓同時開催のサッカー　ワールドカップの直後　の7月にWBCは設立された。当時の日本チームの決勝　リーグ進出がWBC設立を奨励するようでもあったため、　サッカー　ワールドカップには不思議な縁を感じてしまう。　あれから4年が経った。・日本の敗戦の悔しさと残念さもあって、前置きが長くなって　しまった。・ワールドベースボールクラシックやオリンピックに対しても　同様だが、ワールドカップ観戦は純粋なエンターテイメント　としてのみではなく、「日本人が世界でどれだけ活躍できる　のか？」という観点からも興味深い。スポーツに限らず、ビ　ジネスや人的交流の可能性を示す一つの指標としてワール　ドカップに注目している。・体の大きさなど客観的に分かる身体の特徴や運動能力に　おいて日本人（アジア人）は欧米人（オーストラリアなども含　む）に劣るのではないかという懸念はあるものの、ワール　ドカップに出場できなかった20世紀に比べれば日本は　大きな進歩をとげている。・Jリーグの発足など、「環境」がいかに人の能力を高める、　あるいは、才能を開花させるために重要であるかが証明　されているようである。・このような環境には、Jリーグやサッカーチームという　器あるいはシステムと、そこにおける実戦や練習を　通してのトレーンング（教育）という2つの側面があるで　あろう。それらの質が近年高まっていると言える。・世界で活躍する企業をつくるにも、社会的なシステム　や会社を形作るための法体系や管理体制、そして、そ　のような器のうえで社員がプレーするための支援や教育　が不可欠である。・ジーコ監督は、会社で言えば、最高経営責任者（CEO）　あるいは、日本のサッカーチームの総指揮を任された　最高執行責任者（COO)ということになるのであろう。・成長企業や世界で活躍する企業をつくるには、優れた　社会システム、優れた経営者、優れた社員（プレーヤー）、　そして優れた教育（トレーニング）が必要ということに　なるようである。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.06.13

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村上ファンド２

★セミコア・トーク：　村上ファンド２5日、東京地検特捜部は、ライブドアがニッポン放送株式を大量取得すると知ったうえで、公表前に同社株式を約193万株取得した「村上ファンド」代表の村上世彰容疑者を証券取引法違反の容疑で逮捕した。村上容疑者はインサイダー取引の事実を認めて逮捕された形となる。【ＷＢＣコメント】・元通産省（現経済産業者）の官僚で、日本市場の改革者、　「モノ言う株主」として注目されていた村上氏の逮捕は　大変残念である。・高度な法律知識を活用して、法律で修正出来ないような日本　社会の歪みを、事業活動によって修正していた側面もある　村上ファンドであっただけに、ショッキングである。・何かアクションをおこそうとすると、皆でよってたかって抑え　こむ、そしてリスクをとらないことが美徳というような風潮が　日本にはどうしても強いようである。・法令に違反したという点を除いて、根源的な村上ファンドの　運営姿勢は高く評価できると思うし、前号でも、法令違反が　ない事を前提に村上ファンド並びに村上氏の活動を高く評価　していたため、残念な気持ちはひとしおである。・未公開株式の取得やＭ＆Ａなどは全て一種のインサイダー　情報による取引であるし、どこからどこまでが良くて、どこ　から先がいけないのか、一般には分りにくいのも問題で　あろう。・それも「何もしないのが良いこと」という後向きな風潮を強め　ることになるので、気にかかる。・コンサルティング収入を直接コンサルティング料金として　受けずに、株式の値上り益（キャピタル・ゲイン）によって　受けるビジネスモデルは成立するはずである。その過程　を「インサイダー情報による違法な株式の売買」というよう　に判で押したように判断するのは問題であろう。・上がるか下がるか分らない企業の株式を取得して、企業　に対して配当や遊休資産の売却を求めるなど簡単な助言　によって企業価値が高まることもある。シナジー効果の　見込める特定の企業に株式を譲渡することによって企業　の価値が高まることもあるであろう。・今回の村上氏逮捕の背景には明確に報道されていない　（そもそも実証しにくい）不当な利益を上げるため、あるい　は一般の投資家を出し抜くような合意や思惑があったとい　うことになるのであろう。・盛者必衰ではないが、目立った人はならず消え去っていく。　しかも、悪い形で消え去っていくことが多いため、挑戦する　ことに対して恐さを感じてしまう。・社会の一つの機能として、人を見せしめのように持ち上げ　て、そして、たたき落すという機能があるのかも知れない。　それによって多くの人々は動因を得たり、また、反省を促さ　れたりする。それは、特定の誰かの意思というよりも、人々　の意思が集結することで一種の社会的機能が自動的に働　くようでもある。・村上氏の罪を弁護するわけではないが、村上氏や既に　逮捕されている堀江氏なども、ある意味において、社会　運営について教訓を与えるための1場面で、一つの役割　を演じた役者に過ぎなかったということになるのかも知れ　ないと思う。・自己の立場や能力に合った十分な誠実さや、倫理・道徳　を持たないと、取り返しがつかないことになってしまう。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.06.06

