カテゴリ:コミック 「神の雫」
神咲邸に各々の意志で残った雫と遠峰は、共に第十二の使徒に込められた豊多香の真意を探ることにする。 第十二の使徒編 第41話 お~中々新鮮な展開ではありませんか… と僅かながら期待したのもつかの間、気がついてしまいました。 逆に今まで(第一の使徒から第十二の使徒まで)、同じ所をぐるぐる回っていただけなんですね。(笑 普通の世界で、雫ほどの「鼻」と「ワインの基礎要素」を持った人間が、一年間本編で登場したようなワインを「真剣」に飲み続けたら、相当な「高み」まで登れるでしょうに… ところが、雫は新たな必殺技を身につけることも無く、自称「ワイン初心者」のままで、最後を迎えてしまいました。 方や遠峰は、本来の持ち味だったエキセントリックな所は凡人化し、最後までワイン・エキスパートとしての本領は発揮しないまま終わりました。 作者がワインのエキスパートじゃ無いから、それよりもレベルの低い雫を主人公に据え、共に「正しいワイン道」に置いても成長していけば、それに合わせて読者も「正しいワイン」の勉強が出来たはずだったのですが… 作者が連載開始から十年掛けてやったことは、「変態妄想」を助長しただけ。 これでは、登場人物が成長する筈ありません。 作者は「サザエさん」方式のぬるま湯に浸り、怠惰な物語を垂れ流してしまった訳です。 この作者は、目先の細かい事は気にする割に、全体の流れには無頓着な人の様です。 今回も、タストヴァンの事を必死に説明していますが… あと5話って時にそこにページを割くのはもったいない。「豊多香から依頼された」の一言でも良いし、「遺言に書いてある」ってだけでも充分です。 ディケムに秘められた、豊多香の真意って言うも… どうして、第十二の使徒だけ再検証の必要があるのか。 やるなら、第一の使徒から全部やらなきゃダメでしょ。 考えてみると… 毎回繰り返されてきた、ハッタリだけの雰囲気で終わるパターン これは、「一枚の葉」や「一本の樹」にしか目が行かず、「森全体」を見渡せない作者の性質から来るものだったのかもしれません。 作者の性格が「サザエさん」方式だったと。(爆 最後に… このレビューをするに当たり、本来なら、残り5話を「神の雫編」としないと、ストーリーの全体構成としては、とても座りが悪いのですが、私は「神の雫編」は無いと判断しました。(笑 残り5話って言うのに、2話も第十二の使徒の反省(追加妄想)で費やしてしまう流れですから。 もう、雫母と仄香、それを囲う豊多香の人間ドラマは描かれる事も無いでしょうし…。 遠峰と雫の新しい次元での人間関係も、雫とみやび、もしくはセーラとの関係、遠峰とローランの関係…などなど。 「神の雫ワールド」の人間関係は、初期設定のまま放置。 もしくは、唐突に結論で終わりなのでしょう。 「神の雫」で重要なのは「第一の使徒」と「第十二の使徒」だけで、途中は「中略」でも全く支障は無いのです。 さらに悪い事に、「神の雫」は「人間ドラマ」だって、TVドラマ化の際にも嫌というほど聞かされたのですが… 最後の最後まで、「人間ドラマ」に到達出来ず、作者の「変態ワイン妄想」を重視する構えです。 次号は5月22日発売です。 今週登場したワインは。 ● シャトー・ディケム お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年05月15日 09時28分13秒
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