カテゴリ:コミック 「神の雫」
神咲邸に立ち寄った雫は、豊多香の著書「ワイン評論」の第12巻にのみ”あとがき”があることに気づく。 第十二の使徒編 第44話 順当に次号最終回に向けてお話は収束していきます。 残り少ない回数を使って、目的の場所へ話を進めるわけですから。 今までの、ほとんど成り行きしか無かった進行と比べれば、明らかに作者の意図が感じられ、内容は充実しています。 ただ、今回のお話を読んであらためて思った事がひとつ。 やっぱり、この作者。 ど~でも良い、細かいことを気にし過ぎる傾向が強いです。 自分のコミュニケーション能力に自信が無いのか、自らが語ることが好きなのか、とにかく語り過ぎです。 秋絵の送ったディケム'76に関して、藤枝に滔々と自分の思いを語らせ、第十二の使徒編のやり残しをキチンと収めている様に見えますが・・・ これ、無駄ですね。(爆 語りすぎて、感動もヘッタクレも無いです。 私なら、 「愛おしげにディケム'76をセラーへ収めようとする藤枝」 「セラーの中にある、もう一本のディケム'76」 「藤枝の頬を伝う一筋の涙」 この3コマで終わらせます。 早くも・・・ですが、「神の雫」を振り返ってみても同じことが言えると思います。 本物のワイン、それも良いワインと評されるものには、素晴らしい「余韻」が付き物ですが、「神の雫」の物語に「余韻」は微塵も無い。 あるのは、場当たりでかます「ハッタリ」の極めて短い「余韻」のみ。(笑 「心象風景」というものでワインを語るのは良いのですが、ダラダラと饒舌な自己主張の塊である「心象風景」で埋め尽くされたお話に、読者が介在する余地はありません。 そう、まるでワインオタクが、素人のカモを見つけ、延々と自らの知識をひけらかすあの場面のように。 ワインの敷居が高いと感じさせる、最悪のシーンを具現化したのが、この「神の雫」だったのではないか・・・ そう思えます。 「作風」・・・いや、作者自信が「ワイン」を語るには、あまりに未熟だったと。 そして、作者が今出来る最大の余韻の残し方。 それは、「神の雫編」を描かない事でしょう。 次号は6月12日発売「最終回」です。 今週登場したワインは。 ● ラ・グラン・リュ ランソワ・ラマルシュ ● シャトー・ディケム ● ロマネ・コンティ D.R.C. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年06月05日 10時10分26秒
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