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村上ファンド

★セミコア・トーク：　村上ファンドライブドアによるニッポン放送株取得や楽天によるＴＢＳ株取得の背景で株式を先行取得して多額の利益を得ている村上世彰氏率いる投資ファンド（村上ファンド）の対応が阪急グループによる阪神電気鉄道株の公開買い付け（ＴＯＢ）で注目を集めている。阪急ホールディングスは、村上ファンドが約47％保有する阪神電気鉄道株を1株930円で買い付けることを決議した。ＴＯＢの成立を条件に阪急と阪神は10月1日付けで経営統合することを計画している。【ＷＢＣコメント】・会社は経営者や社員のもの、あるいは社会の公器であるとの　認識から、会社は株主のものであるとの認識が強まり株主　重視の経営が強まった90年代後半を経て、株主が積極的に　企業価値や株主価値の向上を求める流れが始まっている。・日本の企業や社会風土には馴染まない感もあるが、アメリカ　では80年代には買収ファンドによる株主価値に着目した会社　の売買が積極的に行われ、公的年金などによる株主提案など　も投資行動の一貫として一般的なものとなっている。・日本では、株主からの会社への提案などは反社会的な後ろ　めたい行動のような印象がまだ強いが、現代社会における　経済の仕組みに基づいて、株主が積極的に発言するのは　悪いことではない。・日本の閉鎖社会における視野の狭い調和を維持するのため　ではなく、国際社会を視野に入れた、より良い経営が行われる　べきである。・短期的に安定を損ねることになる村上ファンドの行動も中長期　的には価値のある活動ではないかとも思える。・法律に反せず、また、法律を正しく解釈して、社会を良い方向　に導こうとする活動は称賛できるものであろう。・賛否は分かれることになるであろうが、それこそ経営である。・日常の生活では大目に見られることでも、第一線で戦う経営者　に対しては厳しく問われる。・感情的に儲け過ぎではないか、目立ちすぎではないかという　指摘はあるであろうが、日本社会を良い方向に変革しようと　していることを前提とすれば、村上ファンドの活動は高く評価　できるであろう。・社会の発展に貢献して、しかも、大きな利益も上げる村上氏の　才能やビジネスモデルはなかなか真似のできるものではない。・シンガポールに拠点を移した村上ファンドの今後の日本国内　ならびに海外における活動が注目される。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.05.30

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利上げ

★セミコア・トーク：　利上げ景気の回復から拡大、物価の緩やかな上昇などを受けて日銀による金利の引き上げの時期について市場で思惑が交錯している。【ＷＢＣコメント】・景況感は改善を続け、消費者物価指数も今年に入って　緩やかな上昇を続けている。・しかし、1月-3月期のＧＤＰデフレーターは前年比1.3％の　下落ととなり物価の下落傾向が続いていることを示し　ている。それでも、内需需要に関しては前年比－0.0％　へ改善してきている。・景気の改善が続くと期待される中で、3月の量的緩和政　策解除以降、金利は上昇傾向にあることになるが、どこ　まで金利が上がりうるのか疑問に思う。・日本の人口が減少していくことを前提にすると、労働生　産性が改善したとしても現状の所得水準（ＧＤＰ）を維持　するのが精一杯ということになるのではないかと懸念　される。・そのような環境下で短期金利が上昇したとしても、長期　金利が現在の水準を大きく上回ることは考え難い。・短期的にインフレ懸念が高まるとすれば金利曲線は右肩　下がり（短期金利が長期金利を上回る）になるであろう。・日銀の金融政策とは分野が異なるであろうが、現在インフ　レが起こるとすれば、一部の高所得者層の消費において　のみではないかというのが率直な感想である。・そのようなインフレを抑制するためには金利を引き上げる　のではなく、高所得者の一定の所得以上の部分を増税　するのが最も効果的であろう。・それは財政改善のためにもなる。・実質的な物価上昇やその見通しに合わせて金利がある程度　引き上げられるのは自然な流れだが、人口や財政など構造　的な問題を抱える日本経済の見通しが改善されない限り、　早期金利引き締めは「元気を取り戻しつつある病人に対する　一時的なショック療法」に終わってしまうように思われる。□□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』　のセミコア・トークを掲載しています。■メールマガジンの登録・解約：　　「V.スピリット」は、まぐまぐ　と　melma　を通して配信しています。　次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。　http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm

2006.05.23

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